●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.38 ●▲■
    発行日:2004年 2月3日(火)
 ■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:喜多産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

------------------< 目 次 >------------------
●▲■ 川上善兵衛と麻井宇介、先人の業績に感心したエピソード二題。
●▲■ 「翔べ 日本ワイン」「ワインづくりの思想」、二冊の本に思う。

ご紹介アイテム●1▲「Tosaの錫シールスピンナー」(ed.4)
ご紹介アイテム●2▲「樽の関連用品」(ed.8)
ご紹介アイテム●3▲「DIEMMEの回転式かもしタンク」(ed.3)
ご紹介アイテム●4▲「脱酸素王冠」(ed.1)
ご紹介アイテム●5▲「カーボネーティング・ストーン」(ed.3)
ご紹介アイテム●6▲二酸化塩素「ピュオロジェン」(ed.3)

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昨年暮れ、イタリアのワイン機器展示会に行ったときのエピソード。

ほとんど欧米人ばかりの来場者の中で、
日本人らしき人が前から歩いてきたので私から声をかけた。
「日本人ですか?」
「ノー、韓国。ソウルの近くでワインをつくってる。」
「知らなかった、韓国にワイナリーがあるのを。で、なに栽培してるの?」
「エムビッエとシャルドネだ。」

なんだか妙にリズミカルに「エム・ビッ・エッ」と発音する。
「エム・ビッ?エ??、、、って何?」
「知らないの?マスカットベイリーAだよ!いい赤ワインができる。」

なるほど、MBAはマスカットベイリーAだ。
MBAが日本オリジナルであると知っているかまで聞かなかったが、
川上善兵衛さんの偉業は韓国でも活きているんだなあ、
日本人として誇らしい、
とイタリアの地でしばし感嘆した、というエピソード。

(注:川上善兵衛(1868〜1944):岩の原葡萄園の開祖。苦心の末、
ワインに適した品種、マスカットベイリーAを作り上げた「日本ワインの父」。
なお、「日本ブドウ・ワイン学会誌」の直近号に、
韓国のブドウ栽培の紹介記事がありましたが、それによれば、
「キャンベルアーリー、巨峰、MBA、Sheridan(セリダン)が多い」
と書かれていました。)

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最近、もう1つ、先人の足跡を体感したエピソード。

出版されたばかりの「翔べ 日本ワイン」という本を読みました。
(大塚謙一・山本博編、料理王国社、2004年1月発行)

日本の20のワイナリーのオーナーや栽培・醸造技術者自身が、
自らの苦悩の足跡や、今のコンセプトに辿り着くまでの経過を、
「赤裸々に」(と思いました。よく皆さん書かれたと)記述している。
情熱ある日本ワインに興味のある方には必読です。

従来にない切り口に感心しながら本を読んでいて、
ひとつ気づいた事がありました。
それは実に何度も出てくる人物名があること。麻井宇介さん。

「麻井さんに教えられた」、
「麻井さんとの出会いでこの方法を選んだ」、
「ウスケボーイズを名乗ってる」、
などなど、さまざまなワイナリーの方が書いています。
麻井さんの日本ワインへの影響はいかばかりか、と感心しました。
一面識もないのが残念。すでに故人となられましたが一度あってみたかった!

(注:麻井宇介(あさい・うすけ1930〜2002):本名浅井昭吾。
メルシャン勝沼ワイナリー工場長、山梨県ワイン酒造組合会長などを経て、
国立民俗学博物館共同研究員や酒類技術コンサルタント、そして文筆活動。)

麻井宇介さんの本で比較的手に入りやすいのが、
亡くなる直前の2001年9月に発行された「ワインづくりの思想」(中公新書)。
「全社員にこの本を配った」と某ワイナリーのオーナーが、
講演で話しておられるのを聴いたこともあります。

これを機に読み返してみました。
ワインのことをある程度わかった人でないと読み進みにくい、
ある意味シュールな本ですが、とても価値ある一冊。
「産地、技術、品種、テロワール、つくり手、エピローグ」
という順序の章構成で、とくにエピローグ部分の、
樽の使用や亜硫酸無添加仕込みに関する記述は、
含蓄深い、と再度感心しました。

日本ワインの全体の方向性が見え始めたのは、
近年、本当にこの数年間ではないかと個人的に感じていますが、
それは川上善兵衛さんや麻井宇介さんはじめ、
多くの先人たちの長い苦闘の積み重ねが結実したものなのだなあ、
と感心させられた個人的エピソードの紹介でした。

New World (米、豪、チリ、NZなど)ではなく、
もちろんOld World(ヨーロッパ)でもない日本ワイン。

The 3rd World Wine(と、仮に命名しておきます)
と敬意を込めて世界から呼ばれる日が来るのを期待しています。
(そのころは韓国や中国の有志もThe 3rd Worldに加わっているのかも。)

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なお「翔べ 日本ワイン」を読んでいてドキリとしたことがもうひとつ。
元サントリーの東條一元さんの書かれたパートに突然自分の名前が登場。
「喜多常夫氏の調査によれば云々」、というくだりが出てきたこと。
光栄です。皆さん、一読あれ。

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さて商品ご紹介。今回6連発で長いですが最後までご覧ください。
最初の3つはワイン関連、あとはビールや清酒・焼酎関連です。


●▲■ ご紹介アイテムその1:ROOTSディビジョン ●▲■ 
「Tosaの錫シールスピンナー」(ed.4)
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/machine/Tosa.html

卓上の錫シール装着機。
ルーツ機械研究所で別作ローラーの対応も可能です。

●▲■ ご紹介アイテムその2:ROOTSディビジョン ●▲■
「樽の関連用品」(ed.8)
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/brewing/Barrel.html

ワインシーフやラッキングチューブなどオーク樽のための備品。
在庫しているものもありますのでお気軽にご照会ください。

●▲■ ご紹介アイテムその3:ROOTSディビジョン ●▲■
「DIEMMEの回転式かもしタンク」(ed.3)
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/brewing/DIEMME_classic.htm

「かもし」こそ、赤ワインの要(かなめ)。
回転式のかもしはひとつの有力なソリューションです。
品質とコストパフォーマンスを誇るDIEMMEの回転式かもしタンク。

●▲■ ご紹介アイテムその4:ROOTSディビジョン ●▲■
「脱酸素王冠」(ed.1)
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/O2scavenger.html

地ビールを中心に好評をいただいている「脱酸素王冠」。
壜詰め時の高湿度で活性化して酸素吸収し、シェルフライフを伸ばす。
使用期限は6ヶ月。汎用デザインの王冠でお試しください。

●▲■ ご紹介アイテムその5:KKディビジョン ●▲■
「カーボネーティング・ストーン」(ed.3)
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/gas_tester/CarbonatingStone.html

タンク下部にセットして炭酸ガスを溶かし込んだり、
窒素ガスで液中の溶存酸素を低減したり、
酸素を吹き込んでMicro Oxygenationをしたり、
と活用範囲が広い器具です。セラミック製がお勧め。

●▲■ ご紹介アイテムその6:K2ディビジョン ●▲■
二酸化塩素「ピュオロジェン」(ed.1)
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/chemical/purogen.html

注目の殺菌剤、二酸化塩素。
食品用、医療用にも採用され始めています。
毒性が少なく、排水時の環境負荷が軽い。
ビールや、清酒・焼酎に! 営業担当にご照会ください。

(text:喜多常夫)
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http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html

2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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