●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.132 ●▲■
発行日:2009年 10月31日(土)
■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com
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●▲■ もしもリーマンショックがなかったら?!
その1「ビール系飲料の価格ヒエラルキー(?)」
▲「輸入PB第三のビール」から「プレミアムビール」まで8段階
▲「0.00%ノンアルコール」は「レギュラービール」より高い?
▲「巧言令色、すくなし仁」→「ピービー商品、すくなし仁」?
(text = シーナ・エミリ)
ご紹介アイテム●1▲デザインアーカイブ「セレブ1500とサケZORK」
ご紹介アイテム●2▲卓上のガス飲料充填・打栓機「2+1」
ご紹介アイテム●3▲卓上ラベラー、フランス生まれの「はるよさん」
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チャーオ、シーナです。
出だしはお酒の話ではないのですが、
この半年くらいの新聞記事の抜粋。
●3月、「ユニクロのファーストリテイリングは
低価格ブランド「gu(ジーユー)」で990円ジーンズを発売」
●5月、「セブン&アイ・ホールディングスも
5月から系列の「ザ・プライス」で980円のジーンズを発売」
●8月、「イオンは880円のジーンズをPBの「トップバリュ」で発売
2010年2月までに100万本の販売を目指す」
●9月、「ダイエーも880円でジーンズを発売。
年間50万本の販売目標」
●10月、「ドン・キホーテがPB「情熱価格」を立ち上げ
業界最安の690円のジーンズを発売」
●10月、「ファーストリテイリングはguで490円のフリースを発売
ユニクロの最低価格フリースの半額」
、、、うーん、恐るべし、ニッポンの低価格競争力。
東南アジアの下町露天商も顔負けの価格ですね。
中国のメーカーのすすり泣き(号泣?)が聞こえてきそう。
いや、ユニクロはいまや、
カンボジアやバングラデシュに生産をシフトしつあるそうです。
つい1年半前まで(2008年半ばまで)、
ビールも焼酎も、
パンもパスタも、
原油も鉄もプラスチックも、
みーんな値上げだったのに、リーマンショックでこの様変わり。
経済ハ、ゲニ予測困難ナルモノ、ですね。
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で、おサケはどーなっているのか?
きた産業発行の「酒うつわ研究」の「Sienna’s Watching」のために、
大阪地区のイオン、イトーヨーカドー、ダイエー、COOPで、
実地見分してまいりました。
まず、ビール系飲料から。
●▲■「ビール系の価格ヒエラルキー?は8段階」
イオン、セブン&アイのPB第三のビール(100円)を
サントリーさんが供給することが話題になりましたが、
店頭ではもっと安い製品がある。
350mlの缶製品を値段順に並べると、概ねこんな具合です。
(もっと安いお店もあったのですが、平均的な店頭価格の一例)
1. 89円:輸入PB第三のビール(ダイエー「バーゲンブロー」)
2. 104.6円:国産PB第三のビール(セブン&アイの「THE BREW」)
3. 112円:大手第三のビール(「のどごし生」、「金麦」など)
4. 128円:大手発泡酒(「淡麗生」、「スタイルフリー」など)
5. 135円:0.00%ノンアルコール(「フリー」、「ポイントゼロ」など)
6. 198円:大手レギュラービール(「スーパードライ」、「キリンラガー」な
ど)
7. 228円:大手プレミアムビール(「エビス」、「ザ・プレミアム」など)
8. 295円:輸入プレミアムビールの例(「ギネス」)
「より安く」を追及して、
この10年ほどで1〜5のカテゴリーができて、
いまや価格ヒエラルキーは8段階!
(勝手な分類ですが。
実際はお店によって随分価格差があるし、
他に「アルコール強化系」「健康系」「レトロ復活系」などもあり複雑)
最安クラスのダイエー「バーゲンブロー」は韓国OBビールがOEM。
89円と書いていますが、8月には79円(!)で販売していたそう。
韓国HITEビールの製品(第三のビール)もこの価格帯でイオンに並ぶ。
でも業界の話題はなんといっても、
7月から始まったリスト2番目の「国産PB第三のビール」。
イオンの「麦の薫り」が100円。
(ただ、本稿を書いている10月時点では店頭に商品がありません。
好調で品切れ? それとも他の原因?)
セブン&アイの「THE BREW」は、セブンイレブンでは123円ですが、
イトーヨーカドーでは(当初報道では6缶600円でしたが、
大阪の店頭では)6缶パック628円なので@104.6円。
いずれも、サントリーさんの生産です。
PB(プライベートブランド)といえば、
中小メーカーや海外メーカーへの委託が中心だったのに、
サントリーさんのような大手が受託すること、
しかもビールのような寡占商品でPBが行われるのは、
異次元に一歩踏み込んだ感アリ、ですね。
流通再編が進んで上位集中度が高まり、
メーカーとの力関係が変わりつつあるのでしょう。
●▲■「0.00%ノンアルコール」は「レギュラービール」より高い?
「0.00%」をリスト5番目に含めるのはヘンかもしれませんが、
ビール売り場に並んでいるし、実際よく売れているそうです。
「第4のビール」というタイトルで紹介していた記事もありました。
税金なしで135円とは、ひょっとしたら一番のもうけ頭なの?
すこし計算してみましょう。
350ml缶あたりの酒税は:
ビール77円
発泡酒47円
第三のビール28円
0.00%ノンアルコール0円
以上を引き算して、先ほどのリストを無税の価格順にしたら:
1. 61円:輸入PB第三(店頭価格89円−酒税28円=61円)
2. 76.6円:国産PB第三(店頭価格104.6円−酒税28円=76.6円)
4. 81円:大手発泡酒(店頭価格128円−酒税47円=81円)
(↑ 3位と4位が入れ替わり ↓)
3. 84円:大手の第三のビール(店頭価格112円−酒税28円=84円)
6. 131円:大手レギュラービール(208円−酒税77円=131円)
(↑ 5位と6位が入れ替わり ↓)
5. 135円:0.00%ノンアルコール(店頭価格135円−酒税0円=135円)
7. 151円:大手プレミアム(店頭価格228円−酒税77円=151円)
8. 222円:ギネス(店頭価格295円−酒税73円・330ml=222円)
「0.00%」は「レギュラービール」より高くなるのですね!
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それにしてもキリンさんが4月に0.00%「フリー」だせば、
わずか半年で残り3社もソッコー追従、今や4社体制。
ビール業界各社の技術力の高さには脱帽ですが、
「他社が出すと絶対に対抗を出すゾ」
という経営哲学(根性?)にも、恐れ入谷の鬼子母神。
サントリーさんのイオン、セブン&アイのPBにも、
残り3社は対抗商品を出してくるのでしょうか?
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ジーンズといい、ビールといい、
低価格PB商品は絶好調。
「PB比率(小売業の売上に占めるPB商品のシェア)」は
「小売業上位数社の集中度」と明らかな相関がある。
流通再編が進んで、
ニッポンはちょうど機が熟したのかもしれませんが、
それだけではこんな急激な変化にならなかったように思います。
もしもリーマンショックがなかったら、
PB商品はこんなに脚光を浴びなかったのではないでしょうか。
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安いPB商品は歓迎ですが、
「メーカー」にとっても、
「中小小売業」にとっても、そして、
「PBを販売する小売業上位」自身にとっても、
大変厳しい。
「イオンの3〜8月期は146億円の連結最終赤字、
セブン&アイ傘下のイトーヨーカドーも単体で営業赤字」
だそうです。(10月22日の日経新聞)
モノの値段が下がると、
会社が儲からず社員の給与が下がる。
するとモノが売れないのでモノの値段がさらに下がる・・・
というのがデフレスパイラル。
「巧言令色、鮮(すく)なし仁(じん)」
(孔子の言葉)
といいます。
(巧みな言動は仁徳が欠けているもの、の意)
「ピービー(PB)商品、すくなし仁」
(詠み人、エミリ)
にならぬようにせねばなりませんね!!
(text = シーナ・エミリ)
(以下、次号。本稿は11月初旬発行の
「酒うつわ研究」に写真入りで掲載予定です。)
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さて、きた産業の商品の紹介です。
●▲■ ご紹介アイテムその1:K2 & KKディビジョン ●▲■
パッケージデザインアーカイブ「セレブ1500とサケZORK」
http://www.kitasangyo.com/Archive/PDA/PDA_41.pdf
デザインに自信あり、の1.5リットルびん「セレブ1500」。
「サケZORK」キャップとのマッチングもぴったり。
清酒、焼酎、泡盛、ワイン、梅酒などに、また
輸出用や、プレミアム限定商品に。
※きた産業は「デザイン・コンシャス」を標榜しています。
デザインの参考資料として、
パッケージデザインアーカイブを設けています。
http://www.kitasangyo.com/Archive/Package-design-archive.html
●▲■ ご紹介アイテムその2:ROOTSディビジョン ●▲■
卓上のガス飲料充填・打栓機「2+1」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/machine/2+1filler_ed03.pdf
「地ビール」で多くつかわれている実績に加え、
最近は清酒・焼酎分野で
「スパークリング・サケ」や「スパークリング・リキュール」、
また工業試験所などの
「新製品開発のテストパック用」
としても多くご採用いただいています。
打栓機も一体なので、非常に便利。
●▲■ ご紹介アイテムその3:ROOTSディビジョン ●▲■
卓上ラベラー、フランス生まれの「はるよさん」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/machine/haruyosan-WOP.pdf
なんと木製!です。
操作方法の動画はYouTubeでご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=yPdSUOY6nfw
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●▲■バックナンバー閲覧可能!「メルマガ・クロニクル」
http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html
2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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西日本担当:大阪営業部
tel.06-6731-0251 mailto:osaka@kitasangyo.com
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