●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.229 ●▲■
発行日:2017年4月18日(火)
■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■

発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

 

------------------< 目 次 >------------------

 

●▲■「関西ノ花見ニオケル飲酒状況ノ実態研究」2017 & 2006
●▲■「RTD」と「RTE」(缶RTDとコンビニ弁当)が花見の主役に
●▲■「ETR」(動物ラベルのワイン)の増加
text = 喜多常夫

 

ご紹介情報●1▲ 海外パートナー紹介・ワイン栓「NOMACORC」
ご紹介情報●2▲ 海外パートナー紹介・ビールびん詰め機「Meheen」
ご紹介情報●3▲ 海外パートナー紹介・ワインとサケのガラス栓「VinoLok」

 

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関西ではお花見の季節が終わろうとしています。

私は兵庫県西宮市の夙川(しゅくがわ)に住んでいますが、
夙川の桜は、全国の「さくらの名所100選」のひとつ。

https://hanami.walkerplus.com/list/ar0728/ss0001/

花見をするのが毎年の年中行事になっています。

先々週の日曜、夙川沿い約1kmを歩きながら、
花見をしているカップル、家族、グループなどについて、
その飲酒状況を観察しました。

ちょうど11年前の2006年の、偶々同月同日に、
同じ夙川で花見の飲酒状況を観察して、メルマガに書いたので、
今回は2017年と2006年の比較。

 

 

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まず、今年の状況。

●▲■「関西ノ花見ニオケル飲酒状況ノ実態研究」in 2017

 

 ■観察条件▲

2017年4月9日(日曜)昼間、気温16度、曇り
(2-3日前までの予報では雨だったが、前日の予報で曇りに)
サンプル数(グループというかパーティー数):n=100
グループ人数:max=15人くらい、min=2人、mode(最頻値)=2人か3-4人
アルコール飲料を飲んで(置いて)いるグループ:100グループ中、約60(60%)

 

 ■飲酒状況(重複カウントあり)●

 1位(約40グループ=全体の40%):缶RTD
2位(約25グループ=全体の25%):缶ビール・ビール系飲料
3位(6グループ):ワイン(750ml輸入ワインとBIB)
4位(5グループ):清酒(720mlビンなど)
5位(2グループ):本格焼酎
同率6位(1グループ):ウイスキー(ジムビーム)
同率6位(1グループ):シャンパン(ヴーヴクリコ)
同率6位(1グループ):ジン(コンビニで売っている小びん)

 

 ●特記事項▲

 ▲非アルコール飲料の1位:圧倒的にお茶のPETボトル
▲自前弁当:コンビニ弁当の比率=約5%:約95%(!)
▲ワイン:
ワインはすべて輸入ワイン。国産ブランドはなかった。
チリの「アルパカ」(後述)を3本目撃(2グループで3本)。
BIBのワインを複数個持ち込んでいる大人数のグループも。
▲清酒:
夙川は灘酒の地元だけれど、飲まれている清酒は、
新潟・長野・山形。(夙川駅に成城石井がある影響?)
灘酒は720mlや300mlびんはなく、カップ酒のみ。
偶々かもしれませんが、一升びんと紙パック清酒は見なかった。

 

 

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次に、2006年の状況。

以下は「きた産業メルマガ・ニューズvol.78」
http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/melmaga78.htm 
のペーストで中身は同じですが、
区分の書き方を2017年にあわせました。

 

●▲■「関西ノ花見ニオケル飲酒状況ノ実態研究」in 2006

 

 ■観察条件▲

2006年4月9日(日曜)昼間、気温18度(くらい)、晴れ(黄砂あり)
サンプル数(グループというかパーティー数):n=50
グループの人数:max=20人くらい、min=2人、平均4-5人くらいか
アルコール飲料を飲んで(置いて)いるグループ:50グループ中35(70%)

 

 ■飲酒状況(重複カウントあり)●
1位(約30グループ=全体の60%):缶ビール・ビール系飲料
2位(約10グループ=全体の20%):缶チューハイ
3位(6グループ):清酒(720mlビンなど)
同率4位(4グループ):ワイン(750ml輸入ワインとBIB)
同率4位(4グループ):本格焼酎
6位(1グループ):シャンパン

 

 ●特記事項▲
▲非アルコール飲料の1位:圧倒的にお茶のPETボトル
▲自前弁当:コンビニ弁当の比率=約70%:約30%
▲ワイン:
びんワイン(輸入ワイン)が3グループ、BIBが1グループ。
▲清酒:
720mlびんが2グループ、
カップ酒・お燗機能つき清酒缶・一升びんが各1グループ。
(当時は富久娘「燗番娘」という「お燗機能つき清酒缶」があって、
花見の時期にはよく売れていた。
なお、お燗機能つき缶は、きた産業が製造していた。)
なお、銘柄に関する記録なし。

 

 

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■■ [2006]→[2017]の比較と考察 ▲▲

 ■ アルコール飲料を飲んでいる比率:  70%→60%に減少
■ 出現頻度1位の交代:              ビール・ビール系が1位→RTDが1位
■ 缶ビール・ビール系の出現頻度:    60%(1位)→25%(2位)と激減
■ 缶RTDの出現頻度:                20%(2位)→40%(1位)と激増
■ 清酒とワインの順位交代:          清酒3位→4位、ワイン4位→3位
■ 本格焼酎:                        出現頻度は大きく減少
■ ウイスキーとジン:                2006年はなし、2017年に新しく出現

 

 『お酒を飲む人は減って、
ビールよりもRTDが増えた』

僅かのサンプル数でも、
市場構造の変化を端的にあらわしているのは驚きます。

日本全体の消費ではもちろん、RTDよりビール系が多く売れているのですが、
RTDの伸びの勢いは止まらない感じです。

実際、2016年(歴年)の統計を見ると、
酒類全体でも、ほとんどの酒類ジャンルでも前年比減
(嗚呼、伸び続けていたワインもついに3%減!)であるのに、
スピリッツ類が13%増
ウイスキーが7%増
リキュールが4%増
となっています。
(缶入りRTDの大部分は、スピリッツ類とリキュール。)

2006年は「缶チューハイ」と表記していましたが、
いまやRTD(Ready to Drink)という言葉が一般化したので
2017年は「缶RTD」と記載。

若い世代や女性を中心に、チューハイだけでなく、
ウイスキーベース、リキュールっぽいもの、ミルク系など、
実に様々な、RTDのスピリッツ・リキュールを見かけました。
市場拡大と同時に品種も増えています。

 

そして、数字上の比較で一番大きな変化だったのは、弁当。

 ▲自前弁当比率:      約70%→約5%
▲コンビニ弁当比率:  約30%→約95%

これは、今年の天気が、
前の週までとても寒い日が続き、
2-3日前までの天気予報では雨だったものが、
前日の予報で、曇り・晴れに変わったこと
が大きく効いているように思います。

が、それにしても、
自前でお弁当を作る「文化」(?)は減っているのでしょう。

コンビニのお弁当やサンドウィッチは、いわば、
RTE(Ready to Eat)。

  『お酒はRTD
食べ物はRTE』

 

RTDがアルコール度数3~7%くらいなのに対し、最近は
RTS(Ready to Serve)という言い方もあるようで、
これは10~20%程度のリキュール。
これも拡大基調だそう。

「Ready」商品が増えるのは便利だけれど、
日本人の創造力を削がないか、、、
伝統文化の良い部分を変質させないか、、、
とやや心配します。

 

 

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今年の花見観察で

 『チリの「アルパカ」を3本目撃(2グループで3本)』

と書きました。

 

「アルパカ」というワインをご存知でしょうか。

チリ製で、1,000円以下の価格帯。
スクリューキャップなので、コルク栓抜きなしで開けられる。
ビンに「アルパカ」(首長の羊みたいな南米の動物)のイラストがあるので
目立つし、リピート買いの人には覚え易い。

輸入元のアサヒビールさんによれば、2016年は、
130万ケース(=1,560万本!!)以上売れたそう。

日本ワイン(日本製のブドウのみで造ったワイン)が全部で
100万ケースくらいといわれるので、
単一銘柄で130万ケースとは、誠に驚異的。

チリワインはEPA(経済連携協定)によって、
関税が大幅減税されている影響もあって、
いまやフランスを抜いて、日本の輸入ワイン量1位の相手国。

 

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最近、ワイン業界で
「動物ラベル」
という言葉が使われるそうです。

「アルパカ」がよく売れるので、
「他の南米の動物」のほか、「ブタ」とか「猫」とか
ラベルに動物を描いたワインが増えているそう。

そういえば、
サッポロさんが扱う量販ブランド、
「イエローテール」(オーストラリア、1,000円以下の価格帯)
「キュベ・ミティーク」(フランス、1,000円超えの価格帯)
もよく考えると、
「カンガルー」と「フクロウ」が描かれています。

ボルドーやブルゴーニュのワインは、
シャトーのイラストだったり
ブランド名だけ(アルファベット文字のみ)がほとんど。

熱心なワイン好きは覚えるだろうけれど、
普通の人は覚えていられない。
美味しかったワイン銘柄も、忘れ去られる運命にある。

 

でも、動物が描いてあればすぐ覚えられる。

もちろん味や品質も大事だけれど
結局のところ、

  ■覚え易いラベルのワインが売れる■

という要素が大きいのでしょうか。

 

そういえば、、、

5大シャトーの一つ、「ムートンロートシルト」は
毎年、アーティストにラベルデザインを依頼するので、
ラベルが年によって変わるのだけれど、
個人的に一番思い浮かぶのは、1999年の「羊」のイラストのもの。

イタリアの高級ワイン、「スピネッタ」は
多くの人が「サイ」のイラストで覚えているでしょう。

 

人間の記憶というのは、

  ■動物が覚えやすい■

というようにできているのかもしれません。

勝手ながら、
動物ラベルにはETR(Easy to Remember、覚え易い)
と名づけておきます。

 

  お酒はRTD。
食べ物はRTE。
ワインはETR。

 

ReadyやEasyは、
時代の要請なのでしょう。

 

 

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余談になりますが、、、

2006年の「きた産業メルマガ・ニューズvol.78」では、
次のように書いていました。

 『今年は、不思議なことに、
東京の桜が早くて、大阪の桜が1週間ほど遅かった。
過去そんなことはなかったように思いますが、なんだか異常。』

 

11年たった今年、
大阪より東京の開花が早いのはすっかり定着。

 『今年の東京都心の桜は全国で最も早い開花宣言』

だった。大阪は東京より1週間以上遅かった。

 

「都心の開花時期が毎年早まって、今年は一番早い」
というのは、
「都心の春が毎年暖かくなってきて、特に今年は暖かった」
ということなのだと思います。

 

『日本はきちんとヒートアイランド対策をせよ』
と、サクラが警告しているように感じます。

 

                    text = 喜多常夫

 

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さて、情報紹介。今回も、海外パートナーをご紹介します。

きた産業は、「自社製+海外パートナー+国内調達」で、
他社にないユニークな資材・機械のポートフォリオをご提案します。

 

 

●▲■ ご紹介情報 その1:海外パートナー紹介 ●▲■
ワイン栓「NOMACORC」
http://www.nomacorc.com/

 

ノマコルクは、
合成コルクで圧倒的は世界トップシェア。
2017年からサトウキビ由来のバイプラスチック原料を採用。
合成コルクの名前を廃し「プラント(植物)コルク」と改称。

日本語資料は下記。
http://www.kitasangyo.com/pdf/package/closures/nomacorc2017.pdf

 

 

●▲■ ご紹介情報 その2:海外パートナー紹介 ●▲■
ビールびん詰め機「Meheen」
http://www.meheen.com/

 

メヒーン充填機は、
アメリカのクラフトビールで圧倒的なシェア。

現在は6ヘッドが標準で、時間2,000本程度。
ロータリー充填機に比べて、設備投資は格段に経済的。

日本語資料は下記。
http://www.kitasangyo.com/pdf/machine/Meheen.pdf

 

 

●▲■ ご紹介情報 その3:海外パートナー紹介 ●▲■
ワインとサケのガラス栓「VinoLok」
http://vinolok.cz/en/home/

 

プレミアムセグメントのワイン市場の世界的な伸長に伴って
ガラス栓「ヴィノロック」も毎年拡大。
現在年間3,000万個が世界で使用されています。

ワイン壜用口内径18.5mm対応品のほか、
日本のサケ用に口内径20mm対応品も新たに準備。

 

日本語資料は下記。
ワイン用18.5mmサイズ
http://www.kitasangyo.com/pdf/package/closures/VL18_5.pdf
サケ用20mmサイズ
http://www.kitasangyo.com/pdf/package/closures/SVL.pdf

 

 

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