●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.204 ●▲■
発行日:2015年3月30日(月)
■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com
------------------< 目 次 >------------------
●▲■ 南カリフォルニアの日本食事情
・日本食の底辺の広がり ●▲■
●■日本名ブランドの野菜果物 ●■日本のファーストフード
●■子供たちと日本食 ●■アメリカン・ジャパニーズフード?
●■(付録)GMOフリー、Kosher、グルテンフリーなどの認証ロゴ観察
(text = Yuki Olsen)
ご紹介情報●1▲ TIPS for BFD「日本酒とKosher」
ご紹介情報●2▲「ロサンゼルス / Sake売り場レポート」
ご紹介情報●3▲「FOODEX2015に出展」ブログ
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「日本のお酒」は「日本食」と共にあります。
アメリカ・南カリフォルニアの日本食の現状を、
現地在住のYukiさんに紹介してもらいます。
以下の文章は、このサイトの写真資料を見ながらお読みください。
拡大してみると、各商品の値札も見えます。
●▲■ アーカイブ資料 ●▲■
「日本食品レポート@南カリフォルニア」(9ページ)
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/CA_JAPANESE.pdf
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昨年、ロサンゼルスの「サケ事情」をお伝えしました。
(メルマガ vol.193)
今回はロサンゼルスから南カリフォルニアで、
「日本食」がいかに市民生活に定着してきたかを
お話ししたいと思います。
Sake
Tofu
Sushi
Tempura
Miso
これらの日本語が英語として定着して久しいのですが、
今ではさらに多くの「食」に関する日本語が
英語となって親しまれています。
最近は、
Edamame
Teriyaki
Ramen
Panko(パン粉)
Shiitake(椎茸)
などは完全に市民権を得たと思われます。
さらに、
Soba
Udon
Yakisoba
Yuzu
Gyoza
Daikon
Wasabi
Maccha
Bento
なども普通に使われます。
ちょっとディープな日本語、
Hijiki(ひじき)
Enoki(えのき)
Tataki(たたき)
Mochi(餅)
Tamari(たまり醤油)
Dashi(出汁)
Kushi(串)
Umami(うまみ)
などもよく聞きます。
LA やNYではラーメンブームなのですが、
Tonkotsu(トンコツ)
Shio(しお)
などの単語を非日系人が使っていると、
ちょっと驚きますね。
●▲■ スーパーマーケットにて:日本名ブランド ●▲■
スシは今やサンドイッチ級の手軽なテイクアウト料理として
一般化し、広がっています。
パーティにスシプラッターが出るのも当たり前になってきましたね。
もちろんデリでも大活躍で、
ほとんどのスーパーには「スシ売り場」があり、
そこで作られたパック入り巻物をアメリカ人が気軽に箸で食べています。
スシのほか、認知度の高い日本食材や調味料は
日本食品マーケットに限らず、大手スーパー、
特にハイエンドや知識層にアピールしているスーパーでは
ほとんど手に入るようになりました。
そして、スーパーマーケットには
「日本名ブランド」の野菜・果物がたくさんあります。
Fuji
フジ・リンゴは甘くてクリスピー。
昔からあるRed Delicious より
大きな顔をして売り場に盛られています。
Fuyu
Hachiya
柿(パーシモン)の名称です。
Kabocha Squash
カボチャは今や誰も「パンプキン」とは呼びません。
Momotaro Tomato
酸味の少ない日本のトマト。苗から売っています。
Satsuma
葉っぱのついたミカン。数年前から売り場に並んでいます。
Sumo
という名前でデコポンも昨年あたりから売り場に登場。
デコポンは形や大きさから「相撲」となったのかもしれませんが、
なかなかキャッチーなネーミングですね。
「アメリカの食生活に日本食が入り込んできている」
は言い過ぎかもしれませんが、少なくとも、
「南カリフォルニアの食生活には日本食が入り込んできている」
と言ってもいいでしょう。
●▲■ フードコートにて:日本のファーストフード ●▲■
日本マーケット「ミツワ」のフードコートには、
うどん屋
ラーメン屋
日本のイタリアン
カレー屋
天ぷら屋
中華料理屋
寿司売り場
定食屋
などが軒を並べています。
ランチの時間に行ってみると、
日本食の定着ぶりをバッチリ確認できます。
アジア、欧米、ラテン、アフリカ系と
ありとあらゆる人種の人たちが、
割り箸を割ってラーメンをすすり、
汗をかきながらカレーを食べています。
天ぷらをつゆに付けて食べながら
同僚と英語で話しこんでいる白人会社員、
一人で丼定食の昼食をとっている白人女性、
など見ると、日本食がここまで自然になったのかと、
ちょっと感無量になります。
おそらくこういう現象は、
南カリフォルニアだけでなく、
NYやシカゴといった大都市では起こっていると思います。
●▲■ 子供たちと日本食 ●▲■
日本食はアメリカ人の子ども達の間にも
かなり浸透しています。
小学生から高校生まで、
子供たちのハートを掴もうと思ったら、
Teriyaki chicken & rice
Mochi ice
Ramune(ラムネ)
Hi-Chew(森永ハイチュウ)
Pocky(グリコポッキー)
などを出してあげれば成功間違えなし。
テリヤキはピザ、ハンバーガーと同じように、
誰にでもウケる食べ物の一つになりました。
モチアイスは食べ方の手軽さと食感の面白さからか、
ラムネはビー玉を落とす開け方の面白さからか、
急激にあちこちで見かけるようになりました。
Hi-ChewやPockyは今や、
アメリカの代表的お菓子のM&MやOreoと同じように、
固有名詞でアメリカ人の子ども達に呼ばれ、
コストコ(Costco)では大型サイズが売られているほどです。
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日本食の若年層への広がりを実感する現場に、
先日ばったりと居合わせました。
Fresh & Easyという
コンビニとスーパーが合わさったような
チェーンマーケットでの体験。
白人と東南アジア系アメリカ人の女子高生二人が、
「おにぎり」の包装をはがして、
ぱりぱりの海苔を巻いているのを目撃。
私も知らなかったのですが、
日本のコンビニで売っている、
あの「おにぎり」が売られているのです。
女子高生たちいわく「おいしいからよく買うの」。
一方その横では、
白人の男子中学生が、
「マルちゃん」カップ麺のうわぶたを全部取って
(ああ、そんなことしたら、、、)
コーヒーメーカーから出る熱湯を入れて、
割り箸をつきたてて固い麺を崩しています。
以前、息子の友達の高校生が
「クランチーなのが好きなんだ」といって、
生出来のカップ麺をバリバリと食べていたのを思い出しました。
テリヤキ、コンビニおにぎり、カップ麺、
ポッキー、ハイチュウなどを
日本食と呼ぶには抵抗があるかもしれませんが、
若者達がそれらを好み、
自分たちのスタイルで食べているのは、
日本食がメインストリームに入ってきていることを
実証していると思います。
私がアメリカに住み始めた1990年代半ばくらいは、
まだ日本食といえば「寿司」と「豆腐」に代表され
健康食、贅沢食、というようなイメージが強かった。
しかし、今では
「おいしいからいいじゃん」
というような気軽なものとしての広がりを感じます。
●▲■ 「アメリカン・ジャパニーズフード」 ●▲■
日本食がメインストリームに入って来たとはいっても、
やはりアメリカはアメリカ。
日本にはない独創的な日本料理が見られます。
その昔、「スパゲティナポリタン」という
日本独自のパスタができたのと同じで、
どこの国でもよそから来た料理は、
自然にその国の舌にあうように進化していくものです。
ここも同様で、一番典型的な例が
「カリフォルニアロール」ではないでしょうか。
面白いのですが、日本から友達が遊びにくるとよく
「カリフォルニロールを食べてみたい」
とリクエストを受けることがあります。
キュウリとカニかまとアボカドが入ったこの巻き寿司、
確かに日本ではほとんど見かけないようです。
サラダ巻きはあってもカリフォルニアロールはない。
アメリカのオリジナル寿司ですね。
しかし、それはまだ序の口で、
スシが大衆化するにつれ、
さらに独創的な巻物=ロールが登場してきました。
ドラゴンロール
サーモンスキンロール
スパイシーツナロール
クランチーロール
ソフトシェルクラブロール
フィラデルフィアロール
中でもフィラデルフィアロールは
「フィラデルフィアクリームチーズ」というブランド名からきたもので、
クリームチーズとサーモンの巻き寿司。
ぎょっとする具材の組み合わせかもしれませんが、
逆にアメリカでは馴染みのLoxというユダヤ料理
(塩漬けサーモンとクリームチーズをベーグルにのせる)
の組み合わせをそのまま酢飯で巻いたものなのです。
日本のお寿司屋さんが聞いたら怒りだしそうですが、
実はなかなかおいしいんですよ。
カリフォルニアロールにしても、
アボカドをわさび醤油で食べたら
トロのような味がしたということからできたとか。
「にぎり」は日本人シェフの聖域なので踏み込めず、
カッパや鉄火巻き、太巻きなどは
あまりに淡白でアピール力がない。
だからアメリカではアメリカらしい、
大胆で濃厚なアメリカ感覚の巻き寿司が、
Sushiという食のトレンドにのって次々と開発されたのでしょう。
他にもヒジキと油揚げの煮物をごはんと炒めたチャーハンを、
「Japanese Fried Rice」という冷凍食品として売っていたり、
日本では見たことのないものが着々と
「アメリカン・ジャパニーズフード」として定着しています。
そしてどれも結構いける味だから、
さらに広がっていく。
日本食の底辺がどんどん広がり、
アメリカ化した日本食が発展しているのを
肌で感じる今日この頃です。
(追記)
アーカイブ資料「日本食品レポート@南カリフォルニア」
の末尾2ページに、
食品の「各種認証表示やロゴの観察」を掲載。
USDAオーガニック(米国農務省認定のオーガニック)
Kosher(ユダヤ教の定めに合致した食品)
GMOフリー(遺伝子組み換えでない)
グルテンフリー(グルテンを含まない-過敏やアレルギーの人が多い)
Vegan(動物由来を使わない食品)
などの表示事例をまとめています。
(text: Yuki Olsen)
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さて、情報紹介です。
●▲■ ご紹介情報 その1:eアカデミー情報 ●▲■
TIPS for BFD「日本酒とKosher」
http://www.kitasangyo.com/e-Academy/b_tips/back_number/BFD_37.pdf
メルマガの最後の追記部分に
「Kosher」(ユダヤ教の定めに合致した食品)
という言葉が出てきます。
Kosherの解説を掲載しています。
●▲■ ご紹介情報 その2:アーカイブ情報 ●▲■
「ロサンゼルス/Sake&日本のアルコール飲料売り場レポート」
(10ページ)
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/LA_SAKE.pdf
Yukiさんの昨年のお酒のレポートです。
日本食品レポートと合わせてご覧ください。
●▲■ ご紹介情報 その3:ブログ ●▲■
「FOODEX2015に出展」ブログ、その1+その2+その3+番外編
http://blog.goo.ne.jp/kita-slow_blog
今月はじめ、幕張メッセで行われたフーデックス展示会では、
多くの皆様に当社ブースにお立ち寄りいただきました。
誠にありがとうございました。
展示会の様子をブログで4回にわたって紹介しています。
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●▲■バックナンバー閲覧可能!「メルマガ・クロニクル」
http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html
2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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●▲■ブログもやってます!「スローなブログ」
http://blog.goo.ne.jp/kita-slow_blog/
2006年4月の以来、きた産業のトピックスを写真で収録。
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