●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.71 ●▲■
    発行日:2005年 12月22日(金)
 ■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:喜多産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

------------------< 目 次 >------------------

●▲■ 地ビールの10年
●▲■ 次の10年:これからが地ビール文化成熟の始まり
              (text:渡邊 拓也)

ご紹介アイテム●1▲「ビール王冠、マキシキャップ、脱酸素マキシなど」
ご紹介アイテム●2▲「ビール缶詰機のビデオ映像、250cphと1000cph」
ご紹介アイテム●3▲「冷蔵コンテナ---きわめて短時間で設置が可能!」
ご紹介アイテム●4▲「醸造所にお勧めする殺菌剤一覧」
ご紹介アイテム●5▲「BSLアジャスタブルガス混合器」


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12月も半ばすぎ。2005年が暮れようとしています。
地ビールが始まって10年がすぎました。

当社では全国の地ビール・地発泡酒醸造所の数を継続調査していますが、
それを書き出すと次のようになります。


1995年:新規開業17社、営業中17社
1996年:新規開業65社、営業中82社
1997年:新規開業117社、閉店1社、営業中198社
1998年:新規開業75社、閉店1社、営業中272社
1999年:新規開業39社、閉店8社、営業中303社
2000年:新規開業13社、閉店14社、営業中302社
 最初の5年で300社を越えました。

2001年:新規開業10社、閉店22社、営業中290社
2002年:新規開業7社、閉店14社、営業中283社
2003年:新規開業3社、閉店22社、営業中264社
2004年:新規開業5社、閉店8社、営業中261社
2005年:新規開業2社、閉店6社、営業中257社
 次の5年で約50社減りました。


■=20社でグラフ化すると、こんな感じ。
1995年:■
1996年:■■■■
1997年:■■■■■■■■■■
1998年:■■■■■■■■■■■■■■
1999年:■■■■■■■■■■■■■■■
2000年:■■■■■■■■■■■■■■■
2001年:■■■■■■■■■■■■■■
2002年:■■■■■■■■■■■■■■
2003年:■■■■■■■■■■■■■
2004年:■■■■■■■■■■■■■
2005年:■■■■■■■■■■■■■

厳しい風が吹いています。


詳しくは下記をご覧ください。
http://www.kitasangyo.com/BEER/beer_index.htm
現時点の全国の醸造所リストが掲載されています。

●▲■ 地ビールの10年

1995年にオープンされた「地ビール1期生」のみなさまは、
今年17社揃って10周年を迎えられました。
心からお祝い申し上げます。

私自身、1994年から、
醸造担当者として、また醸造コンサルタントとしてビールと係わり、
4年ほど前までは実際の醸造現場で仕事をしておりましたので、
地ビール10年の節目は感慨深いものがあります。

阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件で記憶される1995年、
バブル崩壊後の沈んだ日本社会ではありましたが、
この新しいビール、多様なビールは、
消費者からの熱狂的な支持を得ました。

実際、地ビールレストランにお客様が殺到して数時間待ちになることも。
またその年の11月に東京で開催された初めての「地ビールまつり」の
盛況ぶりは今でも語り草です。

こうして生まれた「地ビールブーム」の中、続く数年のうちに
ブルワリー数は急増、ついに300ヶ所を数えるまでになりました。
当時ビール用充填機関係を多く納めていたルーツ機械研究所では
徹夜と出張の連続、まさに混乱の極みだったとのこと。

その間、そのあまりの拡大の早さにソフトもハードも追いつかず、
地ビール業界全体が混乱していたことも事実です。
ビールの品質面では正直なところ玉石混交の状況でありましたし、
事業計画が杜撰といわざるを得ないケースもあったかと思います。

ブームが去り、また回復の糸口の見えない国内の経済状況にあって、
1999年には拡大のペースは明らかに鈍化、
翌2000年には開業数を閉鎖数が上回る結果となりました。

以降、年々醸造所数は減少、
平均的なビールの品質はおそらくかなり向上しているにもかかわらず、
業界全体としては苦戦の状況が続いています。

●▲■ 次の10年:これからが地ビール文化成熟の始まり

現在、地ビールの販売量を急激に増やすような処方箋は
残念ながらないかもしれません。
何とか閉鎖せずにがんばっているが、人材の流動化によって、
技術面での継承が困難であるという話もよく耳に入ってきます。


しかし、同時に新しい切り口でそんな厳しい状況に
チャレンジされている方も出てきています。

街なかの極小規模の醸造所でこだわりのビール(発泡酒)を作る、
近隣のワイナリーや清酒蔵と協同でプロジェクトを立ち上げる、
リアルエールのように、ビールがサーブされる空間や雰囲気まで
含めた展開を図る、等々。


何が正解かはわかりませんが何通りもの正解は必ずあると思います。

人生のうちの10年の年月は結構長いですが、
ものづくりにとっての10年はほんのひととき、
これからが地ビール文化成熟の始まりだと信じています。

私の住む界隈(兵庫県西宮市)には酒蔵通りという名前の通りがあり、
季節によって蒸した米の香りや、いわゆる酒かすの香りがします。
私がビール醸造の修行に行ったアメリカ・オレゴン州のポートランドでは、
ダウンタウンのいたるところから麦汁とホップの香りがしていました。

お酒の種類にかかわらず、醸造所が近所にある生活は、
ない生活と比べてはるかに豊かな気がします。
訪問地に醸造所があるだけで、なにかトクした気がします。

次の十年後、
今以上に地ビールの醸造所が全国各地でその土地に溶け込み、
生活者にも訪問者にも喜びや安らぎを与えてくれるような
存在になっていて欲しいと願っています。


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さて当社の商品ご紹介です。

●▲■ ご紹介アイテムその1:KKディビジョン ●▲■
汎用デザインの 「ビール王冠、マキシキャップ、脱酸素マキシなど」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/O2scavenger.html

資材管理の合理化に汎用デザインの王冠をご検討ください。
マキシキャップへの切り替えもインパクトのあるモデルチェンジです。

シェルフライフ延長に貢献する「脱酸素機能つき」は、
王冠のほかマキシキャップにも準備しました。

●▲■ ご紹介アイテムその2:ROOTSディビジョン ●▲■
「ビール缶詰機のビデオ映像、250cphと1000cph」
http://www.kitasangyo.com/video-library/video-top.htm

クラフトビール発祥の地アメリカでも日本に遅れること数年、
最近では缶詰めクラフトビールが広がりつつある模様。
プレミアム缶入り地ビールは、これから検討に値する商材です。

ビデオ映像の250cphと1000cphのほか、
3000cphの缶ラインも可能。
ボトル缶(スクリューキャップ付きのアルミ缶)についても
小規模生産設備対応が可能です。

●▲■ ご紹介アイテムその3:ROOTSディビジョン ●▲■
「冷蔵コンテナ---きわめて短時間で設置が可能!」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/brewing/reefer.htm

当社が施工した事例です。
ユニット式で簡単に保管スペースを拡大できます。
低温作業スペースとしても利用可能。

●▲■ ご紹介アイテムその4:K2ディビジョン ●▲■
「醸造所にお勧めする殺菌剤一覧」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/chemical/Sanitizer.html

当社では各種の殺菌剤、洗浄剤を販売しています。
ほとんどのものがケース単位で対応可能。
全国の地ビール醸造所はじめ、
ワイン、清酒などに販売させていただいています。


●▲■ ご紹介アイテムその5:ROOTSディビジョン ●▲■
「BSL GAS TECHNOLOGIESアジャスタブルガス混合器」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/gas/AGM300.htm

炭酸ガスと窒素ガスを任意の比率で混合して一定圧で供給する機械。
国産製品と異なり、
立ち上がりから安定した混合比率であることが特徴。

混合比率を変えることができるので
製品にあった最適比率を探すことが可能。
ビールのほか、ワインや清酒でも活用可能だと思います。
また勿論、研究所でもご利用いただけると思います。

3種混合モデル(例:酸素、窒素、炭酸ガス)もあり、
各種食品保存の生産やリサーチにも最適。

BSL GAS TECHNOLOGIESのガス混合機は
ヨーロッパのパブで
ギネスビールの押し出しに広く採用されています。


●▲■ ビール関係の技術、設備、資材など
に関するお問い合わせは各営業担当、
または、ご遠慮なく私にご照会ください。
                  (text:渡邊 拓也)
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2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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