●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.216 ●▲■
発行日:2016年3月28日(月)
■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■

発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

 

------------------< 目 次 >------------------

●▲■ 最近ちょっと驚いたこと、5連発:酒造業界編 ●▲■

  ●■ 日本食品の輸出:「ホタテ」「乾燥なまこ」と「清酒」の関係
●■ (伊)ペローニと(蘭)グロルシュをアサヒが買収(予定)
●■ 鑑評会受賞酒におけるグルコース濃度の上昇
●■ スペイン、11番目のサケ醸造国となる
●■ ベルギーで見た中国製「さっぽろの地酒」

                      text = 喜多常夫

 

ご紹介情報●1▲ 「FOODEX2016」展示会、ブログでご報告
ご紹介情報●2▲ 「PEQI(ペキ)」:ユーチューブ動画でご紹介
ご紹介情報●3▲ 「K2ガラスびんカタログ」を更新

 

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今回は「最近ちょっと驚いたこと:酒造業界編」、5つを書きます。

 

 

●■その1:
日本食品の輸出:「ホタテ」「乾燥なまこ」と「清酒」の関係

 

日経新聞の記事(2月2日の夕刊)で初めて知ったのですが、
日本の食品(農水産物、食品、飲料、酒類など全般)の中で、
2015年の輸出トップの品物は「ホタテ」なのだそう:

  ■ホタテの輸出額→591億円(前年比32%増)

 

一方の我が方、2015年の日本酒類の輸出実績はこんな具合:

  ■酒類全体の輸出額→390億円(前年比33%増)

  その内訳ランキングは、、、
●1位:清酒→140億円(前年比22%増)
※清酒輸出の量は史上初の「祝! 10万石超え」達成
●2位:ウイスキー→104億円(前年比79%増!!)
●3位:ビール→85億円(前年比30%増)

 

う~ん、、、
何百社もの清酒蔵元の皆さんが、これだけ頑張って営業して、
政府も「國酒」として輸出促進をしてくれていて、
ホタテの1/4以下とは。。。

清酒がホタテに完敗している事実にちょっと驚きました。

酒類全体の輸出額でみても、ホタテに負けている。
世界的日本食ブーム(ホタテはスシに使われる)もあるのでしょうが、
「日本ホタテ」の実力にこそ驚くべきかもしれません。

 

ヨーロッパ出張のとき地元のレストランで、
スカロップ(英語)とかサンジャック(フランス語)を選ぶことがあるけれど
案外日本製を食べているのかもしれません。

 

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国レベルの事例も紹介しておきます。

 

香港は清酒の重要な輸出先。2015年は:

  ■清酒の香港向け輸出→22億8,000万円

 

一方、香港は日本の「乾燥なまこ」をたくさん買ってくれる国だそう。
一時よりずいぶん減ったとはいえ2015年は:

  ■「乾燥なまこ」の香港向け輸出→25億6,000万円

 

再度、う~ん、、、
見たこともない「乾燥なまこ」殿には失礼かもしれませんが、
清酒が「乾燥なまこ」に負けているとは。。。

 

「日本ホタテ」や「日本乾燥なまこ」の実力、驚くべし。
一方、「日本の酒類の輸出はもっともっと頑張らねば」、、、
と感じたエピソードでした。

 

 

●■その2:
(伊)ペローニと(蘭)グロルシュをアサヒが買収(予定)

 

「風が吹けば桶屋が」的、あるいは、
「玉突き現象」的、に見えるけれど実は、、、
「アサヒさんが密かに狙っていた筋書き」のような気もします。

 

世界1位AB InBevと世界2位SABミラーが合併。
国によってはシェアが高すぎて独禁法に抵触する。
そこで主にSABミラー側がいくつかのブランドを手放す。

「ミラー・クアーズ」(アメリカ2位のブランド、JVで2008年設立)
の出資分は、合併相手のクアーズ側に売却決定。

「雪花」(中国1位のブランド、94年に合併して設立)
の出資分49%は、合併相手の華潤に売却済み。

そして、
(伊)ペローニ(1846年創業、2003年SABが買収)
(蘭)グロルシュ(1615年創業、2007年SABが買収)
も売却対象になって、
これをアサヒが取得することで合意、との新聞報道。
(AB InBevとSABミラーの合併完了が条件。
なお、ほかに英国のクラフトビールのブランドも1つ付いてくる。)

 

こんな展開もあるのかと、ちょっと驚きました。

 

アサヒが買収に使う予定の金額は3,300億円。
キリンがブラジルのスキンカリオール買収に使ったのが3,300億円。
その時の為替レート次第だし、単なる偶然ですが、
金額が同じなのは印象的。

キリンの場合、ブラジル経済の悪化で2015年は赤字を計上。
世界経済や各国の景気動向は結局のところ予想外の展開が多く、
買収にはリスクがある。

けれども、果敢に踏み込んでいく事が、
世界で勝ち残る必要条件なのでしょう。

 

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余談ですが、、、
世界のビール会社のアニュアルレポート(決算書)を見るとまず最初に
「今年は世界でXX万KLのビールを生産しました」と書いてある。

たとえば、
●AB InBevのビール生産量:4,570万KL(2015年12月期)
●SABミラーのビール生産量:3,240万KL(2015年3月期)

 

けれど、日本のビール各社の決算資料には
ビール部門の売上や利益は書いてあっても
ビール生産量が書かれていない。

決算資料ではなく業界の組合情報として、各社の
「日本国内の生産量」
は発表されるが、
「海外委託や海外子会社も含めた世界ビール生産量」
も発表して欲しいものだ(=キリン、アサヒ、サッポロ、サントリーが、
世界でどんなシェアなのか知りたいものだ)と個人的には思います。

 

参考までに、以下は「世界のビールマーケットの資料」です。
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Beer_Ind_1.pdf

2012年につくってから更新できていませんが、
(自社発表でなく)海外の専門リサーチ会社の推定した、
当時のキリンやアサヒの世界ビール生産量を記載しています。

 

 

●■その3:
新酒鑑評会受賞酒におけるグルコース濃度の上昇

 

  「全国新酒鑑評会出品酒のグルコースの平均は、
平成16年が1.5%、
平成26年が2.2%と約1.5倍になった。」

  「平成26年の山形県の出品酒のグルコースは、
金賞15場の平均は2.25%、
入賞9場の平均は2.15%、
予選落ち16場の平均は1.66%(表の数字を抜粋)」

   (小関敏彦さんの「清酒の麹造りについて」から。
当社の「酒うつわ研究」に執筆いただいたもの。)
http://www.kitasangyo.com/e-Academy/b_tips/back_number/BFD_40.pdf 

 

「酵母の香気生成を援護するためグルコース濃度を上げ、
高香気生成酵母が生産する苦味を抑えるため、
さらにグルコース濃度を上げるという循環」と書かれている。

日本酒の技術についてはまったくの素人ですが、
グルコース(当然甘口)がこれほど増加傾向で、かつ、
高評価の要素であるというのに、ちょっと驚いた次第。

でも、サケの世界市場を考えると、
すすむ方向として正しいように思います。

 

ビールの話ですが、
最近、大手からプレミアムビールの新製品が続々とでてくる。
個人的には苦味好きなのですが、だんだん甘くなる傾向を感じます。
測定したわけではないけれど、
20年前、10年前と比較すると相当違うのではないか。

今の日本市場は「甘さ」を評価しているのでしょう。

 

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甘みの習慣は国民によっても異なります。
やや意味が違う話ですが、、、

イタリア人はエスプレッソコーヒーを飲むとき、
男も女もほぼ必ず、ズッケロ(砂糖)1袋をまるごとザパッといれる。
見るたびに、甘すぎないのかなあ、、、と思ってしまう。

イギリスでは「酒税」ならぬ「砂糖税」が2018年から始まる。
清涼飲料水に含まれる砂糖の量に応じた税金。
肥満や糖尿病対策の一環で、食習慣の改善を促す狙いなのだそう。

 

 

●■その4:
スペイン(またはカタルーニャ)、11番目のサケ醸造国となる

 

スペインで清酒造りが始まったようです。

銘柄名は日本語で「絹の雫」。
カタルーニャ語(またはスペイン語)では「Seda Liquida」。

場所はカタルーニャのTuixenという街、
といってもわからないでしょうが、
バルセロナの北、アンドラ(ピレネー山脈にある小国)の南。
水質がいいのと、ピレネーおろしの冷涼な気候で選んだそう。

醸造を始めたのは日本人ではなく、
Antoni Campinsというカタルーニャ人(一般的に言えばスペイン人)。
スペイン語でSAKEの著作もあるサケ通で、バルセロナ在住。

サケ醸造が世界に拡散していくのはわかりますが、
場所がカタルーニャというのは意外で、ちょっと驚きました。

 

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海外でサケ醸造する国は、これで11カ国目になる。
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/10_countries_sake.pdf

 

世界のマイクロ・サケ醸造所のリスト
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/MicroSakeB_ed2.pdf
は2014年末から更新していないが、
その後、アメリカではさらに何軒かマイクロ・サケ醸造所が開業している。

メキシコにも近々開業するし、
英国でも開業間近(これは日本人)だそう。
今年中にサケ醸造国は13カ国になる見込みです。

 

イタリア、フランスなども加わるかもしれない気配です。

 

 

 

 

●■その5:
ベルギーで見た中国製「さっぽろの地酒」

昨年秋、偶々のチャンスを得てベルギーに行きました。
ビール醸造所見学や「ベルギービール・ウィークエンド」が目的で、
その時のことは、メルマガ・ニューズ vol.212で書きました。

ビールのついでにサケも観察しようと、
ブリュッセルのアジア食材店のサケコーナーにいったところ、
驚きの清酒を発見。

 

胴ラベルは富士山+鶴+和服女性のイラスト、
そして肩ラベルには日本語で
「さっぽろの地酒」とかかれた一升壜入り清酒。

ところが「Made in China」(!)と書いてある。
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/sake_bruxelles_2015.pdf

 

「さっぽろの地酒」が
「Made in China」でいいものなのでしょうか?

アルファベットでなく、日本語で書いてあるのがミソかもしれませんが、
(日本語が読めないベルギー人を騙しているとはいえない?)
EU政治の中心たるブリュッセルでこんな商品が売っているのは、
ちょっと、驚きでした。

 

なお、こんな資料もあります。
「世界にはこんなサケ(清酒)がある」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/least_known_sake.pdf

 

 

以上、バラバラの話題でしたが、
酒造業界で最近ちょっと驚いたこと、5連発でした。

(酒類業界以外で驚いたこともあるのですが、
長くなるので今回は割愛。)

                 text = 喜多常夫

 

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追記:
ベルギーは22日の連続爆破テロでとても大変です。
ベルギー在住の知人のメッセージをペーストしておきます。

 

  ユーモアがたっぷりで、誰をも受け入れる包容力があって、
それでいてちょっぴりシャイで、独善的すぎない、
私の大好きな国民性のベルギー人とその市民社会が泣いています。
私も泣いています。
ブリュッセルを危険だから来ないなんて言わないでください。
意気消沈している、愛すべきブリュッセルっ子を応援してください。

 

 

 

 

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さて、情報紹介。

 

 

●▲■ ご紹介情報 その1:ブログ情報 ●▲■

FOODEX2016展示会、ブログでご報告
http://blog.goo.ne.jp/kita-slow_blog

 

3月8日~11日、幕張メッセのFOODEX2016展示会では、
多くの皆さんに当社ブースにお立ち寄りいただきました。

ありがとうございました。

 

 

●▲■ ご紹介情報 その2:ユーチューブ情報 ●▲■

「PEQI(ペキ)」:ユーチューブ動画でご紹介
https://www.youtube.com/watch?v=t0lsQZelMug 
https://www.youtube.com/watch?v=i5mFRyIquGI 

ワインのスクリューキャップのスカート部分
(びんに残留するアルミ部分)を切断する器具です

購入はこちら→「うぇぶびん屋」
http://web-binya.online-store.jp/i-shop/top.asp

 

●▲■ ご紹介情報 その3:K2ディビジョン ●▲■

「K2ガラスびんカタログ」を更新
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/package/K2glassbottle_ed3.pdf

ガラスびんのことなら、
きた産業におまかせください。

 

 

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