●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.107 ●▲■
発行日:2007年 12月5日(水)
■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com
------------------< 目 次 >------------------
●▲■ ガイアの夜明け「日本酒、どん底空からの復活」を見て
●▲■ 私説:日本酒需要を伸ばす5つの提案
1.学割のサケ 2.味噌・醤油・米の食育
3.スシ・ポリスよりサケ・ノマス?
4.一句「コンビニのおでんの横で、、、」 5.紙容器
ご紹介アイテム●1▲「ラベルをご採用いただいた事例」
ご紹介アイテム●2▲「K2オリジナル壜」のイメージカタログ
ご紹介アイテム●3▲こんなことも!「ベッドマット除菌装置」
(text = Sienna K. Emiri)
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(イタリア・ミラノ在住のシーナ・エミリの文章です)
チャーオ!! シーナです。
今回は、先日テレビ放送された日本酒の番組について書きます。
「日経スペシャル ガイアの夜明け
日本酒 どん底空からの復活
〜助っ人はコンビニとハケン会社」
(テレビ東京 11月20日、10:00〜11:00)
放送日前に番組内容を紹介する大きな広告が、
ミラノで読める日経新聞(日本語)に出ていて、びっくりしました。
日本酒の1時間番組は珍しいし、タイトルもセンセーショナル。
ご覧になったメルマガ読者も多いのではないでしょうか?
CDで送ってもらったのですが、内容も結構、衝撃的でした。
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まず、番組のストーリーをご紹介します。
案内人の役所広司さんが、おでん屋さんでイッパイ飲む場面から。
焼酎は、メニューがあって銘柄が選べるのですが、
日本酒は1種類しかない、それで役所さんが憤慨する。
なんとなくありそうな話で、実感があります。
次いで、
日本酒消費は減る一方で、4年前に焼酎に追い越されたこと、
蔵は50年で4000軒から2000軒以下に半減したことが紹介されます。
場面が変わって、
JR東京駅に10月に開店した日本酒専門店「はせがわ酒店」の盛況、
対照的に、
東京の蔵元「吟雪」が7代目にして廃業する場面、
女性社長の痛ましい表情が、紹介されます。
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次に、ファミリーマートが企画した、
ボトル缶の日本酒、「粋」シリーズ開発の経緯が紹介されます。
白鶴、月桂冠、宝、日本盛の大手4社の担当者に向かって
「あと10年たったらあなたたちの会社がなくなるかもしれない」
とファミリーマートの担当者が発言する場面は衝撃的。
日本酒を飲まない20歳・30歳代をターゲットにした商品開発で、
「日本酒の復権を考えるのであれば冒険をしなければ、
紙パック、びん、カップという範疇を越えたパッケージを」
と、ファミリーマートのプロジェクト担当者は語ります。
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場面が変わってスタッフサービス(人材派遣業、売上3200億円)が
4社の日本酒蔵元を買いとった、というエピソードの紹介。
取締役はインタビューでこんなふうに語ります。
「美味しいお酒かどうかが買収の基準、
日本酒は長期的には投資対象として悪くない、
今はどん底にちかい、意欲を持った酒蔵は生き残る」
昨年破綻した岐阜県の名門、「千代菊」が
スタッフサービスの元で再出発する様子が紹介されます。
純米の新米新酒を増産しようというなかで、
「倍売りたい」、という旧経営陣に対し、
「倍ではダメ、3倍売ろう」、というスタッフサービス側。
そして、番組の締めくくりで
千代菊の新酒を東京でスタッフサービスが売り込む場面、
ファミリーマートの「粋ボトル」が実際に売れていく場面。
最後に役所広司さんが、屋台のおでん屋さんで日本酒を飲みながら、
「海外では空前の日本食ブームで日本酒も評価されている、
日本人も日本酒を見直してはどうか」、という発言で終わります。
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番組中で東京農大の学生さんに日本酒のイメージを聞く場面があって、
「悪いイメージが先行している」「お酒臭い」(男子学生)
「おじさんが飲んでるイメージ」「カップ酒はレジで恥ずかしい」(女子学生)
など、随分なことを言うので、
お酒ファンとしてはちょっと悲しくなりました。
でも、そのとおりなのでしょう。
これが日本酒の現実と思うと、結構、衝撃的な番組でした。
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日本酒はもっと飲まれるべきだと思います。
「ガイアの夜明け」の主張と必ずしも一致しませんが、
どの国もアルコール飲料全体の消費量が減る環境下で、
20歳台の「お酒フレッシュマン」層に、
サステイナブルなサケ消費を生み出すための条件は、
「品質を高めること」だと思います。
中身品質だけでなく、
外観的品質、飲むシーン品質、酒文化的品質も含め、です。
モンガイカンのイタリアンですが、
日本酒復権のための5つの提案を書きます。
1)
→大学生に、学割で良いお酒を飲ませる
お酒フレッシュマン、特に大学生に「美味しい日本酒」を体験させる。
財布の軽い学生さんにチャンスを作るため、
大学コープで良いお酒を安く売る、
地元の居酒屋で吟醸酒を学割で飲ませる、
大学と提携して蔵元見学・体験をさせる、など。
突飛かもしれませんが、味見の体験チャンスを増やせます。
逆に言えば、居酒屋ではじめて飲んだ日本酒が不味ければ、
彼女または彼は生涯日本酒嫌いかもしれない。
「美味しい日本酒原体験」は大事だと思います。
2)
→子供を和食(味噌、醤油、米)で育てる
イタリアも都市部ではデリカテッセン大流行とはいえ、
世界に冠たるスローフード運動はご存知の通りです。
子供の頃の食育は、その人の「健康」「嗜好」「性格」を作るし、
人生を左右するくらいの影響があるのではないでしょうか。
和食は健康的だし、
ご飯は必然的に日本酒への嗜好を育てると思います。
(イタリアンDNA日本育ちの私が、サケ好きなのがその証拠)
効果が出るのはずいぶん先、長期計画にはなりますが。
3)
→世界の主要都市に日本酒発信拠点を
ロンドン、パリ、ミラノ、バルセロナ、モスコー、
北京、上海、台北、バンコク、シンガポール、など、
サケ発信拠点があればサケ・ブーミング疑いなし、
の都市が結構あります。
日本政府は、
「スシ・ポリス」計画 (海外の日本レストランが、
日本的にオーセンティックかどうか覆面審査員を使って判定し、
ミシュラン・ガイドみたいに公表する計画、ときいてます。
この審査員を、当地の新聞がスシ・ポリスと揶揄)
より、「サケ・ノマス」計画(語呂合わせデス)を考えてはどうでしょうか。
数日間のアニュアル・フェスティバル方式もいいと思います。
4)
→コンビニのおでん売り場に、日本酒を
「スシ+サケ」「天プラ+サケ」「焼き鳥+サケ」もいいですが、
「おでん+サケ」こそ、お酒ベストマッチ、いわば
「タパス+バルワイン」みたいな、ひとつの究極だと思います。
(日本のワイナリーの皆さんに怒られるかもしれませんが、
個人的感覚では、おでんとワインほど合わないものはない)
日本や台湾のコンビニではいまや、おでんは定番。
「コンビニの、おでんの横で、サケを売る」 (詠み人、エミリ)
ようにすれば、
おサケに目覚める人は多いのではないでしょうか?
いまや、日本のコンビニでは、焼酎はすぐ見つかっても
日本酒を見つけにくくなっています。
5)
→「紙容器入りサケ」を、みんなでやめる
お酒の専門店に行って積み上げられている安売りの紙容器は、
お酒の価値を下げているように思います。
パッケージとしてテクニカルな良さはあるのでしょうが、
日本酒の場合、お酒フレッシュマン、
特に将来、品質重視志向に育つポテンシャルを持つ人に、
お酒を敬遠させる材料になっているのではないでしょうか?
紙容器をやめると売上は落ちるのでしょうが、
長い目で見てサケ復権に結びつくと思います。
純米が良いか、アル添も良いか、
の品質議論もあるかもしれませんが、
違った角度で「お酒品質」を見直しては、という5つの提案でした。
ワインやグラッパも、
同じスキーム(=品質特化)で成功している例が多いと思います。
(text = Sienna K. Emiri)
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当社商品のご紹介です。
●▲■ ご紹介アイテムその1:K2ディビジョン ●▲■
<ポスター> ラベルをご採用いただいた事例
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/daiko-label.pdf
当社で納入させていただいているラベルの事例です。
関連会社の「大晃印刷株式会社」
http://daiko-insatsu.com/
は、お酒、ワイン、お醤油などのラベル・カートンを得意としています。
●▲■ ご紹介アイテムその2:K2ディビジョン ●▲■
<ポスター> パッケージの新しい価値を開発
http://www.kitasangyo.com/Archive/CM_Library/CM_K2_Web.pdf
当社のオリジナル壜のイメージカタログです。
(醸造協会誌に出しているCMのカラー版)
「より付加価値の高い商品のための壜」
が、デザインテーマです。
●▲■ ご紹介アイテムその3:KK & ROOTSディビジョン ●▲■
こんなこともやってます!「ベッドマット除菌装置」
http://www.kitasangyo.com/Sani-Matrizer/sani-matrizer_ed04.pdf
病院や特別養護老人ホーム向けの、
ベッドマット除菌消臭装置です。
エチレンオキサイドガスやホルマリンを使っていた従来装置に比べて
格段に安全で環境に優しい「二酸化塩素」を使っています。
なお、二酸化塩素(商品名:ピュオロジェン)は、
醸造所向けの殺菌剤としても販売しています。
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/chemical/purogen.html
これらの商品については営業担当にご照会ください。
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●▲■バックナンバー閲覧可能!「メルマガ・クロニクル」
http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html
2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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