●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.324 ●▲■
発行日:2025年12月16日(火)
■ アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報 ■
発行:きた産業株式会社 https://kitasangyo.com
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●▲■ 2025年の 個人的な、〇マル、 ✕バツ、 !ビックリ
● (円安1)ロンドンにて:味噌ラーメン1杯33ポンド=6,600円・・・!ビックリ ~ ✕バツ
● (円安2)シーバスのディレクター氏曰く、「日本はチープ」・・・!ガックリ ~ ✕バツ
● (無人運転2題)パリの地下鉄、オースティンのUberタクシー・・・!ビックリ ~ 〇マル?
● (AIが家族?):親友や母より、対話型AIと感情共有・・・ ✕バツ? or 〇マル?
text = 喜多常夫
ご紹介情報●1▲ 醸造所・蒸溜所にお薦めする殺菌剤・洗浄剤
ご紹介情報●2▲ フランスNINETTE社のタックラベラー
ご紹介情報●3▲ SO2測定器、エア量測定器、ガス圧測定器など
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毎年恒例の、
「2025年の酒類業界の、〇マル、 ✕バツ、 !ビックリ」
は今月末に改めて書きますが、
その前に今回は、
「2025年の個人的な、〇マル、 ✕バツ、 !ビックリ」
を書きます。
酒類業界に直接関係しない話もあって恐縮ですが、
海外出張で見聞したことなどです。
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●▲■ (円安1)ロンドンにて:
味噌ラーメン1杯33ポンド=6,600円・・・!ビックリ ~ ✕バツ
欧米では昨今、「RAMEN」は人気の日本食で、
ロンドンにもたくさんのラーメン店ができている。
Sakeを提供する「IZAKAYA」も日本食業態として欧米で増えているが、
RAMENのほうが人気で、増殖率が高いようだ。
ピカデリーサーカス近くのIZAKAYA、「酒蔵」(NYの有名店「酒蔵」とは別経営)も
コロナ中にラーメン店に模様替えしてしまったのは、ちょっと残念。
2025年9月、ロンドンに滞在した時、
有名デパートのハロッズ(日本でいえば三越)のフードコートに、
ラーメン店がある(!)のを見つけ、昼食時だったのでラーメンを食べた。
なかなか美味しい味噌ラーメンだったが、
1杯が33ポンド=6,600円で、少々!ビックリだった。
(注:わかりやすいよう1ポンド=200円で換算。
また、33ポンドと丸めて書いたが、正確には32.95ポンド。
後述のとおり、現在は1ポンド=208円で、
品代以外にサービスチャージ12.5%もあるので、
これで計算すれば、実際は1杯7,700円となる。)
高級な日本食レストランなどではなく、
カジュアルレストランがいくつか入るフードコートの中の1店で、
カウンター席のみ、コの字型カウンターのラーメン店である。
ロンドン市内にはいくつもラーメン店があるが、
普通は1杯15~25ポンド前後(3,000~5,000円前後)。
NYのラーメン店でも、チップ込みで5,000円くらいだと思う。
ハロッズは高級デパートとはいえ、6,600円とは、!(ビックリ) であった。
しかし、何組かのカップル客や一人客が食べていて、
その日のハロッズのフードコートの中では一番流行っているようだった。
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ご存じのとおり、近年、極端な円安である。
1英国ポンドは、5年前は135円だったし、
もっと以前の2011年は120円台だった時期もあった。
だが、この文を書いている12月14日のレートは、1ポンド=208円超え。
ラーメン1杯6,600円は、もっぱら円安のせいである。
5年前の為替レート、135円で換算すれば4,400円。(それでも高いが)
海外物価は、
高いとはいえ、「現地人感覚では日常価格」だが、
今の円安水準で換算すると、「日本人感覚では異常価格」である。
●▲■ (円安2)スコットランドにて:
「日本はチープ」(シーバスのディレクター氏)・・・!ガックリ ~ ✕バツ
ロンドンはクラフトサケ醸造所などを訪問するために立ち寄ったもので、
出張の主目的は、当社のグループ会社のオークバレル社に同行して、
スコットランドのウイスキー蒸溜所や製樽所に行くことだった。
オークバレル社はいくつかの有名スコッチウイスキーブランドに、
日本の「ミズナラ樽」を販売している。
以下は、ウイスキー大手の「シーバス」社を訪問したときのエピソード。
先方の購買担当やブレンド責任者などと面談し、
日本のミズナラ樽は高評価で、とてもありがたかった。
(日本限定の「シーバスリーガル ミズナラ12年」などの商品がある)
先方からは、スコッチ産業や世界マーケットの動向など聞かせていただき、
一般では立ち入ることのできないであろう、ブレンド室も見せていただいた。
話が、日本のことになったとき、
Director of Blending & InventoryのH氏が
「日本はチープです」(!)と言われた。
「インエクスペンシブ」(高くない、手ごろ)などの表現ではなく、
「チープ」(安モノ的なニュアンス)と言われ、日本人として、少々ガックリだった。
スコッチにとって、日本はとても大切な市場。
したがって当然、「日本国がチープ(安モノ)」という意図では全くない。
ポンド換算で考えた時、日本の滞在費用は特別安い、
従来から安かったが、今の円安でさらに安くなった、、、という流れの発言であった。
H氏は業界では有名な方で、シーバスのプロモーションで何度も日本に来ているのだが、
東京の滞在費をポンド換算で考えると
1泊3万円のホテルが150ポンド
2万円のディナーは100ポンド
ロンドンでは、そんな価格で泊まれるホテル、気の利いたレストランはまれだと思う。
超高級ホテルに限っては、東京はロンドンやNYより高いらしいが、
東京の一般的なホテルや食費は、
今の円レートで考えると、英国人・欧米人にはとても安い。
英国もインフレが深刻で、
物価が高くて庶民は食費を抑えざるをえない
ロンドンでは家が買えない
子供の教育費が出せない
的外れの物価対策や対立ばかりの与野党に国民は怒っている
といったTVニュースの内容は、日本と驚くほどそっくりだが、
円換算したときの物価が、英国(ヨーロッパ)と日本では違いすぎる。
給与レベルでも、日本は、英国・ヨーロッパにずいぶん差をつけられた。
欧米は、給与レベルや法定最低賃金が高いから、高い物価でも生活できる、
という側面もあるのだが
物価の差は、為替レートのインパクトがより大きいと思う。
コロナ前くらいから、日本円はじわじわ安くなって、
2025年、特にその後半は、極端な円安が定着した。
当社はヨーロッパとの取引が多いのでドルよりユーロが気にかかるのだが、
対ユーロでは、円は史上最安値だそうである。
(注:対ポンドでは、かつて1米ドル360円固定相場だった戦後の時代、
1英ポンド1,000円くらいだったので、今は史上最安値ではないが、
この30年ほどでは最安値だろう。)
今の日本円の為替レートは、日本の価値を毀損していると思う。
円安は、2025年の ✕バツである。
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1,000円以下で昼食を食べられる国は、
先進国では今や日本だけではないか。
今、欧米人が日本を旅行するときの食費の安さ感覚は、
1990年代に日本人がアジアを旅行したときの食費の安さ感覚と、
似た状況になっているのではないかと感じる。
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●▲■ (自動運転1)パリにて:
ゼネストでも地下鉄が動く??・・・!ビックリ ~ 〇マル?
フランスでは、政府が推進する年金改革などに市民が反対して、
数年前から繰り返し大規模なストがおこなわれる。
この10月にパリに滞在した土日、運悪くストの日程に重なった。
多くの公共交通・公共サービス、一部の博物館などが止まる見込み、
とニュースで報道していた。
土日は仕事の約束はなく、パリに来るたびにいつも立ち寄る
日本酒や日本ウイスキーの販売店をいくつか覗く程度の予定。
歩いても行ける距離圏なので、メトロ(地下鉄)が止まっても実害はない。
土曜の朝、止まっているだろうと思ってメトロの駅の前を通ると、、、
人が出入りしていた。
尋ねたら、
このラインは、無人運転。
運転手はストだが、無人運転ラインはストでも稼働することが多い
とのこと。驚いた。
東京の「ゆりかもめ」(新橋と台場などを結ぶ高架路線)は無人運転だが、
日本では地下鉄の無人運転はまだないと思う。
パリのメトロは、何年か前から無人運転列車があって、
シャンゼリゼの下の路線や、飛行場につながる北駅とモンパルナス駅を結ぶ路線は
無人運転が主流になっている。
地下鉄も列車も、10年以内に無人運転が主流になるように思う。
「風が吹けば桶屋、、」ではないが、
「自動運転が増えればスト運休がなくなる」としたら、
まったく、意外な展開である。
ストによる交通機関の運休はフランスでは日常のこと。
そのスト運休がなくなるとしたら、フランス社会にとって画期的なことだと思う。
●▲■ (自動運転2)オースティンにて:
無人運転タクシーはチップ不要・・・〇ナルホド
これは、私の体験ではなく、
アメリカ・テキサス州の州都、オースティンに出張した人から聞いた話。
アメリカでは、無人運転のタクシーが走る都市がいくつかある。
以前からサンフランシスコなどでは走っているが、
今年からオースティンでも始まったそうだ。
アメリカでは、移動にUberウーバーを使うのは常識。
特に意識せずに、オースティンで、Uberで車を呼んだら、
無人タクシーが配車できるというので、乗ってみたそうだ。
恐々乗ったが、安全運転で、ちゃんと目的地まで行けたそう。
それはそれでよかったのだが、話はそのあとである。
アメリカでUberを利用した人は知っていると思うが、
料金支払いのあと、スマホ上でチップの額を聞いてくる。
たいては20%くらいのチップを支払うことになる。
ところが、無人運転の車はチップを払わなかったそうだ。
これは、とても大きなインパクトがあると思った。
チップがなくなってきたヨーロッパと違って、アメリカは「チップ依存社会」で、
かつてのような10%ではなく、いまや20%、25%が主流の感がある。
ファーストフード店でもチップを求められたりする。
アメリカのタクシー(とUberドライバー)は、最もチップに依存する職種だと思うが、
タクシーは10年以内に無人運転が主流になるように思う。
タクシーでチップが不要になれば、アメリカ社会を変える事になるのではないか。
「風が吹けば桶屋、、」ではないが、
「自動運転が増えればチップがなくなる」としたら、
まったく意外な展開で、2025年の!ビックリで、〇マルだった。
(無人運転にチップを払う人が出てくる可能性だってあるが。。。)
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●▲■ (AIが家族?):
親友や母より、対話型AIと感情共有・・・!ビックリ ~ ✕バツ、それとも 〇マル?
とある会でもらった資料に、
「あなたが気軽に感情を共有できるのは?」という設問に対して
1位:対話型AI、64.9%(!)
2位:親友、64.6%
3位:母、62.7%
というアンケートの集計結果が掲載されていた。
親友や母より、対話型AIと感情共有できる人が多いとは、、、ビックリだった。
ちなみに、父は42.7%、配偶者は39.7%、ペット(!)が30%だそうである。
(12歳から69歳、1,000名、資料出所DIME ネットでも検索できる)
日常的な事を、チャットGPTなどの対話型AIに相談する人が多くなっている。
人間は、「でも」とか「だけど」とか、否定しがちだが、
AIは否定しないのだそうで、
それが、人気の要素の一つであるそうだ。
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(関連1)新聞で読んだ、島根県出雲市のAI事例:
一人住まいの高齢者向けに、音声対話型AIによるケアコールの実証実験を行っている。
独り身になって話す相手がいなくなったが、月1回かかかってくるAIの電話が楽しみで、
「新しい友達ができたみたい」(78歳の女性)
(関連2)TVニュースで見た、スペインのAI事例:
スペインの若者は、体調が悪くなったとき、
まず一番に相談するのは、医者や家族ではなく、AIになっている。
AIに体調を説明し、どうすればよいか尋ねる、というパターンが一番多いのだそうだ。
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AIが社会に広がりだして2-3年だが、
依存度がここまで高まっているのは、2025年の!ビックリである。
5年先は、どうなっているのだろう。
AIが家族になる社会は、個人的には✕バツだと感じるのだが、、、
人類や社会にとっては、〇マルなのかもしれない。
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●▲■ (番外)パリにて:
ホテルで就寝中に火災警報、、、避難に10分
香港の高層ビル火災で、多くの人が避難できず犠牲になった。
実際に体験すると、迅速な避難が難しい、ということを人生で初めて体験した。
パリは、いつもオデオン近くの決まったホテルに滞在する。
昔の建築を改装、1フロア2~4部屋の、パリにはよくあるタイプの小さなホテル。
メトロの駅まで徒歩1分で、居心地も良い。
部屋も、最上階(と言っても、6階)の決まった部屋に滞在している。
パリの建物の最上階は天井の低い屋根裏部屋で、昔はメード部屋。
それを改装してホテルの部屋にしてある。
そのホテルで、就寝中の夜中の3時くらいに火災警報が鳴った。
誤動作かど疑ったが、部屋の外では自動防火扉が閉まっている。
あたふたと洋服を羽織り、靴下をはいて、パスポートと財布を持ち、、、
部屋を出て一つしかない階段まで行くのに、10分くらいかかった。
当方以外の客はすべて欧米人だったが、
なんと、多くの方は素早く地上階のロビーに避難していて、
我々が部屋を出たころには、誤動作だとわかって、自分の部屋に引き上げる所だった。
結局、地下調理場のガスコンロによる火災報知器の誤動作だったのだが、
本当の火事だったら、逃げ遅れていたと思う。
避難の難しさが、身にしみてわかった。
2025年の貴重な体験だった。
text = 喜多常夫
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さて、当社商品のご紹介です。
●▲■ ご紹介商品 その1:K2 ディヴィジョン ●▲■
醸造所・蒸溜所にお薦めする殺菌剤・洗浄剤
https://www.kitasangyo.com/pdf/chemicals/sanitizer.pdf
エコラボ社とバイオサイド社の殺菌剤、洗浄剤をおすすめしています。
ケース単位で発送可能な代表的薬剤です。
資料に記載していない、新製品もあります。
●▲■ ご紹介商品 その2 :ROOTS ディヴィジョン ●▲■
フランスNINETTE社のタックラベラー
https://www.kitasangyo.com/pdf/machine/seamer-capper-labeler-etc/NINETTE_labeler.pdf
コンパクトでコストパフォーマンスの高い、タックラベラー。
清酒・焼酎・ビール・ワインなど、多くのジャンルで納入実績があります。
●▲■ ご紹介商品 その3:ROOTS ディヴィジョン ●▲■
ワインに、全自動SO2測定器 「TITRA EVO」(フランス、LDS社)
https://www.kitasangyo.com/pdf/machine/gas-lab/LDS.pdf
ビールに、アメリカZahm&Nagelの 「エアテスターとピアシングデバイス」
https://www.kitasangyo.com/pdf/machine/gas-lab/Z&N-airtester.pdf
びん内二次醗酵スパークリングに、ドイツB+Kの「圧力ゲージ3点セット」
https://www.kitasangyo.com/pdf/machine/gas-lab/ChGauge.pdf
SO2測定器、エア量測定器、ガス圧測定器など、
様々な測定器も、きた産業にお任せください。
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●▲■バックナンバー閲覧可能!「メルマガ・クロニクル」
https://kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html
2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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https://ameblo.jp/kita-slow-blog/
2006年4月以来、きた産業のトピックスを写真で収録。
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