●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.133 ●▲■
発行日:2009年 11月7日(土)
■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com
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●▲■ もしもリーマンショックがなかったら?!
その2「紙パックのお酒の価格ヒエラルキー@2009」
▲「PBでお酒は安くなる?」それとも「PBとお酒は縁遠い?」
▲ 欧米とニッポンのPB普及率
▲「価格競争行きわたりて、酒質が残る」
(text = シーナ・エミリ)
ご紹介アイテム●1▲がんばれ日本、FIFA南アフリカのお酒
ご紹介アイテム●2▲ノマコルクの全面改良「クラシック+」
ご紹介アイテム●3▲6〜12ヘッドロータリー充填機「トロン」
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チャーオ、チャーオ!
シーナ・エミリです。
前回は「ビール系の価格ヒエラルキー?」のお話でしたが、
今回はその続編、
「清酒・焼酎・ワイン・梅酒」の価格。
大阪地区のイオン、イトーヨーカドーで、
実地見分した結果です。
●▲■ 「ワイン<清酒<甲乙混和<本格焼酎」
清酒・焼酎に加え、
合成清酒、ワイン、梅酒の1.8〜2リットル紙パック製品も、
まとめて値段順に並べると、概ねこんな具合です。
(お店によってずいぶん値段差があるので、代表的価格)
1. 480円:大手1.8L合成清酒の例
2. 798円:PBと大手の1.8Lワイン(イオンの「トップバリュ」など)
2. 798円:PB1.8L梅酒(イオンの「トップバリュ」)
3. 890円:PB清酒(イオンの「宮水仕込」)
4. 980±100円程度:大手2L清酒(「まる」、「月」など)
5. 980〜1,190円:大手甲乙混和焼酎(「かのか」、「むぎのか」など)
6. 1,250円:PB1.8L本格焼酎(イオンの「トップバリュ」)
7. 1,380円:大手1.8L梅酒(「チョーヤ梅酒」など)
8. 1,400〜1,700円台:大手1.8L本格焼酎(「いいちこ」、「霧島」など)
「イオン、イトーヨーカドー」の、「紙パック製品」について、
のお話ですが、
ワイン<清酒<甲乙混和<本格焼酎
というのが、価格ヒエラルキー。
特に清酒NBは特売日には安くなるし、
本格焼酎は1.8リットル主流、清酒は2リットル主流
であることも考え合わせると、
嗚呼、NBレギュラー清酒はNB本格焼酎の半値近いのですね。
一方同じPBでも、COOPさんは価格がずいぶん違う。
980円:COOP PB1.8Lワイン(「WINE BOX」)
1,029円:COOP PB1.8L「乙甲」混和焼酎(「麦の友」)
1,240円:COOP PB1.8L梅酒(「すっきりとした梅酒」)
1,357円:COOP PB1.8Lいも焼酎(「薩摩しぶき」)
1,480円:COOP PB1.8L清酒(「純米酒・虹の宴」)
清酒も2リットルではなく1.8リットルだし、
ワイン<梅酒<本格焼酎<清酒
という、伝統的ヒエラルキー?が生きているようです。
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「紙パック」でなく、「壜もの」PBもますます激化のようで、
たとえば720〜750ミリリットルのワインについて
グーグルと(=Web情報を見ると)、こんな具合。
●598円:セブン&アイが11月に新発売したワイン
(カリフォルニアワインを輸入、メルシャンさんがびん詰め)
●498円:イオンのトップバリュ無添加ワイン
(アルゼンチン等から果汁を輸入、国内で醸造)
●398円:ドン・キホーテが10月から発売のPB赤ワイン
(アルゼンチン産、酸化防止剤無添加)
ゴッキュパ、ヨンキュッパ、サンキュッパ、ときて、
次はニッキュッパなのでしょうか?
、、、と、きた産業の人と話していたら、
ニッキュッパ・ワインはすでに売っているそうです。
1本2ユーロちょい!
20年前のイタリアにタイムスリップ価格ですね!!
ワイン供給者の「すすり泣き」? 、
壜・キャップやラベル供給者の「号泣」??、
が聞こえてきそう。
いや、量があるから案外、「ニッコリ」なのでしょうか???
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●▲■PBでお酒は安くなる? PBとお酒は縁遠い?
11月2日の日経新聞に、こう出ていました。
「セブン&アイは「セブンプレミアム」を3年で2.5倍にし、
2012年2月期の売上目標は5,000億円」
「PBは粗利益率が、
NBより10ポイント程度高い商品も多い」
食品PBの2大勢力は「トップバリュ」と「セブンプレミアム」。
「トップバリュ」はビール、清酒、ワイン、本格焼酎、甲類焼酎、梅酒、
とすでに「フル」ラインナップ済み。
一方「セブンプレミアム」は、ビール、甲類焼酎のみだったけれど、
上述のゴッキュパ・ワインが今月から加わった。
今後、その他の酒類、特に紙パック製品に進出してくるのは必至。
COOPさんだって、低価格路線に転向してくるかもしれません。
ますます激戦の予感ですね。
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一方、こんな新聞記事もありました。
「PBでよく買うのは:
1位菓子類、2位牛乳・乳製品、3位インスタント食品」
「PBで抵抗のある商品は:
1位ビール・アルコール類、2位石鹸シャンプー、3位米類」
(日経新聞、10月24日の日経プラスワン)
「お酒」は「PB」と一番縁遠い、
というのは、個人的には共感します。
嗜好品には好みの「味」がある。
酒類は嗜好品の最たるモノであると思います。
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●▲■欧米とニッポンのPB普及率
前回メルマガで、
「PB比率は小売業上位数社の集中度と相関がある」
と書きましたが、それについて少し調べました。
「PB比率(小売業の売上に占めるPB商品のシェア)」は、
スイスが45%と特に高いそう。
(行くとわかりますが、スイスはどの街もCOOPさん寡占状態)
以下、ドイツ30%、英国28%、アメリカ20%。
どれも巨大小売業が存在する国です。
(ドイツはメトロ、英国はテスコ、アメリカはウォルマートなど)
日本も、
いまやイオンとセブン&アイの2強が力を増しつつある。
日本のPB比率 は正確な統計がないようですが、
1990年台2〜3%、2005年で4〜5%と書いているWeb情報が多い。
2006、7年の石油高騰でNBの価格が上がったので、
低価格PBの人気が出始めてはいましたが、
もしも2008年のリーマンショックがなければ、
こんなにPBが広がることはなかったでしょう。
現時点の日本のPBの市場サイズは、大手の売上
(イオンのPBの2009年2月期売上が3,700億円、
セブン&アイのPBの2009年2月期売上が2,000億円、
無印良品の2010年2月期売上見込み1,640億円など)
から推測すると、1兆円程度らしいです。
今後さらに増えるのは必至で、
欧米の事例を見ると
将来は20%くらいまで行く可能性もありそうですね。
ただし、欧米のPB比率はもう、頭うちなのだそうです。
(注:本項のPB比率などの数字は、
法政大学教授、小川孔輔さんのウェブサイト
http://www.kosuke-ogawa.com/?eid=308 を参照しながら推測)
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●▲■フランスワインの事例:量は収縮、品質は向上
フランスの、一人当たりワイン消費量のデータです。
1970年:104リットル
(並級ワイン96リットル+高品質ワイン8リットル)
2007年:46リットル
(並級ワイン23リットル+高品質ワイン23リットル)
(「フランスの消費50年間の概要、2009年版」
INSEE(フランス統計経済研究所)による http://www.insee.fr/ )
一人当たりワイン消費量は37年で半分以下に減少。
ただ、カッコ書きのとおり、
並級品(ヴァンドターブルとヴァンドペイ)は1/4に激減する一方、
高品質(AOCワインなど)は3倍(!)に増えている。
「市場が量より質を好む」というべきか、
「ワイン業界が品質志向に誘導した」というべきかわかりませんが、
縮小マーケットの中では正しい進路のように見えます。
日本でもロングスパンでみると、
低価格酒類セグメントは収縮せざるをえないのではないでしょうか。
または、
低価格セグメントを拡大しすぎると酒文化がアブナイ。
「衣食足りて、礼節を知る」
(原典は中国の管子)
にひっかけて、、、
「価格競争行きわたりて、酒質が残る」
(詠み人、エミリ)
業界の皆様には釈迦に説法でスミマセンが、
今回のSienna’s Watchingの分析結果は、
価格競争に勝ち残りながら、一方で、
高価格セグメントを育成することが大事なのだと思ったことでした。
(text = シーナ K. エミリ)
(本稿は11月初旬発行の「酒うつわ研究」に
写真入りで掲載。ただし文章は異なります。)
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さて、きた産業の商品の紹介です。
●▲■ ご紹介アイテムその1:K2 & KKディビジョン ●▲■
がんばれ日本、FIFA南アフリカのお酒(2ページ)
http://www.kitasangyo.com/Archive/PDA/PDA_45.pdf
2010年に南アフリカで開催される、
FIFAワールドカップサッカーの記念のお酒です。
はせがわ酒店さんプロデュースで、
FIFA公認の「日本の酒シリーズ」。
デザインに自信あり、の
「セレブ1500」1.5リットルびんと
「サケZORK」キャップをご採用いただきました。
●▲■ ご紹介アイテムその2:K2ディビジョン ●▲■
ノマコルクの全面改良「クラシック+」(14ページ)
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/classicplus_jpn_091104.pdf
ワイナリーの皆様へ:
世界ベストセラー合成コルクが全面改良。
酸素透過度を改善、抜栓力も軽減したほか
カーボンフットプリントも大幅に減らしました。
汎用デザイン品も準備しています。
(6ページ参照)
●▲■ ご紹介アイテムその3:ROOTSディビジョン ●▲■
6〜12ヘッドロータリー充填機「トロン」(2ページ)
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/machine/bin+can_Tron.pdf
イタリア製6〜12ヘッドロータリー充填機に対抗できる、
ルーツ機械研究所製のロータリー充填機です。
「びん仕様」と「缶仕様」があります。
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●▲■バックナンバー閲覧可能!「メルマガ・クロニクル」
http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html
2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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