●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.122 ●▲■
     発行日:2008年 12月25日(木)
  ■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■

発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

 

------------------< 目 次 >------------------

●▲■ ドイツは清酒の輸入量ヨーロッパNo1、、、でも単価は安い
●▲■ イタリアは成長率、仏・英は単価、オランダはパーカピタ
●▲■ 日本清酒+韓国清酒+アメリカ清酒+α=1.5万石?
●▲■ ご紹介情報「サケinフランクフルト」

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●▲■ ワイン関係の皆さんに:ボルドーVinitech報告

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   年の瀬のご挨拶。それに、2008年の●▲■

                   (text:喜多常夫)

 

 

 

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今月初めに、ドイツのフランクフルトで日本酒を飲んだお話、
、、、を書く前に、統計データを調べたのでご紹介します。

ドイツは、
ヨーロッパの中で一番日本酒を買ってくれている国。

「ヨーロッパの清酒消費主要5か国」の、
10年前と直近のデータを拾って見るとこんな具合。
(財務省貿易統計から)

 1位:ドイツ1997年:89KL→ 2007年:341KL(約1,900石)3.8倍
  2位:英国1997年:257KL→ 2007年333KL(約1,800石)1.3倍
  3位:イタリア1997年:22KL→ 2007年:164KL(約900石)7.5倍
  4位:オランダ1997年:83KL→ 2007年131KL(約700石)1.6倍
  5位:フランス1997年78KL→ 2007年105KL(約600石)1.3倍

「伸び率」こそ、イタリアがダントツ(グラーツェ!)だが、
「量」ではドイツが英国を僅かに凌いでヨーロッパNo1。ダンケ。
(ちなみに、主要5か国につぐのはスペインで、74KL。)

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貿易統計には、「輸出量」だけでなく「輸出金額」も記載されている。
それをエクセルに入れて、
2007年の一升(1.8L)あたりの単価をはじいてみると;

 1位:フランス:1,282円
  2位:英国:1,162円
  3位:イタリア:764円
  4位:オランダ:719円
  5位:ドイツ:554円

と、嗚呼、ドイツはイッキに最下位転落。

フランスと英国は、ドイツの2倍以上。
メルシ、エ、サンクス、である。

ちなみに、一升(1.8L)あたり輸出単価が一番高い国は、
アメリカ:1626円(ドイツの3倍!!)

アメリカは輸出量も一位で約2.14万石(ドイツの11倍!)。
誠に、ベリー・メニー・サンクス、である。

そのほか、一升(1.8L)あたり輸出単価の高い国は、
  シンガポール:1,267円
  香港:1,263円
  オーストラリア1,235円
  スイス:1,235円
  アラブ首長国連邦1,120円

 

一方、安いほうからならべると、こんな具合。
  台湾:580円
  タイ:589円
  韓国:783円
  カナダ:890円
  中国:963円

貿易統計に記載されるすべての国をチェックはしていないが
ドイツの554円は台湾より安くて、
少なくとも主要国では最安値である。
(怒られるかもしれないが)安売り紙パック酒の出荷価格並み!?

別にドイツ人が「安物買い」というわけではなく、
市場環境、歴史的経緯や、ディーラーの方針が大きい。
ドイツでは、日本からバルク輸出されリパックされる清酒もあるそう。

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統計を調べたわけではないが、
私の体験でいうとドイツは、
カリフォルニア清酒をヨーロッパで一番多く見かける国であるように思う。

カリフォルニア産清酒は、コメが安いので価格も安い、
日本産清酒の価格も当然その影響を受けるだろう。
(が、考えてみればアメリカだってカリフォルニア・サケがあるのに、
高いニッポン・サケを買っている。
これからドイツ市場は、プレミアム・サケの浸透が課題でしょう。)

また、過去の体験では、
B級ジャパニーズレストランに入ってハウスサケを頼むと、
ちゃんと日本の銘柄(大関や白鹿など)がプリント(漢字で)された徳利で出てくる
が、
銘柄を尋ねると、
「白花(ペカ、韓国の清酒)」だったりするのも、
ドイツやスペインが多かった。
(お店の人はまったく悪びれていない。そもそも漢字が判別できない)

ヨーロッパのSAKE市場には日本製ばかりでなく、
韓国製やアメリカ製もずいぶん入っている。

ちょっと大胆だが感覚的推測値を書かせてもらうと、
2008年の
「ヨーロッパ主要消費5か国(独+英+伊+オランダ+仏)」の
SAKE消費量は合計で1.5万石 くらい、

その内訳は、
   日本製0.6万石
   韓国製0.5万石
   アメリカ製0.3万石
   中国製、その他??万石
くらいではないか。

(あくまで感覚的推測です。どなたか、正しい情報をご存知の方、
または、こういった統計データの検索方法をご存知の方、お教えください。)

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エクセルついでに、
人口千人当たりの日本酒消費量(日本製の清酒)も計算してみた。

 1位:オランダ:8.0リットル
  2位:イギリス:5.5リットル
  3位:ドイツ:4.1リットル
  4位:イタリア:2.8リットル
  5位:フランス:1.7リットル

オランダにもお礼が言えてよかった、
ダンクユゥー(オランダ語のサンキュー)

オランダは、
日本が鎖国時代、長崎の出島で最初に貿易をした相手国。
パーカピタ(一人当たり)消費量が一番多いのは、
ひょっとしたらそんな歴史的な背景も影響しているのだろうか。

 

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 突然ですが、●▲■お知らせ●▲■

 2009年3月3日から幕張メッセで開催されるFOODEX展示会に出展します。
  上記のような、海外の酒マーケット事情を含む
  『「海外市場」「パッケージ」など、異なる切り口で見た清酒と焼酎』
  というプレゼンテーションを行います。ぜひご来場ください。

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さて本論の、「サケinフランクフルト」。

12月に入って、仕事でドイツ二か所を駆け足で回った後、
帰国のための最後の一泊を空港のあるフランクフルトで過ごした。

日も暮れてからフランクフルト駅に到着し、
たった一泊、一度の夕食をどこで食べようか、、、
と思って、、、

「ぐるなび」を見た。世はインターネット社会である。

割引クーポンが出たりするので、
レストラン探しに「ぐるなび」を利用される方は多いと思うが、
海外版もあって、世界主要都市のお勧めレストランや評価が見られる。
たいていは地元料理やイタリアン、チャイニーズ、エキゾチック料理で、
海外都市で日本レストランを紹介しているケースは少ない。

が、ぐるなびで「フランクフルト」の中心地を見ると、
「16軒該当」のうち実に6軒がジャパニーズであった。

そのうちの一軒、「居酒屋風」と紹介されていたお店に飲みに行って、
撮ったスナップ写真などで作ったのが、
下記の資料、「サケinフランクフルト」です。

http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/sake_Frankfurt_2008.pdf

 

「久保田」「李白(wandering poet)」のほか、
ちゃんと(?)「カリフォルニア松竹梅」もありました。

零下に近い外気温、隣には鍋をつつくドイツ人グループ。

まずは燗酒(カリフォルニア松竹梅)、
その後、久保田、李白、
サッポロビール、キリンビールも飲みましたが、
どれも美味しかった。

ダンケシェーン。

 

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●▲■ワイン関係の皆さんに:ボルドーVinitech報告●▲■

http://blog.goo.ne.jp/kita-slow_blog

直近2回分のブログが、ボルドーVinitechとシャンパーニュ情報、
その前が、11月29日の山梨のASEV Japanのブログです。

<世界初!不活性ガス雰囲気の除梗破砕機、「Kappa15 Neutral」>
<SOCMA社の自動選果システム>
<サヴェールの新製品「スモウ」「ケンドー」「ゲイシャ」>
<近日導入予定の手動タックラベラー「はるよさん」>

など、写真でご覧ください。

 

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さて、今年も押し詰まりました。
暮れのご挨拶を申し上げます。

http://www.kitasangyo.com/2009message/message_2009.html
(↑「クリスマス&年賀のカード、それに年末年始の休日のご案内」)

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年末メルマガ恒例の、2008年の、
  ●(マル=良かった)
  ▲(サンカク=ちょっと困った)
  ■(シカク=びっくり)
を書いておきましょう。

<お酒・アルコール飲料>
  ▲三笠フーズの汚染米による焼酎や清酒の回収
  ▲清酒はほとんど価格据え置きになった(ビールや焼酎の大部分は値上げしたの
に)
  ▲ [発泡酒]+[第三のビール]が、[ビール]の量を追い越しそう

 ■インベブのベルギービールがアサヒに、ギネスがキリンに、販売権が移った
  ■キリンが(去年に引き続き)豪の酪農大手を買収
  ■インベブがアンハイザーブッシュを買収、世界一のビール会社が誕生

<社会・経済全般>
  ▲中国食品のメタミドホスやメラミン問題
  ▲驚天動地の動きだった、ガソリン価格と為替レート
  ▲世界的な金融・経済危機

 ■Googleのストリートビュー、そのコンセプトに個人的には驚愕

 

書き出すと▲■ばかり。●は、、、
と考えてもなかなか思い当たらない。

我が、王冠・キャップ業界でも準大手のS社が9月に破綻するなど、
たいへん厳しい状況です。

この調子でいけば、
来る2009年はさらに難しい年になりそうですが、
よりいっそうお役にたつ提案をすることを
第一に考えていきたいと思います。

 

今年もお世話になりました。
2009年もなにとぞ宜しくお願いいたします。
      

      きた産業株式会社 代表取締役 喜多常夫

 

 

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2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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