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●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.27 ●▲■
    発行日:2003 年6月12日(木) 
 ■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:喜多産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

------------------< 目 次 >------------------
●▲■アメリカのシアトルより●▲■
  ワイン:「ナパ産葡萄を使っていなくてもナパ・リッジ」、
  ビール:「サム・アダムはボストン、サッポロは札幌」、
  サ ケ:「アメリカ人にもわかりやすい呼称制度を」

ご紹介アイテム●1▲ NEW!!「一升壜用のプラスチック素材の王冠」
ご紹介アイテム●2▲ 300ml加わる!「ドレスびんシリーズ」
ご紹介アイテム●3▲ ワックスシール「ヴィノ・ワックス」のご紹介
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皆さん、こんにちは。私はゲリー・メリウォル(Gerry Melliwol)です。
米国ワシントン州、シアトル在住のワインメーカーで、
喜多産業のPR誌「酒うつわ研究」にコラムを寄稿しています。

イチローの活躍、すごいですね。こちらでも大人気です。

さて、最近のアメリカのワイン業界のトピックス、
ワシントン州の二つ向こうのカリフォルニア州の話を書きましょう。

「Bronco Wine Companyが長らく販売している
" Napa Ridge"、"Napa Creek Winery"など3ブランドに関し、
原材料にナパ産葡萄がまったく使用されていないにもかかわらず、
同社にそのブランド名の継続使用を認める裁判所判断が示された。
これに対してナパのワイナリーは反発を強めている。
この決定でBronco社は使用している葡萄産地を明示する限り、
「ナパ」という文言をラベルに表示してもよいことになった。
この決定にNVVA(Napa Valley Vintners Association)は失望。
2000年にNVVAがBronco社を訴えたが、
このとき「ナパ」の文言をブランド名に使用するには
「少なくとも75%以上ナパ産葡萄を使用しなければならない」、
とするカリフォルニア州法を根拠にした。
それに対しBronco社は応訴し執行を免れていた(後略)」
(以上Wine&Vines誌2003年2月号。以下は関連情報で、現在も係争中。)
http://www.sthelenastar.com/4-24-03/wine_business/vintners_plan.html
http://www.nvva.org/news/rehearpetition.html

ボルドー並みとは言いませんが、
いまや「ナパ」はピエモンテやタスカン程度には知名度がある。
ナパの葡萄を使用していない"Napa Ridge"って、おかしいですよね。

ただ、従来から使用してきたブランドの使用権もあるだろうし、
地理的にはナパ、というのが難しいところ。
それにナパが有名でさえなければ何の問題もなかったかも知れませんし。

アルコール飲料の世界には昔からこの問題がつきまとうので、
国や地域によって原産地呼称(AOC)の制度(法律)があったり、
少なくとも消費者に誤解を与える表示を禁止する法律は、
たいていの国にあります。

ナパを名のるための「75%以上ナパ産葡萄」基準も実は問題でしょう。
パーセント基準があること自体知らない消費者が多いでしょうし、
当然100%だろうと思っている人がほとんどではないでしょうか?
いまやナパワインはアメリカだけでなく世界中に輸出されているのですから、
世界中のワイン愛好家が納得できる基準である必要もあるのです。

ワインのみならず何事につけて基準を決めるとき、
「75%以上か、67%以上か、51%以上なのか、それとも100%か」
は議論の分かれるところですね。

私の個人的印象では食品表示に限らず多くの規則で、
日本では「51%基準」が多いように思います。
消費者はますます100%を期待、一方企業側では100%純粋は困難。
向かうべき解決策は唯一、情報公開でしょう。

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さて、ビールやサケ(清酒)はどうでしょうか。

ビールは原料産地と生産地が一致していないことを
世界中の消費者が暗黙に認めています。

が、それでも何らかのつながりを期待しますね。
「バド」(バドワイザー)と聞いてもどこの街も連想しませんが、
「サム・アダム」(訳注:アメリカの地ビールNo1ブランドで、
社名がボストン・ビア・カンパニー)と聞けば、
アメリカ人は東海岸のボストンで作っていると信じてます。

「サッポロ」は西海岸で最近人気の日本のビール。
サッポロと聞くと自動車を連想するアメリカ人が結構います
(三菱のギャランが昔、Sapporoという名前で販売されていた)
が、北海道の札幌を知っている人も多いので、
サッポロと札幌の地理的関係を期待している人もいるでしょう。

西海岸ではサケ(清酒)もますますポピュラーになりつつあります。
寿司バーだけでなくサケバーも出現して、
「Echigo、Nada、Fushimi、Saijo」などの地域名や
「Nama、Ginjo、Junmai」という述語がメニューに登場します。
(訳注:越後、灘、伏見、西條、生、吟醸、純米のこと)

清酒の場合、地域名は醸造所所在地であって、
必ずしも原料米産地ではないことは日本では常識でしょうが、
アメリカ人はほとんど知らないのではないかと思います。
清酒の呼称制度についてwebサイト(英語の)を探しても、
あまりよいものが見つかりません。

アメリカでは純米酒が多かったのですが、
最近アルコール添加の吟醸酒もずいぶん増えました。
「ポートワインのような意味でアル添の清酒があるのでは」、
「いやアルコール度が高いほうが冷酒向きだからだろう」
などと議論しているサケ通もいましたが、なんだか誤解ではないでしょうか?

喜多さんに聞くと、
「純米の定義が来年から変わる」(訳注:精米歩合基準がなくなる)
見込みとのこと、制度自体が変わるのも非常にムツカシイ。
アメリカでの日本酒の拡販のために、
呼称制度をわかりやすくアピールする必要があるのではないでしょうか?

以上、シアトルより。
私の原稿も載っている「酒うつわ研究」最新号が、
ちょうど配送されるころと聞いています。
今後ともよろしくお願いします。

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●▲■ ご紹介アイテムその1:KKディビジョン ●▲■
NEW!!「一升壜用のプラスチック素材の王冠」
http://www.kitasangyo.com/News/1.8L-P/1.8L-Package.html

「酒うつわ研究」最新号の記事からの抜粋。
オールプラスチック製の中栓(替栓)はすでに多くの採用実績があります。
外栓(冠頭)と替栓の一体型は近日商品化予定。
営業部宛でご照会ください。

●▲■ ご紹介アイテムその2:K2ディビジョン ●▲■
好評のドレスに300ml加わる!「ドレスびんシリーズ」
http://www.kitasangyo.com/News/Dress-Bin/Dress300.html

300mlのドレス壜の自動型をおこしました。
色はアサギ色。壜口は一升壜と同じフィニッシュ。

●▲■ ご紹介アイテムその3:K2ディビジョン ●▲■
ワックスシール「ヴィノ・ワックス」のご紹介
http://www.kitasangyo.com/News/Wax-Seal/Wax-Seal.html

壜口シールに使用したときの使用量は0.3−0.4グラムなので、
キャップシールに比べて圧倒的なコストダウンになります。

「ヴィノ・ワックス」の刻印(エスタンプ)例
http://www.kitasangyo.com/News/Wax-Seal/Vino-Wax_Stamp.html
上記資料は刻印デザインの例。
壜口シールだけでなく、肩のクレストにも有効。
ワインだけでなく、あらゆる酒類の高級製品に。

(text:Gerry Melliwol 訳注:原稿は5月25日に到着)

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紹介商品に関するお問い合わせは、営業部まで。
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