●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.214 ●▲■
発行日:2015年12月21日(月)
■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com
------------------< 目 次 >------------------
2015年の○・×・!・?、、、それに、年の瀬のご挨拶。
●▲■清酒・焼酎業界の2015年:
「清酒輸出は史上初の10万石」「焼酎輸出は3年連続減」
●▲■ウイスキー業界の2015年:
「輸出は史上初の100億円」「ノンビンテージ化」
●▲■ビール業界の2015年:
「クラフト」「AB InBev+SABミラー」「酒税改正見送り」
●▲■ワイン業界の2015年:
「日本ワイン法制化」「日本ワイン参入、5年以内に30社以上」
●▲■酒類パッケージの2015年:
「ガラスびん」ビール、「PETボトル」ワイン
「スクリューキャップ」ワイン、「サケ王冠」清酒
●▲■ きた産業:「2016年は創業100周年」
(text = 喜多常夫)
●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■
年末恒例の「2015年の○・×・!・?」、
お酒・アルコール飲料業界の2015年を振り返って、
○(マル:良かったこと)
×(バツ:悪かったこと)
!(ビックリ:驚いたこと)
?(ギモン:どうかな、と思ったこと)
を書きます。
(企業名は敬称略で失礼します。)
●▲■ ●▲■ 清酒・焼酎業界の2015年 ●▲■ ●▲■
●▲■ 「清酒輸出は史上初の10万石(の見込み)」
→「○:マル」
毎月の財務省貿易統計が出るのは2ヶ月くらいかかるので、
2015暦年の輸出実績が確定するのはまだ先だけれど
発表済みの10月までの勢いを見ると、
今年の清酒輸出は「ほぼ10万石」の見込み。
10万石=1.8万KLは、
日本ワインの生産量(2015年で1.2万KLくらいか)より多く、
地ビールの生産量(2015年で3万KL弱だろう)の半分以上。
10万石は大きな数字である。
2014年の清酒輸出は「9.06万石、115億円」だった。
(昨年12月のこのメルマガで「115億円を予測」と書いて、ピタリ的中)
2015年はうまくすれば、
「史上初の10万石越え」になりそう。おおいに「○」。
ただ好調はアジア、アメリカの牽引によるもので、欧州向けはまだまだ。
今年はミラノ万博で雰囲気は盛り上がったが、
イタリアはじめ、英・仏・独などヨーロッパ向け輸出の拡大が、
今後の課題。
輸出が好調なのは清酒ばかりではない。
日本食品全般の輸出が非常に好調なのだそう。
「世界的和食ブーム」に加えて、
「日本食品=安全・安心」感、
「日本食品=高級」感、の広がりが要因。
輸出は今後、食品製造業や清酒製造業にとってさらに重要になる。
個人的推測だが清酒輸出は
「2020年には15万石程度」になると思う。
日本伝統の醸造産業、清酒・味噌・醤油は、
奇しくも輸出比率は現在ほぼ同じ。
どれも国内生産量の3%くらいを輸出しているそう。
日本の醸造産業は、
国内では縮小しても、世界で拡大する時代になる。
「2020年には清酒・味噌・醤油とも5%程度」まで増えると予測。
●▲■ 「焼酎輸出は3年連続減(の見込み)」
→「×:バツ」
一方、焼酎の輸出はというと、、、
2012年17.3億円
2013年17.1億円
2014年16.0億円
と、清酒の1/7の金額にとどまる上、減少傾向。
なんと2015年も減少見込みで、3年連続減となりそう。
残念、「×」である。
(注:焼酎の財務省輸出統計には甲類も含むが、9割以上が本格焼酎)
比較のためにリキュールの輸出をみれば、
2012年20.5億円
2013年25.4億円
2014年28.0億円
と連続増加で、今年も増加見込み。
貿易統計上のリキュールは、
その6~7割程度、額で20億円前後が梅酒と推定。
したがって、
「焼酎輸出は梅酒輸出よりも少ない」ようだ。
梅酒と焼酎の産業規模を考えると意外。
好調な清酒輸出や梅酒輸出に比べて、
焼酎輸出が不調な理由はよくわからない。
ウイスキーやブランデーと異なり、エージングが一般的でないのが、
海外の蒸留酒ファンに理解されにくいのかもしれない。。。
が、本格焼酎は世界にアピールする価値がある日本の蒸留酒。
世界ブームはまだ先(数年~10年先?)になるように思うが、
今後の展開を期待したい。
国内マーケットでは、
本格焼酎も価格競争が厳しいとはいえ、
たとえば紙パック製品を見ても
清酒よりはリッター当たり単価が高い好条件を維持している。
この好条件を活かして、価格競争を持ち込まない海外展開を考えるべき。
(このパラグラフは、海外マーケットで価格競争しようとする
現在の清酒の傾向を懸念して書いたものでもある。)
●▲■ ●▲■ ウイスキー業界の2015年 ●▲■ ●▲■
●▲■ 「ウイスキー輸出は史上初の100億円(の見込み)」
→「!:ビックリ」&「○:マル」
輸出の話が続く。
日本ウイスキーの輸出は
2012年25億円(25%増)
2013年40億円(61%増)
2014年58億円(47%増)
と近年急増したが、
発表済みの2015年10月までの数字(すでに82億円超え!)を見ると、
2015年は、一気に「ほぼ100億円達成」を予測。
おおいに「○」である。
また、その伸び率は「!:驚愕的」である。
100億円の大部分は大手3社
(サントリー、ニッカ、「富士山麓」のキリン)。
だが、べンチャーウイスキー、本坊マルスウイスキーなど、
大手以外の輸出も相当あると思う。
静岡や北海道で新蒸留所を作る計画もあると聞く。
大手以外の高品質の選択肢が多くあることは、
世界市場で日本ウイスキーの価値をおおいに高める。
日本ウイスキーの今後が楽しみである。
2014年の日本の酒類輸出金額は「ウイスキーが3位」だった。
1位清酒:115億円
2位ビール:66億円
3位ウイスキー:58億円
2015年はビール輸出も増加だが「ウイスキー2位」が確実。
1位清酒
2位ウイスキー
3位ビール
この調子で行けばあと2~3年で「ウイスキー1位」
1位ウイスキー
2位清酒
3位ビール
となるやもしれない。(日本酒、ガンバレ)
●▲■ 「ウイスキーのノンヴィンテージ化」→「?」
2015年、
サントリーやニッカの
プレミアムブランド(山崎、白州、竹鶴、余市など)から
「12年」とか「15年」とかいう、ヴィンテージ表示が消えた。
ウイスキーは国内外とも需要旺盛で原酒不足。
熟慮の末の決断だと思いますが、
マニアやコノサー(通人)にとっては、
ヴィンテージがひとつの楽しみ。
スコッチ、アイリッシュ、バーボンなどとの国際競争で、
あるいは、最近戦線に加わった台湾ウイスキー(!)との競争で、
「一斉」ノンヴィンテージ化が
ジャパニーズ人気に影響しないか、、、
スコッチなどに人気が回帰してしまいはしないか、、、
将来、原酒が確保できたら年数表示が復活するのかもしれないが、
2015年のノンヴィンテージ化は、
個人的には「少々?」(~「やや×」)
、、、と評価しておきます。(放言、ごめんなさい。)
●▲■ ●▲■ ビール業界の2015年 ●▲■ ●▲■
●▲■ 「クラフトビールx大手」→「〇:マル」
2015年は、
小規模ビール醸造が解禁になって20年の節目。
20年を大まかに振り返れば、
■最初の5年(1995~99年)が急成長時期
▲次の10年(2000~09年)が長い低迷時期
●最近の5年(2010年~)が再成長開始
の3フェーズ。
2015年は、スーパーなどの配置率・露出率も非常に高くなり、
市場拡大を実感した年だった。おおいに「○」。
主要銘柄ではいまや常温流通で賞味期限120日や150日は普通。
海外輸出も相当量になっている模様。
地ビール解禁の頃とは隔世の感がある。
2015年は、「地ビール」という呼び方よりも
「クラフトビール」のほうが通りがよくなった年でもある。
そして大手がクラフトに参入した2015年でもあった。
一番本腰を入れているのはキリン。
■キリン
「スプリングバレーブルワリー」を代官山と横浜に開業。
「SPRING VALLEY BREWERY 496」「Copeland」などの製品を直販サイトで販売。
(別に2014年に、地ビール最大手「ヤッホーブルーイング」に33.4%出資。)
他の3社は「クラフト」の名を冠したこんな展開。
(「1社がやると残り3社がやる法則」もあったろう)
■アサヒ
「クラフトマンシップ」シリーズとして、
ドライポーター、ドライメルツェンなどをコンビニ限定で販売。
また、アサヒ本社の隣に、醸造設備を供えた
「クラフトマンシップブルワリー東京」を開業。
■サッポロ
ネット上の「クラフトラベル」サイトで
「柑橘香るペールエール」「爽やかに香る小麦のエール」を発売。
クラフトと称さないが、ネット上で「百人ビール・ラボ」を運営。
■サントリー
「クラフトセレクト」シリーズとして、
ゴールデンエール、パンプキン、インペリアルスタウトなどを発売。
大手のクラフト参入については賛否があると思うけれど、
多様なビールを高品質で飲みたいという消費者視点で見れば、
「〇」です。
(このあたりの詳細は最近書いた以下のメルマガに詳しい。)
メルマガ vol.211 http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/melmaga211.html
メルマガ vol.212 http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/melmaga212.html
●▲■ 「世界1位AB InBev+世界2位SABミラー」
→「!:ビックリ」
●AB InBevのビール生産量:4,590万KL(2014年12月期)
●SABミラーのビール生産量:3,240万KL(2015年3月期)
独禁法対応で一部手放すといわれているので減るのだとは思うが、
単純合計すれば7,830万KL。
日本のビール類消費量は550万KLくらいなので
その約14倍(!)
アサヒやキリンの日本の生産量はともに200万KLくらいなので
その約40倍(!!)
合併会社の巨大さがわかる。
出光(石油日本2位)と昭和シェル(5位)の合併が
JX=エネオス(1位)と東燃ゼネラル=エッソ・モービル(3位)の
合併交渉の引き金になったように、、、
ダウケミカル(化学世界2位)とデュポンと(8位)の合併で、
BASF(1位)がどこかを買収すると噂されるように、、、
今回のことで
世界のビール企業でさらに合従連衡が起きる可能性もあるだろう。
「日本勢にチャンスが巡ってくるかも」との新聞報道もあったが、私は、
日本の大手ビールメーカー4社は世界マーケットで、
どのような戦略をとれるのか、、、
どのように存在感を示していくのか、、、
さらに難しくなったと感じる。
また、世界プレーヤーの大手5社(これからは4社)
AB InBev+SABミラー、ハイネケン、カールスバーグ、モルソンクアーズ
が入っていない国は、主要国では日本ぐらい。
空白だった韓国でも、2014年にAB InBevがOBビールを買い戻した。
「日本だけ別世界」というわけにも、
いかなくなっているように感じる。
少々コワイ気持ちを禁じえない。
●▲■ 「酒税改正見送り」→「?:ギモン」
2015年の予想外の出来事は、
「ビール類の酒税一本化」
(350ml缶で、ビール77円、発泡酒47円、第三のビール28円を、
一律55円にする構想)
が、当面見送りになったこと。
ビール業界へのインパクトは強かったと思う。
将来一本化する方針は変わらないそうだが、
発泡酒と第三のビールを飲む、全体の約半分の消費者にとっては
当面、おおいに歓迎、「○」だろう。
(本物のビールを飲む残り約半分の消費者には、安くならずに×)
一方、大手4社はそれぞれビール・発泡酒・第三の販売比率が違うし、
一本化後をにらんだ戦略もあったろうから、
「○」「×」入り混じるところだろう。
ドイツの「ビール純粋令」ができたのは1616年。
来年2016年、400年目となるこの法律は、
厳しいルールだけれどドイツビール産業に貢献したと考える。
日本のビールも税金中心ではなく、当面はつらくても
「百年の計で日本ビールが繁栄するルール」、
「世界で日本ビールが勝ち残るルール」の制定を行って欲しいもの。
「プリン体ゼロ」などユニークな派生商品が生まれたのだし、
発泡酒や第三の技術はすばらしいと思うけれど、
Low malt beerくらいは世界で理解されても、
No malt beerというのは理解してもらいにくい。
日本は世界市場で理解される商品を出していかなければならない、
と、個人的には思っています。(放言、許されたし)
(余談ながら、、、ドイツは必ずしも400年間、純粋令で通したわけではない。
坂口謹一郎博士が、
戦後の1950~1951年の旅を著した名著「世界の酒」には
「戦時中一時ルーズになった麦酒純潔令が1951年11月から
また厳しくなって(中略)水の脱炭酸には苦労するとのこと」
という記述があって、戦争中はビール純粋令を緩めていたことがうかがえる。
また「醸界春秋」2015年11月号によれば、
ベルリンの壁崩壊(1989年)までの東ドイツでは、
ホップ不足でビール純粋令と程遠いビール風飲料も造られていたそうだ。)
●▲■ ●▲■ ワイン業界の2015年 ●▲■ ●▲■
●▲■ 「日本ワイン法制化」→「〇:マル」
「国産ワイン」(バルク輸入原料を使って、国内で醸造したり、
壜詰めしたものを含む総称)と区別した、
「日本ワイン」(国産ブドウだけを使って醸造したもの)
という呼び方は数年前からワイン愛好家には定着していたけれど、
2015年は国税庁が「日本ワイン」の詳細なルールを決定。
3年後から実施される。
「国産ワインコンクール」も(従来から国産ブドウに限っていたが)、2015年から
「日本ワインコンクール」に名称変更になった。
「日本ワイン」の規程では業界で賛否もあるようだし、
業界現状に配慮して国際ルール並みに踏み切れなかった部分もあるようだが、
一歩踏み出したのは2015年の「○」
●▲■ 「日本ワイン参入、5年以内に30社以上」→「〇&◎」
ワインは情熱をかき立てる「なにか」があるお酒である。
「なにか」の要素として農業であることは大きいと思う。
いろいろな情報を聞いていると、
自分でブドウを育てて、
近い将来日本ワインに参入を考えている人は予想以上に多い。
5年以内に、日本全体でゆうに30社以上は増えそう。
特区制度(2KL=2,700本程度)で考えている人が多いので、
ワイン販売だけでは経営が難しそうなのは懸念点だが、
日本ワインのブランドが増えるのは「○:マル」。
日本の農業は後継者不足で疲弊している中、
ワインが農業の成長株になりつつあることは「◎:二重マル」。
長野県と北海道(山梨県に次ぐワイン醸造地)ではすでに、
今世紀(2001年以降)に開業したワイナリーの数が、
20世紀(2000年以前)に開業したワイナリーの数より
多くなっている。
あと5年ほどしたら、日本全体で見ても
[今世紀開業ワイナリーの数]>[20世紀開業ワイナリーの数]
となる計算。
日本のワイン産業は、
明治にヨーロッパの技術を導入して以来の長い歴史があるが、
新しいフェーズに入った感がある。
●▲■ ●▲■ 酒類のパッケージの変化@2015年 ●▲■ ●▲■
当社の専門はパッケージなので、
2015年の酒類パッケージの観察記も書いておきます。
●▲■「ガラスびん」ビール→「〇:マル」
キリンは「グランドキリン」や「一番搾りプレミアム」などで、
アルミ缶ではなくガラスびんにこだわった商品展開をしてきたが、
2015年、サントリーもプレミアムセグメントの新製品
「マスターズドリーム」をガラスびんで出した。
(330mlでなく305mlなのは不思議だったが。)
プレミアムビールのガラスびん回帰は、個人的には2015年の「○」
金属缶、PETボトル、紙容器などに比べて
ガラスびんはプレミアム性を感じさせる。
日本のクラフトビールは世界的に見て異例にアルミ缶比率が高い。
缶も悪くないが、もう少しガラスびんを増やしたほうがいいと思う。
●▲■「PETボトル」ワイン→「?」
最大手のメルシャンが数年前から、
デイリーワインを中心にPETボトル化戦略を展開。
他の大手ワイン各社も対抗上、PETボトル商品を出してくる。
その結果、国産ワインにしめるPETボトル比率は
2012年22%
2013年27%
2014年37%
(酒類食品統計月報による)
2015年のPETボトル比率は40%超えかもしれない。
ちょっと信じがたいほどの比率だけれど、
スーパーのワイン売り場でガラスびんが減っているのは実感する。
清酒や本格焼酎で紙パックが50%越えとなってしまったように、
国産ワインでPETボトルが50%越えとなる時代がくるかもしれない。
びん製品で輸入したときのコストやCO2排出量と比べて
国内でPETボトルに充填するメリットはよくわかる。
が、清酒紙パックが低価格戦略でシェアを広げた近代史
(紙パックに頼らざるを得なくなったこと)を鑑みると、
また、
デイリーワインでもワインらしさを維持して欲しい気持ちからも、
PETボトルワインが極端に増殖するのは、
「?」としておきます。
●▲■「スクリューキャップ」ワイン→「?」
(注:ワインの「スクリューキャップ」とは、
30x60(直径x高さ)のアルミキャップの事。日本では、
「開封後、壜口にアルミの筒状パーツが残るのがガラスリサイクル
に不利なのでに使用を控えよう」という流れがあったが、
輸入ワインでどんどん増える実情もあり、
また、酸化しないのでワイン品質にもよい、という議論もあって、
日本のワイン生産者で徐々に広がっている。)
2015年現在、中堅・有力ワイナリーでは、
中央葡萄酒、ルミエール、中伊豆ワイナリー、ヴィラデスト、
などが、コルクからスクリューキャップに切り替え済み。
http://www.kitasangyo.com/Archive/PDA/PDA_247.pdf
2015年は最大手のメルシャンがプレミアムブランドの
「シャトーメルシャン」の一部でスクリューキャップを採用。
2015年は、
日本でスクリューキャップが増える傾向が確実となった年だと思う。
ニュージーランドでワインショップにいけば、
売っているワインはほぼ100%スクリューキャップワイン。
ロンドンのスーパーのワイン売り場でも、
スクリューキャップが多数派。
一方、ボルドーやピエモンテのワインショップでは
スクリューキャップのワインは1本もない。100%コルク栓ワイン。
個人的嗜好ですが、どちらかというと私はコルク栓派で、
ボルドーやピエモンテのワインにバリューを感じる。
日本ワインがニュージーランドのようになってしまうのは、
やや「?」、、、を感じます。
個人的にはコルク栓は日本ワインの多数派として残って欲しい。
(関連情報:
ワイン栓の推定世界消費量:2005年→2015年
■スクリューキャップ:10億個→33億個(現在、増加傾向)
■合成コルク: 26億個→32億個(現在、横ばい傾向)
■テクニカルコルク: 82億個→81億個(現在、減少傾向)
■天然コルク: 42億個→43億個(現在、再び増加傾向)
飲料・食品キャップ全般で、
「金属キャップ」は世界的に減少傾向。
世界で(日本でも)製造の縮小・撤退が続く状況だった。
その中で異例な事に、
ワイン用のスクリューキャップ(金属キャップ)は増加している。
それ故、参入する会社が増えている。
たとえば、、、
>ラモンディン社(スペイン、ワイン用キャップシュール世界大手)
2010年からスクリューキャップ製造を開始
>グアラ社(イタリア、ワイン用スクリューキャップ大手)
2014年に日本事務所開設
>ノマコルク社(ベルギー、合成コルクの世界トップメーカー)
2015年ドイツの会社を買収してスクリューキャップに参入
これは金属キャップ製造業者としてビックリ「!」の状況。
独白:できれば当社で製造したいところですが、
日本の使用量を考えると設備投資がペイしない。。。)
●▲■「サケ王冠」清酒→「〇:マル」
(注:「サケ王冠」とは、一升壜に使われている王冠のことで、
従来からある「冠頭+替栓」や、新型の「AZK」など。
720mlびんで「サケ王冠」を採用する動きが広がっている。)
従来から、
「奥の松」「黒龍」「獺祭」「真澄」「風の森」などが、
「720mlびんのほぼすべて」で「サケ王冠」を採用。
また、500mlや300mlびんでも採用している。
「喜楽長」「梅乃宿」「龍力」など、また大手でも
「月桂冠」「菊正宗」が、
「720mlびん商品の一部」で「サケ王冠」を採用している。
焼酎でも黒木本店が「中々」「?六(きろく)」の720mlびんで全面採用
(プラスチックを使ったサケ王冠、当社呼称「MS」)
そして2015年は有力ブランドの変更があった。
●「八海山」が720mlびんを、PPキャップから
「サケ王冠」に全面切り替え
http://www.kitasangyo.com/Archive/PDA/PDA_246.pdf
●「真澄」が720mlびん・300mlびんを、冠頭+替栓から
「AZK」(プラスチックを使ったサケ王冠)に全面切り替え
http://www.kitasangyo.com/Archive/PDA/PDA_245.pdf
日本酒らしい王冠、「サケ王冠」の720mlびんの利用者が
さらに拡大基調となったのは2015年の「○」
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長々書いて失礼しましたが、今年も押し詰まりました。
暮れのご挨拶を申し上げます。
http://www.kitasangyo.com/2016message/message_2016.html
(↑「5か国語クリスマス&年賀のカード、
それに、年末年始の休日のご案内」)
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
●▲■ きた産業の2016年=創業100周年 ●▲■
上のカードにも出てくるとおり、
きた産業は来年、2016年が創業100周年。
半世紀以上、継続してお取引をいただくお得意先は150社以上。
これは、当社の最も誇りとするところです。
一方、この20年、10年、5年で、
新しくお取引を始めていただいたお得意先も数百社あります。
100年を迎えられたのは、
多くのお得意先の皆様のおかげと感謝しています。
従来からの会社方針、
「清酒、焼酎、泡盛、
ビール、ワイン、ウイスキー、リキュールなど
酒類産業全方位で高い存在価値のある企業を目指す」
「酒類業界になくてはならない、きた産業を目指す」
をさらに高いレベルで実現するべく、
皆様のお役にたつよう取り組んでまいります。
2016年も、なにとぞ宜しくお願いいたします。
そして2016年、世界が平和であるよう願っています。
きた産業株式会社 代表取締役 喜多常夫
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2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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2006年4月以来、きた産業のトピックスを写真で収録。
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