●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.123 ●▲■
     発行日:2009年 1月19日(月)
  ■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■

発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

 

------------------< 目 次 >------------------

●▲■ 現地取材「サケ・ウォッチング in パリ」
●▲■ 21世紀のパリは「ジャポニズム再来」!
●▲■「認定」レストランの価値?

               (text = Sienna K. Emiri)

ご紹介情報●アーカイブ資料「サケwatching in Paris @2008−09」

ご紹介アイテム●1▲鑑評会出品酒のように:「びん燗替栓」
ご紹介アイテム●2▲環境にやさしい:「オールプラ替栓」
ご紹介アイテム●3▲「K2 びんカタログ(全16ページ)」オープン
ご紹介アイテム●4▲「パッケージデザイン・アーカイブ」オープン

 

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チャーオ! シーナ・エミリです。

年末から年明けまでのニューイヤーホリデーは、
ミラノを脱出して、パリで過ごしました。

以前、2007年1月のメルマガVol.92で、
  ●▲■「サケ ウォッチング in Paris」2006
を書きました(文末の「クロニクル」で閲覧可能)が、

今回は、この二年で、パリのサケ&日本食事情は、
どう変貌しているのでしょうか?
の、現地レポートです。

では、スッタート!!

 

●▲■観察その@:パリの「サケ」ショップにて

驚きの品揃えでした!

  「黒龍」
   「醸し人九平次」
   「獺祭(だっさい)」
   「真澄・七號」
   「郷の誉(須藤本家)」
   「南部美人」
などが、冷蔵リーチインにズラリ。

日本でも入手困難そうな銘柄が並ぶのは、
オペラ近くの日本酒と日本食材のお店、ISSEさん。

価格は720mlで30〜60?くらい。
いまや1?=120〜130円と思うと、リーズナブル。
梅酒や焼酎も豊富。
買っていくのはフランス人が多いそう。

ISSEさんは、近くで「吟醸酒バー」(!)もやってます。
21世紀のパリの街角で、
吟醸サケがグラス(8〜15?)で飲めるとは!!

サケ・エピキュリアン(自称)の私には夢のよう。
(わが街、ミラノにも、
サケ・バーがきる日がやってくるのでしょうか、、、)

 

なお、サケを含む日本食材の販売では、
ソシエテ「京子」が有力店です。
こちらは、大手銘柄から地酒やカップ酒まで、
各種のサケが取り揃えてあります。
(パリには数年前まで日本名門酒会のお店がありましたが、
卸も含め、京子さんが引き継いだそうです。)

 

●▲■観察そのA:パリの「A級」ジャポネーズにて

パリの
「A級」ジャポネーズ(=日本食レストラン)の、
最近のお酒メニューはどうなっているの?
いくつか観察しました。

 某・すし屋さん。お勧めは、
  「諏訪泉」の300mlで21.5?

 某・手打ち蕎麦屋さん(!)では、
  1合の値段が、
  「九平次」11.5?、「土佐鶴」16?、「黒龍」25?。

2年前に来た時には、
「久保田」を筆頭に新潟地酒が多かったけれど、
最近、バリエーションが増えているようです。

●▲■ ご紹介情報:アーカイブ資料 ●▲■
「サケwatching in Paris @2008-2009」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Sake_Paris_2008-09.pdf

よければ、2年前の
「サケwatching in Paris @2006」も比べて見てください。
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Sake_Paris.pdf

 

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「一目千本」の吉野桜に擬えれば、
パリには「一目三軒(?)」(視野に3軒の日本食レストラン)
の場所が結構あります。

「B級」ジャポネーズが軒を並べるケースもありますが、
正統派の「A級」や、超高級の「A+級」、
「ラーメン屋さん」、「フュージョン系」なども含め、
場所が集中する傾向がありますね。

「B級」ジャポネーズは、
「確かここ、シノワ(中華料理)だったジャン」
「ベトナミン(ベトナム料理)だったよね」
のお店が、模様替えのケースが多い。

その結果、「スシハウス」ならぬ「スンハウス」、
「にほんりょうり」ならぬ「しこほんりより」、
なんて看板も目につきます(-_-;)

(写真資料参照。まあ、大抵のフランス人には、
日本文字は、アラビア文字以上にわからないので、
「ソンナノ関係ナイ」(^_-)/~ です。
ガストロノミーの都、パリの愛嬌、というべきでしょ。)

 

 

●▲■観察そのB デパートにて「スシ」観察

「デパート文明不足(?)」のイタリアンにとって、
パリの大きな楽しみは、デパートです。

もちろん、
イタリアにもデパートはあるのですが、
パリのギャルリ・ラファイエット(デパート)など見ると、
「ムーンとスッポン」ですね。

さて、
ヨーロッパ主要都市のデパートには、
今や必ず、スシ・レストランがあります。

そんな「デパート・スシ」の嚆矢(こうし)は、
ギャルリ・ラファイエット本館の
「Caf? スシ」ではないでしょうか。

確か、フランス・フラン時代(ユーロ導入前)から、
あったと思います。
のぞいてみると、相変わらずフランス人でいっぱい。

 

でも、書きたかったのはそのことではなく、
ラファイエットに冬の間できる「オイスターバー」の話。

驚いたことに、
このオイスターバーでスシを販売してました!

  ユイット(フランス語の牡蠣)と、
   スシをつまむ、
   フランス人
  (詠み人エミリ。字余り)

お酒はさすがに、
白ワインとシャンパンでしたが、
そのうち「吟醸サケ」もおくようになるのでは?

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印象派絵画への浮世絵の影響は有名ですが、
世紀末(19世紀末)のパリでは、
「ジャポニズム(日本趣味・日本心酔)」が大流行で、
当時のパリは、日本の物産の一大集散地だったそう。

世紀を経て、
21世紀のパリは、
なんだか「ジャポニズム再来」のように見えました。

2008年が日仏修交150年だそうですが、
パリジャン、パリジェンヌには、
「150年のジャポニズム・スピリッツ」が宿っているよう。

 

●▲■観察そのC:「認定」レストランの価値?

 「お箸を持つ手」のイラストに
  「Cuisine Japonaise Authentique 2007」
  (オーセンティック―正統―な日本料理店2007) 
  と書かれたステッカー。

 

パリを中心とした「認定正統派日本料理店」の証しで、
いくつかの「A級」「A+級」レストラン、
それにラーメン屋さんで、お店の入り口に貼ってました。

2007年にJETROも協力して、CECJという組織が認定。
http://www.cecj.fr/liste_arr.html

パリだけで50軒ほどの日本料理店が認定されているほか、
ラーメン店、サロンドテ(日本茶)、パリ以外の推奨店もあります。

当時、日本政府の「スシ・ポリス計画」
(農林水産省が、世界中で正統的日本レストランを認定する計画。
スシを取り締まるポリスみたいと揶揄(やゆ)された。)
の第一弾では、と結構話題になりました。

けれども、
お店に貼られているステッカーは「2007年」のまま。
2008年は認定が行われなかった模様。

マークに年号が入る以上、
毎年やらねば!ですよね。

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ヨーロッパでは、
覆面審査員が自費で飲食、または宿泊して、
一定以上の評価のワイン、レストラン、ホテルを、
「毎年」認定するシステムが結構あります。

有名なのは、「ミシュラン・ガイド」。(もち、毎年認定)

「ミシュラン・ガイド東京2009では、
3 ?toiles(3つ星)が9軒で、パリと並んで世界最多。
続くニューヨークは3軒しかない」
が、フランスでも話題になりました。
(ただし、フランス全土では26軒ある。)

ミシュランがらみで、
パリの新聞で見た日本食の話題を二つ書いておきます。

 ●「ミシュラン・ガイド2008年フランス版」で、
  史上初(!)の日本レストランのひとつ星が誕生。
  鉄板焼の「あい田(restaurant japonais AIDA)」。

 ●「東京でミシュラン3つ星のフランチレストラン
  「ロブション」(恵比寿)のシェフ、ロブションさんが、
  2008年12月、モナコに日本食レストラン「YOSHI」をオープン。

 

日本食文化は、
急速にグローバルになっていきますね。

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ミシュランガイドの話を少し続けます。

我が家には、
おじいちゃんがその昔(半世紀以上前)、フランス旅行をした時の、
「1955年版フランス・ミシュランガイド」があります。

本の最初のところに、
  「レストランやホテルに着いたら、
  この赤いミシュランガイドブックを、
  テーブルに置いたりしてさりげなく見せよ、
  さすれば汝は、
  より質の高いサービスを受けるであろう」

なんて書いてある。
ミシュランガイドが赤いのは、
目立たせるためだったのですね。

1955年の3つ星を数えてみると、
フランス全土で12、うちパリは以下の5つ。

  Maxim's(マキシム)
   Tour d'Argent(ツールダルジャン)
   Caf? de Paris(カフェドゥパリ)
   Lap?rouse(ラペルーズ)
   Grand Vefour(グラン・ヴェフール)

半世紀を経た今も、ほとんどが有名なお店ですね。

(余談ながら、ミシュランの「星−?toile−エトワール」は、
なぜか「星」でなく「花びら」みたいな形なのを
気にしてる人が多いと思いますが、
この時代から同じカタチです。)

 

ちなみに、2009年東京版の3つ星は、以下の9つなのだそうです。

 石かわ(日本料理、神楽坂)
  神田(日本料理、元麻布)
  小十(日本料理、銀座)
  濱田家(日本料理店、人形町)
  すきや橋 次郎(すし、銀座)
  鮨 水谷(すし、銀座)
  カンテサンス(フランス料理店、白金台)
  ジョエル・ロブション(フランス料理、恵比寿)
  ロオジエ(フランス料理、銀座)

(次に日本に行った時は、
東京の3つ星のお店が、どんな日本酒を置いているのか、
ぜひともリサーチしたい!!ですが、
喜多社長、予算でませんか (^_-)

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(おまけ)
最後に、うちのボスの喜多社長さんが、
「B級レストラン」のことや、
「非日本産サケ」について書いた、メルマガvol.93
●▲■「サケのグローバル化と、シャンパン・ビジネスモデル」
の一部を以下に引用しておきます。

            (ここまで、text = Sienna K. Emiri)

 

 最初からA級レストランに入って高価な日本酒を飲むことは難しい。
  B級が底辺拡大に貢献しているのは事実でしょう。

 B級には功罪両面があります。
  ある日突然ベトナム料理店が衣替えした「B級」日本レストランには、
  日本的日本食が食べられない恨みがある一方、
  安価に門戸を開き、日本食人口の底辺を広げる貢献があります。

 同じように、
  韓国製、中国製、アメリカ製、など入手しやすい価格のサケには
  功罪両面があるでしょう。

 確かに幻滅する人もいるかも知れません。
  しかし、ともかくも初めてのサケを体験し、
  「次はもっと本格的な、もっと良い日本酒を飲んでみたい」
  と思う人も出てくるでしょう。

 (比較例として、フランスのシャンパン生産者は、
  「シャンパン」の名称こそ使わせませんが、
  世界中でシャンパンと同じ製法のスパークリングができるのを、
  「市場が広がる」、としてむしろ肯定している。
  また、大手シャンパン・ハウスの中には、
  自身でアメリカや豪州で生産している者もある。
  彼らは「最後に行きつくハイエンド部分を担うのが
  フランスのシャンパン」と考えている。まさにそのように、)

 紆余曲折を経てホンモノの日本酒に出会い、日本酒に目覚める、
  そんなストーリーがあっても良いと思います。

 一方で韓国製や中国製のサケの品質も上がってくるでしょう。
  ひょっとすると彼らも、
  協会酵母で山田錦大吟醸を作る日が来るかもしれません。

 パリジャン・パリジェンヌが、ホンモノの日本酒を飲みたい、
  と思ったとき、
  日本の日本酒が、それに応えられる「品質」はもちろん、
  「圧倒的ブランド力」も持っていることが、
  必要条件になると思います。

 

 

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さて、きた産業の商品の紹介です。

●▲■ ご紹介アイテムその1:KKディビジョン ●▲■
鑑評会出品酒のように:「びん燗替栓」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/binkanKS.pdf

新酒鑑評会の出品酒のほとんどは、
お酒を充填・打栓した後、
温水シャワーまたは湯煎で加熱殺菌(「びん燗殺菌」)します。

よりよい酒質のために、
通常商品でも、びん燗殺菌をするお蔵が増えてきました。

2009年から、抜栓感覚を改善し温度許容範囲を広げた
新製品「Bタイプ」も準備しています。

*旧、ナショナルクラウン社の、
「びん燗殺菌替栓」の一部仕様についても、
当社で供給可能になりました。営業担当にご紹介ください。

 

●▲■ ご紹介アイテムその2:KKディビジョン ●▲■
環境にやさしい:「オールプラ替栓」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/allplaKS.PDF

環境に配慮した包装資材を使うことは、
「時代の必須要件」となりつつあります。ご検討ください!

*需要増に対応するため、
オールプラ替栓の生産能力を2008年末から2倍に引き上げています。

 

●▲■ ご紹介アイテムその3:K2ディビジョン ●▲■
「K2 びんカタログ(全16ページ)」オープン
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/package/K2glassbottle.pdf

当社の主要なガラスびんを網羅。
入り数、口部規格、入り味線などのデータのほか、
色のバリエーションを写真で紹介しているのが特徴。

ぜひご覧ください!

 

●▲■ ご紹介アイテムその4:K2ディビジョン ●▲■
「パッケージデザイン・アーカイブ」オープン
http://www.kitasangyo.com/Archive/Package-design-archive.html

サケ、焼酎、ビールなど、
お酒飲料のパッケージデザインの参考になる素材を集めたもの。

現在、36枚のデータが入っています。今後も拡張予定。

商品企画のご参考に。

 

 

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●▲■バックナンバー閲覧可能!「メルマガ・クロニクル」

http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html

2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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