●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.245 ●▲■
発行日:2018年10月9日(火)
■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com
------------------< 目 次 >------------------
●▲■ サケやウイスキー・ビールの統計データ
▲● 「輸出における、大手vs地酒&クラフトのシェア」
●■ 「日本酒輸出単価の低い国、ドイツ・韓国・イタリア」
■▲ 「世界サケ消費の日本酒のシェアは30%」
おまけ・「世界サケ醸造所マップ:全世界に56か所@2018年」
text = 喜多常夫
ご紹介情報●1▲ タックラベラー「ニネットシリーズ」
ご紹介情報●2▲ 半自動充填機「ビア・フロイント」と「サケ・フロイント」
ご紹介情報●3▲ フランス・ZALKIN社のキャッパー
●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■
●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■
「サケの世界マーケット」について話す機会があって、
久しぶりに貿易統計や海外の統計などをアップデートしました。
今回はその中から、皆さん関心があるのではと思うトピックスを紹介します。
●▲■ クラフト関連情報
「輸出における、大手vs地酒&クラフトのシェア」 ●▲■
前回と前々回のメルマガで
「クラフト・サケ醸造所」観察@バンクーバーとシアトル
「クラフト蒸留所」観察@シアトル
を書いた。「クラフト」セグメントの伸長が世界の潮流。
<日本酒>でクラフトセグメントに当たるのは「地酒」だろう。
以下は当社の推定による「大手vs地酒」の輸出シェア。
2017年の清酒輸出量: 2万3,480KL=13万0,500石
うち、灘・伏見大手11社:51%(6万6,300石)
うち、地酒(数百社): 49%(6万4,200石)
2017年の清酒輸出額: 187億円
うち、灘・伏見大手11社:36%(67億円)
うち、地酒(数百社): 64%(120億円)
注)「灘・伏見大手11社」=白鶴、月桂冠、大関、白鹿、
黄桜、菊正宗、松竹梅、日本盛、白雪、
沢の鶴、剣菱(推定輸出量の多い順)
「地酒」=11社以外で輸出をする数百社の蔵元。便宜的に地酒とした。
今世紀に入ってから17年の「大手vs地酒」輸出量の変化は、
大手 2001年3.00万石 → 2017年6.63万石(2.2倍!)
地酒 2001年0.92万石 → 2017年6.42万石(7.0倍!!)
地酒セグメントの伸びが、いかに大きいかがわかる。
「大手vs地酒」の実績につなげて、勝手な予測を書くと、
2001年 77:33(実績)
2017年 51:49(実績)
↓
2020年 48:52(予測)
2030年 40:60(予測)
と、さらに地酒のシェアが増えるのではないか。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - -
日本の3大輸出酒類は、清酒のほか、ウイスキーとビール。
以下も推定値だが、
ウイスキーとビールの輸出の「大手vsクラフト」のシェア。
<ウイスキー>
2017年輸出量: 5,490KL
うち、サントリー/ニッカ/キリンの大手3社: 98%(5,400KL)
うち、ベンチャー・本坊など大手以外: 2%(80KL)
2017年輸出金額: 136億円
うち、サントリー/ニッカ/キリンの大手3社: 95%(130億円)
うち、ベンチャー・本坊など大手以外: 5%(6億円)
<ビール>
2017年輸出量: 11万7,300KL
うち、大手5社(オリオン含む): 97%(11万4,300KL)
うち、ネスト・エチゴ・コエドなどクラフト: 3%(2,900KL)
2017年輸出金額: 129億円
うち、大手5社(オリオン含む): 93%(120億円)
うち、ネスト・エチゴ・コエドなどクラフト: 7%(9億円)
「清酒における地酒」の金額シェア64%とは比較にならないが、
「ウイスキーとビールにおけるクラフト」の金額シェア5%と7%は、
予想外に大きいと感じる人が多いのではないか。
また、ウイスキー・ビールとも、
クラフトでは、[金額シェア]が[量シェア]の2倍以上であることは
注目すべきである。
[クラフトの輸出単価]は、[大手の輸出単価]の2倍以上である。
「クラフトの伸長」という世界の潮流が
日本の潮流でもあることを物語る。
●▲■ 日本酒輸出の状況
「輸出単価の低い国、ドイツ・韓国・イタリア」 ●▲■
2017年に輸出された清酒は
金額で186.8億円、量で2万3,481KL(13.05万石)なので、
186.8÷13.05=一升単価(1.8L)1,432円
となる。これが全世界平均の単価。
全世界平均単価は、
1988年(30年前、昭和の最後)は606円だった。
それが、
2005年に初めて1,000円を超え
2017年は1,432円まできた、という流れ。
ほぼ一貫して上昇、すなわちプレミアム化が進んだといえる。
次に各国別に一升単価(2017年)を見ると次の通り。
<単価が高い主要国=上得意先の国>
香港: 2,789円
シンガポール: 2,349円
アメリカ: 1,881円
UAE: 1,833円
フランス: 1,804円
英国: 1,613円
これらの国は基本的に年々単価が上がっている。
一方で、、、
<単価が低い主要国>
ブラジル: 893円
台湾: 860円
ドイツ: 816円(!)
韓国: 699円(!)
イタリア: 650円(!)
イスラエル: 530円(!!)
これらの国は30年間、単価が上がったり下がったり。
韓国向けの単価が低いのはよく知られているが、
ヨーロッパ先進国であるドイツやイタリア、
それにイスラエルはどうなっているのか。。。
バルク輸出などもあると思うが、
酒税(1.8リットルで216円)を足しても
スーパーの安売り紙パック清酒なみである。。。
●▲■ サケの世界マーケット
「世界サケ消費の日本酒のシェアは30%」 ●▲■
世界のサケ消費(日本国外のサケ消費)に占める
日本酒のシェアは30%くらい、、、
というと事情が分からない人もいるかもしれないが、
「2017年に日本が輸出した日本酒:13.0万石」
+
「海外産サケ + ?なサケ:<推定>30.7万石」
=
「2017年に日本国外で消費されたサケ合計:<推定>43.8万石」
と推定するので、
13.0÷43.8=日本酒の世界シェアは30%
となる。
すなわち
「海外で消費されるサケのうち、日本酒は3本に1本」
であり、
「3本に2本以上は海外産(日本製ではない)」
というのが実態。
「海外産サケ + ?なサケ:<推定>30.7万石」の内訳を書くと、、、
●アメリカのサケ工場(松竹梅、月桂冠、大関など5社)
11.2万石
●韓国LOTTE、ブラジル東麒麟、台湾TTL、
そのほか、中国・オーストラリア・ベトナム等のサケ工場
17.0万石
●北米・欧州などクラフト・サケ醸造所の生産量の世界合計
0.4万石
●ラベルにSAKEと表示しているが、
「麹を使わないなどのイミテーション的サケ」
「日本ではほとんど知られていないサケブランド」など
0.7万石
●ゆず・みかん・ライチなどフレーバード・サケ
1.3万石
以上で30.5万石。
フレーバード・サケは、日本の法律ではリキュールだが
海外ではラベルに「Yuzu Sake」などと書かれ、サケ範疇である。
アメリカでは、
キュウリ、ココナッツ、コーヒーなど意外なSakeが店頭に並ぶ。
フランスでも、みかん、ゆずのSakeが売れ筋だと聞いた。
日本製の輸出品もあるし、海外でも製造されている。
そして、最後に
●日本から輸出される「合成清酒」
0.2万石
を足して、30.7万石となる計算。
日本から輸出された「合成清酒」は、
海外ではサケとしてレストランで出るケースは多いだろう。
麹で作っていない合成清酒を輸出する日本としては
海外の「麹を使わないなどのイミテーション的サケ」を
指弾できないだろう。。。
●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■
当社のアーカイブから、関連情報をご紹介します。
●▲■ アーカイブ情報 ●▲■
「世界サケ醸造所マップとリスト」(全30ページ)
http://www.kitasangyo.com/pdf/archive/sake-info/world_sake_map.pdf
2013年に初版を作ってから今回でed.5のアップデート版。
クラフト・サケ醸造所のトピックスの一例を書けば、
ノルウェーの1社がサケ醸造を停止
英国に2か所新規開業
スペインでも2か所ある
南米チリでもサケ醸造をしている人がいる
などなど。近年グローバル化が著しい。
2018年現在、世界のサケ製造所の数は以下の通りと推定しています。
アメリカのサケ工場= 5
アメリカ以外のサケ工場= 9
アメリカのクラフト・サケ醸造所= 16
アメリカ以外のクラフト・サケ醸造所= 14
「知られざるサケ醸造所」= 12(くらいはある)
合計= 56
text = 喜多常夫
●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■
●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■
さて、商品紹介・情報紹介です。
●▲■ご紹介情報 その1 ROOTSディビジョン ●▲■
タックラベラー「ニネットシリーズ」
http://www.kitasangyo.com/pdf/machine/seamer-capper-labeler-etc/NINETTE_labeler.pdf
フランスCDa社のラベラー。
清酒・焼酎・ワイン・ビール・飲料など、
幅広い分野で採用実績があります。
●▲■ご紹介情報 その2 ROOTSディビジョン ●▲■
2ヘッドの半自動ビール充填機「BF(ビア・フロイント)」
http://www.kitasangyo.com/pdf/machine/BFV.pdf
4ヘッドの半自動サケ充填機「SF(サケ・フロイント)」
http://www.kitasangyo.com/pdf/machine/sake_freund.pdf
両モデルとも、
手元のタッチスクリーンから、充填量をデジタルで指定。
BFはベストセラー、SFは今年発売の新モデルです。
●▲■ご紹介情報 その3 ROOTSディビジョン ●▲■
フランス・ZALKIN社のキャッパー
http://www.kitasangyo.com/pdf/machine/seamer-capper-labeler-etc/Zalkin_TM_3_ed02.pdf
http://www.kitasangyo.com/pdf/machine/seamer-capper-labeler-etc/Zalkin_TM-3_wcam.pdf
http://www.kitasangyo.com/pdf/machine/seamer-capper-labeler-etc/Zalkin_brochure.pdf
フランスZALKIN社はキャッピングマシンの世界トップブランドの一つ。
半自動機からロータリー機まで
アルミロールオンからプラスチックキャップまで、
あらゆるキャップに対応します。
●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■
●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■
__________________________
●▲■バックナンバー閲覧可能!「メルマガ・クロニクル」
http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html
2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
__________________________
●▲■ブログもやってます!「スローなブログ」
http://blog.goo.ne.jp/kita-slow_blog/
2006年4月の以来、きた産業のトピックスを写真で収録。
__________________________
●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■
紹介商品に関するお問い合わせは、営業部まで。
西日本担当:大阪営業部
tel.06-6731-0251 mailto:osaka@kitasangyo.com
東日本担当:東京営業部
tel.03-3851-5191 mailto:tokyo@kitasangyo.com
__________________________
●本メールがうまく表示されない場合 ●登録内容の変更や、
配信停止希望の場合 ●メルマガに関するご意見・ご要望など、
は、メールアドレス:mailto:info@kitasangyo.com まで 。
__________________________
このメルマガは、「ご登録いただいたお客様」、
及び「当社営業担当で登録させていただいたお客様」に、
お届けするサービスです。
ご要望があってもお届けできない場合がございます。
発信専用アドレスから送付しております。このアドレスに返信
いただきましても回答できませんので、予めご了承ください。
__________________________
記載された記事を許可なく転送・複製・転載することを禁じます。
Copyright 2002-2018. Kita Sangyo Co., Ltd. All rights reserved.
きた産業株式会社 ニューズレター担当:企画・開発グループ
__________________________