●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.99 ●▲■
    発行日:2007年 5月18日(金)
  ■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

------------------< 目 次 >------------------

●▲■「スペインでカバを見てきた」
●▲■「サケ&日本レストラン in バルセロナ」
                           (text:喜多常夫)

ご紹介情報●1▲<アーカイブ資料>「CAVAを見る(シェリーも少々)」
ご紹介情報●2▲<アーカイブ資料>「サケ in バルセロナ」
ご紹介情報●3▲カーメイトの自動車用「スチーム強力消臭+除菌」

 

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スペインで、カバを見てきた。
バルセロナには有名な動物園があって、
珍しいカバが、、、、、

ではなくて、スパークリングワインの話。

本メルマガ読者の多くは既にご存知かと思いますが、
カバ(Cava)は、スペインのびん内二次醗酵スパークリングワインで、
原産地呼称DOに指定されている。

基本的な作り方はシャンパンとまったく同じ。
20年ほど前までスペインでもシャンパン(スペイン語でチャンパン)
と呼ばれていたらしいが、
シャンパンがフランスの原産地呼称となり、カバと呼ばれるようになった。

飲むと、その品質はシャンパンに劣らない。
実際、世界市場で成長していて、
シャンパーニュの総生産量が3億2,000万本であるのに対し、
カバの総生産量は2億2,000万本と肉薄している。

一方、生産者の数は、シャンパーニュ約3,000社に対し、
カバ約270社と、単純計算でははるかに効率がいい。

カバの2巨頭は、フレシネ社(Freixeney)と、コドーニュ社(Codorniu)。
フレシネが年間約1億3,000万本、コドーニュが年間約5,000万本と、
この2社でほとんどを占め、それ以下は中〜小規模になるそう。

カバは日本でも成長著しい。
日本での扱いは、フレシネがサントリー、コドーニュがメルシャンで、
コドーニュは日本事務所もある。

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2社とも、バルセロナの中心から電車で45分ほどの、
サン・サドゥルニ・ダノイアという小さな町にある。
今回偶々、バルセロナに行く別の仕事があったので、
この2社を両方見るチャンスに恵まれた。

両社とも世界各地に関連ワイナリーをもつ大企業なのだが、
スタイルはまことに対照的で、
価格帯は、「リーズナブル・量産 vs 高級・品質志向」
ブドウは、「伝統3品種こだわり vs シャルドネやピノノワール肯定」
など。

まことに興味深かった。
アーカイブ資料にまとめたのが次のとおり。

●▲■ ご紹介情報その1:アーカイブ資料 ●▲■
「カバ(CAVA)のツートップを見る @2007 (シェリーも少々)」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/cava_y_jjerez_2007.pdf

 

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さて、
昨年暮れにフランスのシャンパーニュにいったので記憶も新しい。
思いつくままに「シャンパーニュ vs カバ」の差を記録しておこう。

ブドウの種類:基本的には違う。
が、先述のとおりピノノアールなどシャンパンと同じブドウを使うカバもある。

太陽:スペインは日照が多く、それだけブドウの糖度は高いだろう。
一方、シャンパーニュのブドウは、比較的、酸が強そう。
これは当然、製品キャラクターに現れる。

マロラクテック醗酵(りんご酸を乳酸に変える醗酵):
シャンパンは行っているようだが、カバはなし。
それ故か、個人的にはカバのほうがフレッシュに感じる。

びん内二次醗酵の工程:基本的に全く同じだが、
ルミアージュ機(ジロパレットまたはヒラソル)の機構が異なる。
これは興味深い点である。詳しくは先ほどの資料を参照ください。

 

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さて、私のメルマガでは、いつもよく、
坂口謹一郎先生を引き合いに出して恐縮だが、
今回も「世界の酒」(敗戦後間もない1950年ごろに
坂口が世界の銘醸地を回った紀行文)を読み返してみた。

坂口は、シェリーの酒蔵を目的としてスペインを訪問している。
が、カバについては一言も触れられていない。
スペインの直前にシャンパーニュを見にいっているから、
カバなど眼中になかったのだろう。
または、当時カバは無名だったのかもしれない。

スペインで「葡萄酒粕からガソリンを作る研究をしていた」
との記述もある。
いま日本では、木材などを硫酸で加水分解する方法で、
バイオエタノールを作るプラントが動き始めているが、
まさに同じ方法だったらしい。興味深い。

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さて、シェリー酒のメッカ、ヘレス・デラ・フロンテーラという町は
スペイン版図の南西端。
アクセスの難しいところである。
坂口は、「マドリッド発朝8時の列車に乗って、
夜の11時過ぎにようやくついた」、と書いている。

ヘレス・デラ・フロンテーラの印象として、
「フラメンコというモーロ人の歌も(中略)、越後追分節に似ているのも懐かし
い」
「馬車を雇って町を歩くと(中略)、モーロの子供たちが珍しげによってくる」
というくだりなど、まことに面白い。

ソレラシステム、産膜酵母のことなど、
シェリーのボデガを見学したことはもちろん詳しく書いてある。

私も、個人的にシェリー好き、ということもあって、
カバだけでなくシェリーも見ようと西に向かってレンタカーを飛ばしてみた。
なんとかヘレス・デラ・フロンテーラに到着、結局シェリーも見ることができ
た。
資料の最後に少しその写真も入っているので、参考に。

シェリーのソレラシステムは本当に面白い。
昔作った写真資料だが、自分でこんなことを試したこともありました。
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Solera.htm

(本論とは外れるが、スペイン南西部の海岸地帯を走ると、
イギリス人やドイツ人狙いという別荘マンションの建設ラッシュで、
大げさでなく数万戸分は建設中だった。バブルらしいが、本当におどろいた。)

 

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さて、去年遅れから、このメルマガで、
シーナ・エミリの「サケ ウォッチング in Paris」
ゲリーの「サケ ウォッチング in London」
を掲載しましたが、これは結構好評でした。

そこで、私も負けじと、
「サケ&日本レストラン in バルセロナ」を企画してみました。

●▲■ ご紹介情報その2:アーカイブ資料 ●▲■
「サケ&日本レストラン in バルセロナ @2007」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Sake_in_Barcelona_2007.pdf

パリやロンドンほどではないにせよ、
バルセロナも日本食ばやり。
中華料理店が、ある日突然日本レストランに変わったりするのは、
この地もご同様。

ただし、回転寿司やテークアウト寿司は見当たりませんでした。

サケもまだまだこれから、というレベル。
レストランのサケメニューに「山田錦(新潟)」とあって、
面食らった話は、、、アーカイブ資料をご覧ください。

モンドセレクションは、サントリーさん効果?でずいぶん有名になりましたが、
今年の授賞式は今月末にバルセロナで行われると聞いています。

メルマガ読者で行かれる方もあると思いますので、ご参考に!
バルセロナでは、せめて一夜はサケ&日本食をお楽しみください。

KAMPAI !            (text:喜多常夫)

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さて、きた産業の商品の紹介です。

●▲■ ご紹介アイテムその3:KKディビジョン ●▲■

カーメイトの自動車用「スチーム強力消臭+除菌」
http://www.kitasangyo.com/SHC-System/data/2007steam_syousyu.pdf

 

突然ですが、こんなものも作っています。

当社が製造している「お酒のお燗機能つき容器」と
殺菌剤として利用していただいている「二酸化塩素」を
合体させた商品で、カーメイト社の製品です。

従来は標準サイズだけでしたが、大型版を新発売。
全国のオートバックスやイエローハットで好評販売中です。

これからエアコンの季節。
臭いのない快適な車内環境のために、ぜひお試しください!!

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2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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