●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.136 ●▲■
     発行日:2010年 2月15日(月)
  ■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■

発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

 

------------------< 目 次 >------------------

●▲■ サケの国際化 ●▲■

 ●▲ 2009年の清酒輸出は6.64万石(1.5%減)
  ▲■ 焼酎輸出は1.16万石(8.5%減)
  ●■「主要清酒輸出先」は実は「現地サケ生産国」
  ■● 海外9カ国のサケ生産者のリスト

               (text = 喜多常夫)

ご紹介アイテム●1▲「30mmSTD PPキャップ」(ガス飲料内圧チャートつき)
ご紹介アイテム●2▲「びん燗対応の替栓」(入味線変化グラフつき)
ご紹介アイテム●3▲ガス飲料充填機「ROOTS 2+1フィラー」

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          <お知らせ>

当社はFOODEX2010(幕張メッセ、3月2日〜5日)に出展しますが、
会期中に「サケ・ショウチュウの国際化」についてプレゼンを行います。

   ●テーマ:「清酒・焼酎の世界マーケット」
    ●3月4日(木) 13:00〜13:40
    ●セミナールームD(幕張メッセ)
    ●発表者:喜多常夫

   ■来場者には、最新版「2009年の清酒・焼酎の
     輸出データと分析」を含むレジメを差し上げます。

 

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今回は、サケの国際化について書きます。

1974年以降35年(!)減少傾向で、
清酒の日本国内需要はいまや350万石程度。

しかし日本国外のサケ需要は伸びていて、
推定32万石(2008年現在)。

このうち日本からの輸出は約20%で、
残り約80%は海外生産です。
サケの世界需要を「量」で支えているのは、
「日本酒」ならぬ「海外生産のサケ」といえますね。
(醸造協会誌、2009年7月・8月号の筆者の小論参照)

 

アメリカ、ブラジル、韓国などで、
サケが作られているのは関係者のよく知るところです。

しかし、グローバル化は予想以上に進んでいて、
2008年にカナダとアメリカに、
ミニ・サケ・ブルワリーが出現。
(バンクーバーの「Artisan Sake Maker」と、
ミネアポリスの「moto・iブルワリーレストラン」)

台湾でも2008年に、戦後では民間企業初となる、
清酒を(焼酎も)作る工場が竣工しました。
(「霧峰郷農會酒荘」で銘柄は「初霧」
「農會」とは日本で言う農協)

いまや日本以外に9カ国でサケが生産されます。

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財務省の貿易統計は発表が早くて、
すでに2009年暦年のデータが出ています。

日本の清酒輸出は、
2009年はわずかに減った(前年比1.5%減)ものの、
6.64万石を維持。

焼酎は母数がまだ少なく
「輸出はこれから」ではありますが、
清酒より減少幅が大きかった。
1.16万石で前年比8.5%減。
(統計には甲類も含むが、ほとんどが乙類)

清酒は、あの世界不況や円高を考えれば十分健闘、
2002年以降続く成長トレンドは依然堅調と感じます。

 

ただ、国によって事情が異なっていて、
最大の輸出先であるアメリカは、
嗚呼残念、2年連続の減で、
2万石割れ(1.98万石)。

一方、韓国は絶好調。
3割近く増えて1.08万石。
台湾一気抜きで2位に浮上。

3位の台湾は微減で0.77万石。
かつて98年までは今のアメリカを上回る、
圧倒的輸出先1位でしたが、
ここ5年ほどは微減が続いています。

4位の香港は増加で、0.73万石と台湾に肉薄。
金額ベースでは韓国より多い。

5位は中国で0.27万石。
日本の統計上は香港と中国を区別していますが、
一つの国として合算すると数量で韓国に肉薄します。

6位はカナダで0.26万石。

以上6位までの5カ国で、清酒輸出の75%を占めます。

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ここで注目すべきは、
「主要清酒輸出先」である5カ国は、
実はすべて「現地サケ生産国」でもあること。

アメリカ、韓国、台湾の場合は、
「現地生産の歴史が先、今の輸出ブームが後」、
カナダは(ミニブルワリーではありますが)、
「輸出ブームが先、現地生産が後」、
中国は、「その中間」のような感じ、
と、内容に差はありますが、
いずれにせよ
「海外生産サケ」と「日本から輸出する日本酒」は、
両輪の関係にあると言えるでしょう。

 

多くの方が実感していると思いますが、
日本酒の最大のポテンシャルマーケットは、
海外です。

世界サケ需要の高まりは、
「昨今の世界的日本食ブームの影響」、
「日本の蔵元の絶えざる輸出努力」もさることながら、
「海外の清酒生産者の歴史」あっての賜物、
というべきだと思います。

「日本から輸出する日本酒」は、
「海外生産サケ」と共存しながら、
世界市場で低価格戦略をとらないことが、
グローバル・サケ市場の構築に不可欠だと考えます。

 

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記録として、海外のサケ生産者とその所在地を、
書いておきます。

いまや日本以外に9カ国20数社でサケが生産されています。
(他にもまだあるという話を聞きます。
ご存知の方は、ぜひご連絡ください。)

■アメリカ
1. 「松竹梅」など/米国宝酒造 (Berkeley, CA)
2. 「大関」/大関USA (Hollister, CA)
3. 「月桂冠」/米国月桂冠 (Folsom, CA)
4. 「カリフォルニア生一本」/八重垣USA (Vernon, CA)
5. 「桃川」など/Sak?One (Forest Grove, OR)
6. moto・i(Minneapolis, MN) sake brewery restaurant

■ブラジル
7. 「東麒麟」/東山農産加工 (S?o Paulo, SP)
8. 「大地」/サクラ中矢 (S?o Paulo, SP)

■カナダ
9. 「Osake」/Artisan Sake Maker (Vancouver, BC)

■台湾
10. 「玉泉」/TTL(林口酒廠:桃園縣龜山?)
11. 「初霧」/霧峰郷農會酒荘 (台中縣霧峰郷)

■韓国
12. 「白花寿福」など/斗山酒造BG(全羅北道群山市)
(清酒の定義が難しいが、他も造っている?)

■中国
13. 「朝香」/天津中谷酒造有限公司 (天津)
14. 「松竹梅」/宝酒造食品有限公司 (北京)
15. 「観月梅」/愛丹造酒有限公司 (江蘇省丹陽)
16. 「大関」/瀋陽大旺食品有限公司 (瀋陽)
17. 「白扇」/大連偕楽園食品有限公司 (大連)
18. 「木戸泉」/大連木戸泉醸造有限公司 (大連)
19. 「日久」/南通日久酒造有限公司 (江蘇省南通)
20. ほか、数社

■オーストラリア
21. 「豪酒」/Sun Masamune Pty Ltd.(Penrith NSW)

■ベトナム
22. 「越の一」/Hue Foods Company (Hue City)

■タイ
23. 「忍」/Sura Bangyikhan Co.(Tambon Prachatipat)

 

              (text = 喜多常夫)

 

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さて、きた産業の商品の紹介です。

●▲■ ご紹介アイテムその1:KKディビジョン ●▲■

 「30mmSTD PPキャップ」ed.4(ガス飲料内圧チャートつき)
  http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/binkan_gas_PP_ed4.pdf

PMキャップの生産設備を更新して、
「耐熱」仕様や、
「耐熱・耐圧」仕様も生産できる体制になっています。

資料2ページ目には、
ガスボリュームに応じた内圧のチャートをつけています。
一般のチャートに出てこない、
ガス飲料のパストラーゼーション温度域(65℃、70℃、75℃)、
内圧も掲載しています。

 

 

●▲■ ご紹介アイテムその2:KKディビジョン ●▲■

 「びん燗対応の替栓」ed.5(入味線変化グラフつき)
  http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/binkan_hiireKS_ed5.pdf

高品質な酒造りに採用される「びん燗」殺菌対応の替栓で、
改善を行っています。

入味線の管理は「びん燗」殺菌の実務ポイント。

資料2ページ目には、
典型的なアルコール度数の清酒の
温度による入味線の変化のグラフをつけています。

 

 

●▲■ ご紹介アイテムその3:ROOTSディビジョン ●▲■

 ガス飲料充填機「ROOTS 2+1フィラー」
  http://www.kitasangyo.com/Products/Data/machine/2+1filler_ed03.pdf

ガス飲料充填機としては最小機種。
卓上に置ける手軽さ。
王冠(またはマキシキャップ)打栓機つき。

地ビール、
スパークリングワイン、
発泡清酒、
発泡梅酒、
発泡健康飲料、
研究・試作用、
など多くの分野で数十台の実績があります。

圧力センサーとプロコンでより高度な充填制御をする、
  ガス飲料充填機「ROOTS BF3R」
  http://www.kitasangyo.com/Products/Data/machine/BF3R.html

もあります。
同じく、卓上の小型機です。

 

 

 

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2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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