●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.332 ●▲■
発行日:2026年8月21日(金)
■ アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報 ■
発行:きた産業株式会社 https://kitasangyo.com
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●▲■ 英国にて
● (イントロ)英国と日本の相似性
:日英のニュース項目+日英とも2020年から5人目の首相
● (驚いた体験)パブで「ギネス0.0」(ノンアル)を飲む英国の若者
:「No-Lo」の次は「Alcohol Adjacents=アルコール近似飲料」?
● (本論のサケ観察)クラフトサケ「KANPAI LONDON」+英国3都市で飲んだ日本酒
+ジャパンセンターでサケ価格観察+関空で売られる1万円以上の日本酒
<追記>
■英国の物価感覚:かつて「日本価格の2倍」 → いまや「日本価格の5倍」
■英国:自動車が凋落してもスコッチは生き残る → 日本も日本酒・焼酎が生き残る?
text = 喜多常夫
ご紹介情報●1▲ びん内二次醗酵スパークリングワイン&サケの機械と資材の一覧
ご紹介情報●2▲ ラボ用・小規模生産用のビール・炭酸飲料缶詰機「BR-6」
ご紹介情報●3▲ K2 ガラスびん総合カタログ
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●▲■ (イントロ)英国と日本の相似性 ●▲■
先月2026年7月、英国に出張する機会があった。
例によって、仕事の合間に「現地サケ事情」を観察してきたので、
今回はそのことについて書きます。
本論のサケ事情の前に、まず個人的な英国観察を記します。
2026年7月某日、ホテルの部屋で見たTVのBBCニュースは
以下のような項目だった。
1:酷暑 英国南半分が危険な暑さ、「20世紀の気候」にはもう戻らない
2:子供のSNS規制 夜間使用について「門限時間」を設ける方向
3:首都ロンドンの住宅価格高騰 一般人は住宅を持てない 外国人が価格を吊り上げている
4:物価高 スーパーマーケットで買い物をする人へのインタビュー 少しでも安い店を探して買うと
5:生活困窮者 貧富の差が拡大 食事を切り詰めて生活している家庭のルポルタージュ
日本のニュースと、とてもよく似ている、、、
というより、「まったく同じ」、であるのに驚いた。
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7月末に、英国の首相がスターマーさんからバーナムさんに代わった。
2020年以降(ボリス・ジョンソンさんから数えて)バーナムさんが5人目。
日本の高市総理も、2020年以降(安倍さんから数えて)5人目である。
バーナムさん(労働党)は地方分権・分散を推進するそう。
高市さん(自民党)は維新と連立で、副首都構想=分散をすすめるかもしれない。
両国とも安定多数の党体制が崩れ、政策の方向性も似ざるを得ないのか。。。
日英の相似性に改めて驚いた次第。
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英国は、植民地経営と産業革命によって、
19世紀には圧倒的な世界一の経済大国だったが、
現在は6位に後退。
日本は、90年代には世界2位の経済大国だったが、
現在は4位で、今後さらに順位を下げることが予測されている。
日本の姿は英国に重なる。
(円安の影響もあるが、今や日本はCA州のGDPより低くなったそうだ)
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●▲■ パブで「ギネス0.0」(ノンアル)を飲む英国の若者 ●▲■
英国のパブでの体験が印象的だったので、そのことも記録しておきます。
サッカー・ワールドカップのイングランドとアルゼンチンの対決の日、
バーミンガム(英国第2の都市、英国の4つの構成国のうちイングランドに属する)にいた。
試合開始は夕食も終わった夜8時だったので、市街中心部のパブで観戦することにした。
(何軒かパブを回ったが、どこも店内は観戦客で満席なので、
屋外にあふれ出した客に交じってビール片手に、外からパブ内の大型テレビを観戦)
「A pint of bitter, please」
50年前、20歳のころ、初めて英国に行った時、パブではそう注文する、と習ったものだ。
銘柄を言わなくても、ビター銘柄、多くはBass Pale Aleなどを注いでくれた。
果たして半世紀後の今も通じるかな、、、と思って、
「ビター1パイント」、と言ってみたが、案の定、バーテンダーに、
「銘柄を言ってくれ」、と言われてしまった。
で、英国製、チェコ製、アイルランド製、地元クラフトなど、何種類かあるなかから、
「ギネスを1パイント」
と、注文した。
印象的だったのは、その次の出来事。
後に並んでいた3人組(若い男性2人と女性1人)が、
「ギネス0.0を3パイント」
と注文したこと。「0.0」は名前通り、ノンアルである。
英国のパブでノンアルを飲む人を見たのは初めてで、少々驚いた。
不勉強で、ギネスにノンアルがあるのも知らなかった。
見れば、バーカウンターには「ギネス0.0専用タップ」がある。
独特の黒色と、カスケードの細かい泡は、普通のギネスと区別がつかない。
少し飲ませてもらったが、味わいはギネスと酷似。とてもよくできていた。
発酵後に脱アルコールするそうで、表示は、完全なゼロでなく「0.5%未満」。
日本の居酒屋で、ノンアルビールやウーロン茶を飲む若者は目にするが、
英国のパブでも、ノンアルビールを飲む若者(しかも、立ち飲み)を目の当たりにして、
嗚呼、とうとうそうなったか、、、と感嘆(あるいは、嘆息)した次第。
イングランドとアルゼンチンの対戦では、
最初イングランドが1点先制してパブ内は狂喜したが、
そのあと2点取られてアルゼンチンの逆転勝利。
サポーターが騒ぎを起こす場合もあると聞いていたし、
実際、試合終了後、パブの店内は相当エキサイトしてきたので、
私は早々にホテルの部屋に引き上げた。
ノンアルギネスの3人組も冷静な様子で、引き揚げていった。
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●▲■ 「No-Lo」の次は、「アルコール近似飲料」? ●▲■
以下は、IWSR(英国のアルコール飲料調査会社)の、
最近のいくつかのリリースからの引用:
英国:
2024年のノンアルビールの販売量は前年比+20%(増)
(2025年のデータは見つからず)
米国:
2025年のノンアルビールの販売量は前年比+15%(増)
一方、2025年のアルコール飲料は
ビール▲6%、ワイン▲6%、スピリッツ▲4%、RTD▲1%、とすべて減
世界主要10市場(英国、米国、日本など):
2025年のノンアル製品の販売量は前年比+9%(増)
低アル製品の販売量は▲2%(減)
ノンアル市場は世界で急速に伸びている。
ノンアルのうち最も勢いのあるセグメントは、ノンアルビール。
ノンアルワイン、ノンアルスピリッツ、低アル(3.5%以下)は
それほど伸びていない、あるいは、かえって減少。
、、、といった内容。
ノンアルビールは、今後も増え続けると思う。
なお、英国は、2023年に酒税改定(増税)を行っていて、
アルコール度数の高い酒類は税金を高くした。
つまり、国策として低アルコール化に誘導している。
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IWSRのレポートでは、No-Loと合わせて
Alcohol Adjacents=アルコール近似製品
(Alcohol Adjacent Beveragesと書いている場合もある)
が、今後伸びる、としている。
(Adjacents(アジェイセント)=近似、隣接、という英語はあまり聞きなれないが、
アサヒビールさんが経営戦略の中で、
Beer Adjacent Categories(ビール隣接カテゴリー)として取り上げ、
成長市場と位置付けている。)
IWSRのいう「アルコール近似製品」は、「No-Lo」ではあるが、
ヘンプ、CBD、アダプトゲンなどが添加されている飲料で、購入動機が異なる。
「No-Lo」は、アルコールを摂取しない、あるいは摂取量を減らすために消費される。
「アルコール近似製品」は、ほろ酔い感、気分向上、リラックス効果があり、
より「アルコール飲料的」である。
注:
「ヘンプ」、「CBD(カンナビジオール)」:大麻由来だが、違法でなく中毒性もない
「アダプトゲン」:天然ハーブやキノコなどの成分
いずれも、気分向上やリラックス効果がある
「アルコール近似製品」は、
日本では入手機会も少なく、なじみがないが、
米・カナダ・英・豪では急速に認知されているそうだ。
「No-Lo」の消費層は若年から高齢まで広い年齢層を含むが、
「アルコール近似製品」の消費層は若年(ミレニアル~Z世代、法定飲酒年齢直後)
が主で、かつ高所得者が多いそうだ。
アルファ世代(Z世代の次)の飲酒はどうなるのか、なんだか怖い気がする。
未来の酒文化はどうなっていくのか、、、
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●▲■ (本論)英国におけるサケ観察 ●▲■
さて、本論の英国におけるサケ観察である。
2026年7月のほか、2025年10月に英国にいった時の写真も含めて、
記録資料にまとめてみた。
●▲■ アーカイブ情報 ●▲■
「Sakéエクスペリエンス in UK 2025-26」
https://kitasangyo.com/pdf/archive/sake-watching/sake_UK2026.pdf
全部で15ページもあるが、写真資料なのでパラパラ眺めてもらえると思います。
主な項目を以下に記します
● ロンドンのクラフトサケ醸造所「Kanpai London」訪問記
■2023年、周辺地のペッカムから、中心地のロンドン橋(高架下)に移動
■移動後の新醸造所を2025年、2026年と続けて訪問
■「菩提酛」や「本醸造(アル添)」がある! 「扁平精米」も使用!
■なお、かつてのペッカムには、新しいサケ醸造所「Shogun」(英国3番目)が誕生
● グラスゴー、バーミンガム、ロンドンの3都市の和食レストランでのサケ体験
■ローカルのグラスゴーやバーミンガムでも豊富なサケブランドあり アメリカ製のサケも
■特にロンドンの居酒屋「HIMI」は、サケも食事もおいしかった
■飲んだお酒は各1合で、「三諸杉」 £33、「智恵美人」 £21 、「惣誉」 £27
■3合で合計£81は16,200円也、、、高価だが、英国ではこんなものだろう
● ロンドンで、「ジャパンセンター」と「ヘドニズムワイン」のサケ売り場観察
■「菊水AL缶」 £7.89、「日本盛・ボトル缶」 £6.25、「久保田・千寿」 £31.49など
■「獺祭三割九分」 £49.99、「月桂冠・伝匠1.8L」 £77.00、「会津ほまれ・アラジンボトル」 £14.99など
■ヘドニズムワインには、1本£30,000(=約600万円)の「山崎」(ウイスキー)も
● 2026年現在、英国で売られる日本のビール、4ブランドの製造所確認
■キリン:ドイツのWeihenstephan(かつては、ロシアのイワンタラノフに委託した時代もあった)
■アサヒ:イタリアのPeroni(以前は英国のShepherd Neameに委託だった)
■サッポロ:オランダのSwinkels(と思われる。以前はカナダのサッポロ製だった)
■サントリー:正規輸入はない、日本料理店で出てくるビン入りプレモルは日本製
● おまけ情報:関西空港の免税店に並ぶ、1万円以上の日本の酒の観察
■清水清三郎、明利酒類、日本盛
■Takanome、Sake Hundred、IWA
■緑川、山本本家、菊水
■福寿、菊池酒造、九平次、梅の宿、獺祭
■(梅酒)チョーヤ、(ワイン)マンズ、カタシモ
■(1万円以上のウイスキーは多数なので省略)
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実際に現地に出かけて行くことで、
新たな気づきや、意外な情報が得られるものだ、と感じた英国訪問だった。
text = 喜多常夫
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<追記>
長文になって恐縮ですが、
英国体験を通じた個人的意見、2つを追記します。
今回のメルマガの中で書いた、
「ロンドンで飲んだ日本酒3合が81ポンド=16,200円」
は、異常に思われるだろう。
去年のメルマガvol.324で書いた、
「ロンドンで食べた味噌ラーメン1杯が33ポンド=6,600円」
これも私自身、異常と思った。
「日本価格の5倍くらい」の感覚である。
ただ英国に滞在しながら冷静に考えると、(高価格の店での事例ではあるとはいえ)
これが、「英国の実体経済」である。(アメリカやフランスも同様)
逆に、他の先進国と比べて、日本の食費は相対的にとても安い。
かつ、今の「日本円の実力低下」(1ポンド=200円くらい)の影響でもある。
半世紀前、20歳のころ、初めて英国に行った時、
パブでは「A pint of bitter, please」といった、ということを書いた。
そのころを思い返すと、1ポンド=500円くらいだった。
記憶をたどる限り、その為替レートでも、パブで飲む酒や、レストランの食事の価格は、
「日本価格の2倍以下」、「せいぜい2倍」だったように思う。
かつて「日本価格の2倍」だったものが、
いまや「日本価格の5倍」。
残念ながら、日本経済と日本円価値の相対的な凋落を、感じざるを得ない。
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英国出張中、
「National Motorcycle Museum=『国立』オートバイ博物館」というのがあった。
「なぜ、『国立』なの?」、と尋ねたら、
「かつてオートバイは英国の主要産業だったから国立なのだ」、とのこと。
120年ほど前、日本で「絹」が主要輸出産業だった時代、
英国では「オートバイ」が主要輸出産業だったそうだ。
ついで、50年ほど前、英国では「自動車」が有力な輸出産業だった。
が、またたく間に、バイク・自動車とも衰退。
生き残った、Mini、ジャガー・ローバー、ロールスロイスなどはドイツ企業やインド企業の傘下である。
バイクは、トライアンフが生き残っているが、生産はタイだそうだ。
ただ、「スコッチウイスキー」だけは、
戦後一貫して、英国の主要輸出品(=英国の価値)として生き残っている。
(海外企業傘下のブランドは多いが)
日本も、かつて世界1位だった製鉄や造船は、今ではずいぶんランクを下げた。
次に台頭した家電や電子製品も、この30年で競争力が衰えた。
自動車は競争力を保っているが、今後はわからない。
そして、「日本酒・焼酎」が、
日本の主要輸出品(=日本の価値)となる時代が来るのかもしれない。
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さて、当社情報のご紹介です。
●▲■ ご紹介情報 その1:ROOTS ディヴィジョン ●▲■
「びん内二次醗酵スパークリングワイン&サケの機械と資材の一覧」
https://kitasangyo.com/pdf/machine/for-sparkling-cider-and-brandy/ch_equipment3r.pdf
びん内二次醗酵スパークリングのことなら、お任せください。
ワインでも、日本酒でも、多くの設備納入実績と経験があります。
シャンパンびんやコルク・ミュズレ・フォイルなどの資材もお任せください。
●▲■ ご紹介情報 その2:ROOTS ディヴィジョン ●▲■
ラボ用・小規模生産用のビール・炭酸飲料缶詰機「BR-6」
https://kitasangyo.com/pdf/machine/BR6.pdf
「2本充填ヘッド+2本缶シーマー」のモノブロック。
改良を重ねてシリーズ6に進化。350缶と500缶の兼用。
大手ビールの研究所や、RTDの小規模生産用で採用されています。
ビール向けではDOを大幅に改善。
●▲■ ご紹介情報 その3:K2 ディヴィジョン ●▲■
「K2 ガラスびん総合カタログ」
https://kitasangyo.com/pdf/K2glassbottle_ed5.pdf
清酒・焼酎用、ビール用、ワイン用、スパークリング用など。
「国産びん」のほか、「輸入びん」のラインナップも豊富です。
王冠・キャップと合わせて、ガラスびんもお任せください。
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https://kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html
2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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