●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.130 ●▲■
発行日:2009年 8月27日(木)
■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com
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●▲■「お酒王冠・銅版ミュージアム:1930-1980」●▲■
●▲お酒王冠・蘊蓄その1:クイズ、社名の変遷
▲■お酒王冠・蘊蓄その2:「TAX PAID RYUKYU(琉球)」
(付)琉球・沖縄のお酒、ミニ歴史
(text = 堀田恵美子)
ご紹介アイテム●1▲一升壜(口の壜)のための「びん燗替栓」
ご紹介アイテム●2▲NEW!「一升壜口」の1500、720、300びん
ご紹介アイテム●3▲スパークリングの[清酒]と[ワイン]の製造技術
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ジャァーン!
このたび、ホームページ上に、
「お酒王冠・銅版ミュージアム:1930-1980
Museo Vetulus Sak? Futa」
をオープンいたしました。
http://www.kitasangyo.com/museo/museo.html
1930−1980年代のお酒の王冠の「銅版」を県別に展示。
今回は、北海道から関西圏まで約300枚を公開しました。
「大黒ブドー酒」「東洋醸造」など
今はないブランド、メーカーもあります。
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ご存じのとおり、
当社のコア事業は、王冠・キャップ製造です。
戦前から王冠を製造していて、
当時からお酒(清酒、焼酎、ブドウ酒など)の王冠を
多く手がけてきました。
王冠・キャップは、
現在では「デジタル・デザイン」「フイルム製版」で印刷しますが、
昔は専門技能の職人が「銅版」に手作業で銘柄を彫っていました。
たとえば清酒について言えば、
現在の免許場数は2,000場を切っていますが、
1980年には2,986場、
1950年には3,740場、
戦前の1930年には実に8,733場もありました。
それだけ多くのお酒の銘柄があったのですね。
当社は膨大な数のお酒の王冠の銅板を保管しています。
これらの銅版はまだ全てを整理できていませんが、
このたび、整理のできた一部を公開するものです。
今後1年以内程度をめどに、未公開の中国・四国以西のほか、
公開済みの北海道から関西圏までについても追加して、
順次展示していく予定です。
つい先日、
「サントリーミュージアム天保山が来年末で休館」、
という、大阪にとって残念なニュース報道がありました。
当ミュージアムもフィジカルな所在地は大阪。
比べるとあまりに微力ではありますが、
当ミュージアムが大阪の文化発信の一助になれば、
また、
日本の酒造業の歴史を記録する一つの切り口になれば、
と願っています。
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で、今回のメルマガは、
大量の古い王冠の銅板を眺めながら、
お酒王冠・蘊蓄(うんちく)話を2題。
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●▲お酒王冠・蘊蓄その1:クイズ、社名の変遷
以下の蔵元の、お酒の銘柄を答えよ。
■難易度A■
大倉酒造、本嘉納商店、長部文次郎商店
これはわかる人も多いと思います。
■難易度B■
石崎株式会社、花木酒造、久星酒造
有名銘柄ですが、比較的難易度高し。
なくなった銘柄1つを含みます。
■難易度ウルトラC■
金久酒造、丸源酒造、膽江酒造
これが3つともわかるあなた、
しかも、読み方までわかる方は、、、
「お酒・もの知り博士」の博士号を授与しますぅ!
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正解は、
「お酒王冠・銅版ミュージアム」
http://www.kitasangyo.com/museo/museo.html
の京都府、兵庫県、秋田県、新潟県、岩手県をクリック!
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▲■お酒王冠・蘊蓄その2:「TAX PAID RYUKYU」
「お酒王冠・銅版ミュージアム」の
「京都」をクリックしてみてください。
「TAX PAID RYUKYU」と印刷された王冠があります。
(月桂冠さんの王冠)
「琉球、納税済み」という意味ですね。
そこで琉球のことを調べてみました。
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「琉球」と「沖縄」
15世紀に成立する「琉球王国」の、
はるか以前から「琉球」の名前は使われていた。
日本は、1871年の廃藩置県で琉球王国を鹿児島県に編入、
さらに1879年に独立県とし「沖縄」県の名称が採用された。
第二次世界大戦後、マッカーサーは日本と南西諸島を分離、
アメリカ軍の管理下に「琉球」政府がおかれた。
1972年に日本に復帰し、琉球政府は再び「沖縄」県となった。
という、いったりきたりが、
「琉球」と「沖縄」の名前の概ねの歴史。
したがって、
「TAX PAID RYUKYU」と印刷されたものは、
戦後、米軍下の琉球に「輸出」された清酒の王冠。
年配社員によりますと、
「耳つき王冠」(タブつき、のこと)
というクラシックな形状からしてたぶん
昭和20年後半〜30年ごろのものだろうとのことです。
昭和20〜30年代のデータはありませんでしたが、
下記ふたつの年の琉球向け清酒「輸出」データがありました。
昭和41年(1966年)100KL(約560石)
昭和45年(1970年)269KL(約1,500石)
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琉球・沖縄のお酒についても少し調べてみました。
琉球王国時代、
17世紀中庸から泡盛造りは首里王府が管理していた。
「首里三箇」と呼ばれる3つの村で代々造っている30戸と
追加で認めた10戸の計40戸だけで泡盛造りをしていたそうです。
泡盛造りに失敗すると、
軽くて蒸留機没収、
重い場合、島流し!にされたといいます。
明治時代、
沖縄県になってからは民間で泡盛が作られるようになり、
ピーク時の1898年には760戸も酒造業者があったそう。
(因みに、鹿児島県の焼酎製造免許者も
1901年には3,696場あった)
その後酒税法の適用や不況で泡盛業者は減り続け、
第二次大戦の沖縄戦で全ては破壊されゼロになりました。
終戦の翌年、1946年には、
首里酒造廠、真和志酒造廠など5か所の官営酒造工場が設置され、
米軍が戦線維持のため持ち込んだ大量の食料品の、
スポイル品で酒を造ったそうです。
酒造業の民営移管は1949年1月1日からで、
当初46場の免許が出た。(他に98場、120場、180場など諸説)
この時期に、今も泡盛原料であるタイ米の輸入が認められたそう。
1952年には119場、
1965年には82場、
1971年(日本復帰前年)には64場、
1975年には54場、
1982年には49場、
そして現在は、沖縄県酒造組合のウェブサイトによれば48場です。
なお、沖縄では泡盛以外に、
焼酎甲類(1951年から)や、
清酒(1967年から)も作られています。
(うるま市の泰石酒造さん)
(参考文献:
wikipedia、
「酒販昭和史」の中の「沖縄酒類業界」、
菅間誠之助「焼酎のはなし」、
沖縄県酒造組合のウェブサイト、など)
お酒王冠の蘊蓄話、2題でした。
(text = 堀田恵美子)
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さて、きた産業の商品の紹介です。
●▲■ ご紹介アイテムその1:KKディビジョン ●▲■
一升壜(口の壜)のための「びん燗替栓」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/binkankaesen_ed02.pdf
より品質の高い酒を目指して、
「壜詰後トンネルパストライザー」(びん燗殺菌)
に回帰されるお蔵が増えています。
従来より大幅に対応温度・時間レンジを広げ、
開封感覚も改善した
「タイプB・びん燗替栓」をお勧めしています。
「(旧)ナショナルクラウン仕様」も供給可能です。
「びん燗PPキャップ」もあります。
従来、「耐熱デイスク・ライナー」で対応していましたが、
新たに、「耐熱インシェル・モールド」仕様を開発。
営業担当にご照会ください。
●▲■ ご紹介アイテムその2:K2ディビジョン ●▲■
「一升壜口」の1500、720、300びん
http://www.kitasangyo.com/Archive/PDA/PDA_42.pdf
相似形を意識した、新型のびん3種。
冠頭と替栓で蓋をすると、
お酒らしいお酒の壜になりますね。
欧米のサケ愛好家たちも、
「スクリューキャップ」より「冠頭・替栓」が好きだそうです。
「一升壜口」の1.5リットルびん「Sake ZORK」編
http://www.kitasangyo.com/Archive/PDA/PDA_41.pdf
こちらは、ちょっと変わった新製品の一升壜用のキャップ。
デザインコンシャス、ユニバーサルデザイン、手を怪我しない、
などがコンセプト。
一升壜の輸出にも最適。
現在は小規模生産段階で、数千個単位での受注に応じます。
オーストラリアのZORK社
http://www.zork.com.au/
と共同開発。
ワイン用ZORKやシャンパン用ZORKの姉妹品です。
●▲■ ご紹介アイテムその3:K2ディビジョン ●▲■
<e-アカデミー情報>
「スパークリング清酒」と「スパークリング・ワイン」の製造技術
http://www.kitasangyo.com/e-Academy/Gas/Gas.htm
6月のFOOMA展示会でのプレゼンテーションのダイジェスト版。
サケ、ワイン、ビールの3酒類比較で、
スパークリング技術を解説する、今までにない視点。
スパークリング・サケ、スパークリング・ワイン、
そしてもちろんビールの設備のことなら、
きた産業にお任せ下さい。
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●▲■バックナンバー閲覧可能!「メルマガ・クロニクル」
http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html
2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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