●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.8 ●▲■ 
    発行日:2002年07月31日(水) 
発行:喜多産業株式会社 http://www.kitasangyo.com
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   イントロ:ITパワーにビックリ!
関連話題:喜多産業が「関西IT活用企業百選」?!
関連話題:「ブッシュ大統領の気持ち」もわかる、、、
   <<ガス入り清酒・ワイン特集>>
●1▲ ガス入り清酒・ワイン充填機「モノトロン3」
●2▲ enoltaの「シャンパンコルカー」
●3▲ 「口金(キカイ栓)のびん」
●4▲ Z&Nの「パイロットプラント」
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今回は「ITパワーにビックリ」という話を一席。

前々回の私(喜多)のコラムの中で、醗酵産業の炭酸ガス排出量について質問
したところ、10人あまりの方から具体的回答や意見をお寄せいただきました。
大変勉強になりました、ありがとうございます。

当社のメルマガをまじめに(!?)読んでもらって大感謝です。そして何より、
こんなに多くの反応をもらえるとは思ってもいなかったので、ITパワー、
というかインターネットの力はすごいものだ、膝つき合わせて質問しても
こんなに詳しくは教えてもらえないのに、と驚いた次第。

因みに、というのもヘンですが、喜多産業はこのたび、大阪商工会議所や関西
経済同友会など在阪経済5団体主催の、「関西IT戦略会議」が選出した、
「関西IT活用企業百選→ http://100sen.kiis.or.jp 」の一社として
選ばれました。ホンマかな、そんなにレベル高くない、と忸怩(じくじ)たる
気持ちではありますが、光栄なことです。ますますIT活用と情報発信に
努めますので、よろしくお願いいたします。

さて前々回のコラムの質問内容は、「清酒・ワイン・ビールなどの醸造酒の
リッターあたり炭酸ガス発生量や必要量、焼酎・ウィスキーなど蒸留酒の炭酸
ガス排出量、納豆や味噌・醤油・パンなどの醗酵産業の単位あたり炭酸ガス
発生量などを教えてください。」というものでした。いただいた回答の中で、
公開しても差しさわりのないものの一部をご紹介しますと、、、

「大麦を、ビールにした場合、パンにした場合、畑で腐った場合、みんな醗酵
ガスは発生する。その差は時間差だけで地球環境上、問題となるものではない。
問題なのは、美味しいビールを造り、容器に詰め、かつ流通に乗せていくのに、
自然発酵とは異なる多大なエネルギー=炭酸ガスが発生すること」

「清酒の場合、米焼酎の場合、米として流通しご飯として食べられた場合、
外国で米粉加工されたものが日本まで海上輸送されて米菓に加工された場合、
などなど、、、お米関連食品すべてについての温暖化ガス発生はどうなのか、
輸送や保管時のエネルギーも含めて評価レポート作成中です。
食糧管理法や酒税法は炭酸ガス負荷の切り口でも評価されねば。」

「自社の研究内容は言えないけれど、ホームページや新聞の公開情報は教えられ
ますよ。ビール大手について言えば、2000年度に「生産工程」から排出された
公表炭酸ガス量は、キリン社52万3000トン、アサヒ社52万5000トン、
サッポロ社18万9000トン、サントリー社10万3000トンで、4社とも
醗酵炭酸ガスは回収して、再利用しています。
生産工程以外の排出は、たとえばアサヒのHPによれば「物流」で6万4000トン、
「消費段階(ビール液内から放出されるガスと人体がアルコール分解して排出
するガス)」で20万9000トンと後工程が非常に多い。同じくHPによればビール
製造の原単位表示でサッポロ172g/リッター、サントリー138g/リッター。ただ、
集計方法は異なるので、直接比較できません。ビール以外の公表例では、寶酒造
さんの生産2万2000トン、物流5000トン、消費2万トンがあります。」

「ビール、清酒、焼酎、ワインなど酒類産業約2500社全体の<直接的排出量>
は300万トン程度ではないかと思います。日本の全炭酸ガス排出量がおよそ
12億トンなので、化石燃料の燃焼に比べると酒類産業のインパクトは少ない。
ただ酒類産業は電気も使用するわけで、発電所で発生した炭酸ガスの一部は酒類
産業の責任になる。これらの<間接的排出量>は相当大きい。
生産工程ででる有機廃棄物をメタンガス醗酵させてボイラー燃料に利用する例が
多いが、炭酸ガス負荷の面からはどんなものだろうか?」

、、、などなど。回答をくれた方は、研究職の方以外に経営層の方も多くて、
皆さんこの問題を真剣に考えているのだなあと感心しました。当然といえば
当然かもしれませんが、回答はISO14000取得企業の方がほとんどです。

ご意見を聞いているうち、「伝統的な清酒醸造法、アル添酒の場合、液化仕込み
の場合では炭酸ガスの排出はどのくらい違うのかな」とか、「アイリッシュ・
スタウトのような炭酸ガス量が通常の半分以下のビールを作る場合は、プロセス
排出量は少ないのかな、もしそうならギネス社は原単位排出が少ないのかしら」
とか、「甲類焼酎(連続蒸留)と乙類焼酎(単式バッチ蒸留)の差はどうか」
など、疑問はどんどん広がっていきますね。

そんなこんなと思いめぐらせていると、親しい方から「喜多さん、炭酸ガスも
いいけどね、どの会社も社長は生き残りで必死になってる時期。もっとビジネス
直結で役立つ情報、書いてほしなあ」と厳しい(?)ご鞭撻も頂戴しました。
「ブッシュ大統領の気持ち」(国内産業優先・既得権益優先で京都議定書を批准
しない)に少なからず、あい通じますね。おおせごもっとも、でもあります。
私も、何はともあれ喜多産業の業績向上に努めなければなりません。
早速、今号のアイテム紹介に移らせていただきます。

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今回はガス入りのワインや清酒のための設備や資材の紹介です。大阪・神戸の
ここ数日の暑さ(連日35℃以上!!!)は「まったく異常」。アリゾナ砂漠みた
い。これだけ毎年暑くなってくると、冷やして飲む(冷やさざるを得ない)
「ガス入りのお酒」のシェアは今後自然に増えるのでは?とまじめに思います
ね。

●▲■ご紹介アイテムその1:ROOTS(ルーツ)ディビジョン●▲■ 
ガス入り清酒・ワインの充填機「モノトロン3」(2ページ)
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/machine/Monotron3.html

時間1000本程度の低速充填を行うための充填機、ルーツ機械研究所製の「モノト
ロン3」です。第一ステーションで壜内ガス置換を行い、第二ステーションで
カウンタープレッシャ充填を行います。窒素を使えば、窒素置換充填も可能。
直線移動式なので、びん種変更による交換パーツも最小限です。

カタログ内のタンクの写真は「セラミック・ストーンを内蔵させたサーマル
タンク」で、当社ではタンク内ガス付加設備一式のプラントで施工いたします。
どうぞご照会ください。なお、内部にスクリューが写っている写真は、清酒の
「発泡にごり酒」のためのタンク例です。

レイアウト例として、1キロリッタータンクとモノトロンの場合、500リッタータ
ンクとマニュアルガス充填機BFIIIの場合、も示しておきます。
ガス入り清酒・ワイン充填機のレイアウト例(2ページ)
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/machine/M3Layout.html

●▲■ご紹介アイテムその2:ROOTS(ルーツ)ディビジョン●▲■ 
enoltaの「シャンパンコルカー」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/machine/SCorker.html

日本だと樹脂製の栓が多くなってしまいましたが、シャンパン、ゼクト、
スプマンテなどの典型的なガス入りワインは、シャンパンコルクで蓋をして、
ワイヤーフードで止めます。最近、伝統的な壜内二次醗酵に興味を
もたれる方が多いようで、あのコルクはどうやって装着するの?という
質問を時々お受けします。通常のワインコルクと違って、シャンパンコルク
の圧縮率はきわめて高いので、どうしても機械が必要です。

イタリアenolta(エノルタ)社のスタンドアロン式「シャンパンコルカー」と
「ワイヤリングマシン」は、少量生産に最適。なお、伝統的シャンパン方式の
生産設備(壜口を氷らせたり、ディスゴーグしたり)の設備もご照会ください。

●▲■ ご紹介アイテムその3:K2ディビジョン ●▲■ 
「口金(キカイ栓)のびん」
⇒ http://www.kitasangyo.com/Products/Data/package/Clip-Lock_Bin.html

口金(キカイ栓)の壜は、外国(ヨーロッパ、アメリカ)ではプレミアムビール
に用いられていますが、日本的感覚では、ガス入り飲料容器としては少々不安な
しとしません。当社の地ビール用のキカイ栓壜は、ベルギービールの陶器製びん
に倣って「王冠、兼、口金栓」として流通時の信頼性を確保しています。

ガス入り飲料に限らず、ガスなしの清酒や焼酎、ワインなどの高価格商品の
パッケージとして、口金栓の壜は見直したい容器です。量り売りなどの目的にも
活用可能。自社型のほか、輸入壜も扱っています。

●▲■ ご紹介アイテムその4:ROOTS(ルーツ)ディビジョン ●▲■ 
Z&Nの「パイロットプラント」(2ページ)
⇒ http://www.kitasangyo.com/Products/Data/gas_tester/PilotPlant.html

アメリカZahm&Nagel(ザーム・ナーゲル)社の「パイロットプラント」は、
ガス飲料を試作するための小型タンク。ガス含有量レベルをいろいろ試作する、
手軽に少量の試作を行う、壜10本分くらい作って試作壜詰めする、といった
目的に大変便利です。小型のセラミック・ストーンが内蔵されており、ガスの
気泡を微細化し単位体積当たりの表面積を最大にして効率よく炭酸ガスを溶かし
込む、という理にかなったシンプルな設計で、世界中の多くの飲料メーカーで
使われている実績があります。

喜多産業・ルーツ機械研究所はZahm&Nagelの日本に於ける代理店です。BCOJ
測定法に定められた「ツァーム(Zahm)の測定器」の、細かいスペアパーツ
などもストックしていますので、ご照会ください。
                    (text:喜多常夫)
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